2006年01月24日

【The Legacy Chain】 (1)アーティファクトの守護者達

レガシー1いくつかの振る舞いによって過激派とみなされているレガシーチェインは、多分全てのヒーローグループの中でもっとも秘密主義の団体であろう。
彼らの魔法の神聖さへの絶対的な信用ゆえに、彼らは進んで暗黒の芸術に命を差し出す。
そして古代のドルイドたちにその起源をさかのぼることのできるこの魔法の戦士たちは、その古式に従い魔法の純粋さを汚そうとする者たちの誰でも打ち負かさねばならないと信じているのだ。
そのドルイドの先祖たちと同じように、レガシーチェインは彼らの兄弟の秘密を厳守している。
レガシーチェインは魔法による作品、アーティファクトが誤った用途に使用されることを防ぎたいという一心でごく普通の市民達がヒーローとの二重生活をおくっている連合体なのだ。
彼らは自らの正体を隠すために自身のスーパーパワーを公にしないため、悪の手から魔法を守るために個々の献身的な努力を必要としているのである。
レガシー2
彼らの組織の基盤となっているのが、レガシーオブソード(Legacy of the Sword)といわれるメンバーである。
刀の達人である彼らはその豪腕で魔術師達の命を守る役割を担っている。
そして光と大地と炎の魔法を使う残りのレガシーチェインのメンバーは、彼らの目的のために自然の力をコントロールするのだ。
彼らはドルイドの古式を守るために、目印として銀の鎖を身につけ、自然の力をつかっているのである。

ロングボウやワイバーンは多くの場合彼らと同じ目標を持っていることも多いが、にもかかわらずレガシーチェインはその正体を隠すため単独行動をとることが多い。
彼らは小さなグループに別れて匿名のコミュニケーションをとっており、それぞれが自主的に行動しているが、他のグループが危機に陥ればそれを助けることは許されている。
そしてすべてのレガシーチェインのメンバー達の本当の正体を知っているのは、“インナーサークル”と呼ばれる小数の指導者達だけなのだ。

これらの緻密に編成されたグループは、すべての魔法的なスーパーパワーをもつものたちを監視しているが、ことにアラクノスとその同盟者の悪党達には特別な注意を払っている。
それは彼らが、そのスーパーパワーゆえに最も純粋な心さえもゆがめえることを知っているため、魔法を用いるすべてのヒーローを監視しているからである。
たとえばレガシーチェインはゴーストウィドウをとりわけ監視しており、その鏡の霊魂(Mirror Split)と魔術に興味を抱いている。
若いが、しかし凄まじく強力なアジアのヒーローである彼女の未加工の才能はヌミナさえも凌駕するかもしれない。
そして彼女が明らかに善の側にいるとしても、その魔術的スキルを磨く間、その抜群の力が堕落しないことを保証することをレガシーチェーンは計画してるのである。

最近心配されているのは、レガシーチェインがひたむきな献身でこれらの目標を追い求める一方、アラクノスの魔術師達はインナーサークルを狙い始めていることだ。
最近尊敬を集めていたParagon大学の教授、キャサリン・アペイロン(Catherine Apeiron)が図書館で変死しているのが見つかった。
そして噂ではアペイロン博士こそインナーサークルのメンバーの一人であり、正体不明の秘密結社が警察の調査を手伝っているという証拠がそれを暗示しているというのだ。
インナーサークルのメンバーにまで悪の手が及んでいるかもしれない、という事実はあらゆるところでヒーロー達を不安に陥れた。
そして暗号化された書名のないメッセージを通じて、インナーサークルはステイツマンとフリーダムファランクスに魔術師達の領域で拡大する幾つかの問題に既に彼らが気がついていると示唆した。
いずれにせよ、レガシーチェイン達の日々の警戒がない限り、暗黒の魔法が繁栄を極めることを防ぐ事は不可能なのだ。


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Posted by arcon25 at 18:14Comments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!

2005年12月15日

StoryArc「甘美な復讐に乾杯を(Three Cheers for Sweet Revenge)」 (2)罠にはまったスーパーヒロイン

レガシーチェインの基地に忍び込んでコンピューターに改ざんされたファイルをアップデートする事は、彼女にとっては難しいことではなかった。後は例の若きヒロインがこのファイルを発見するだけだが、恐らくこの悪魔はとうにそう仕向けるよう手を打っているのだろう。
「ふふふ、ピリスが見つけるべきファイルをアップロードしたようだな。よしよし。後は座して待つのみだよ。そう、私は忍耐強いのが長所の一つでね。」
そういうと、ピーターは再びLalaに邪悪な笑みを浮かべたのだった。
騙されたヒロイン
そして、実際この悪魔の罠にこの若い未熟なヒロインが飛びつくのは時間の問題だった。
「はっはっ、私のスパイが報告したところによれば、どうやらあのお魚さんは、我々の餌に食いついたようだよ。」
いつものように気味の悪い笑みを浮かべた悪魔が、Lalaにいった。
「ピリスは例のファイルを読んで、レガシーチェインに不信感を抱きつつあるようだ。さて、後は我々がどこでこの取引に判を押すかということだよ。」
「奴らが彼女に両親の死がドクター・イーオンに責任があったと証明する前に、我らがスーパーヒロインを解放しなくてはなるまい。一旦彼女がレガシーチェインのコントロールからはずれれば、彼女が転向するのは時間の問題だ。」

Cap au Diableの薄暗い洞窟。そこがピリスとレガシーチェインたちがいる彼らの基地のひとつだった。それにしてもまさか正義のヒロインを正義の味方から救出しに向かうことになるなど、いったい誰が思いつくだろうか。
「ピリス!お願いだから、我々に無実を証明する時間を与えてくれ!(Pryss, just give us time to prove us our inocence! )」
「もう、私にはわかんないわ! 誰か教えて!いったい私は何を信じたらいいの!(I just don’t understand! Please tell me something I can belive!)」
洞窟の奥からレガシーチェインの魔術師と若い女が言い争う声が聞こえてきた。そしてその瞬間こそ、まさしくLalaに千載一遇のチャンスを提供したのだ。
「ピリス、助けにきたわ。」若く美しい、そしていつもとはうってかわって暖かいLalaの声が洞窟に響いた。
「だれ?私をここから助けてくれるの?(Who are you? Are you here to help me?)」救いを求めるように 問い返すピリス。
「ええ、あなたはレガシーチェインにだまされていたのよ。彼らはアーティファクトの力を独占するためにあなたの両親を殺し、そしてこともあろうにその罪をドクターイーオンに擦り付けて、あなたの力まで利用しようとしていたの!」
彼女をやさしく諭すLalaに、若きヒロインは肯き、そのまま彼女の豊かな胸の中に崩れ落ちて泣きじゃくった。
人を信じやすいこの愚かなヒロインは、本当にLalaが彼女を助けに来たと信じ込んでいたのだ。だが、正真正銘、正義のスーパーヒロインの完全なクローンであるProto Lalaにとって、正義を演ずることなど造作もないことだった。彼女はピーター・テマリの悪魔の計画の完璧な犠牲者となったのだった。
ピリス
「ふふふ、今ピリスと少しばかりすばらしい会話を楽しんでいたところだ。彼女は君がレガシーチェインから彼女を解放したことをとても感謝していたよ」
相変わらず不気味な薄笑いを浮かべて、ピーター・テマリがいった。
「どういたしまして。聞いたわ、ピリスは髪を切ったんだってね。さしずめ正義との決別ってとこかしら?まあ、どうせあなたの差し金でしょうけどね。」
「いやいや、彼女は運がいい。私のような悪への案内人を友人にもててね。」
噂によれば髪を切ったピリスは、ピーターの下で悪のためにその力を使っているらしい。また2人の関係についてもいろいろ噂があるが、いずれにせよ人の皮をかぶった悪魔と元スーパーヒロインのカップルとは愉快なことには違いない。
「あなたもたいした悪魔っぷりね。せいぜいかわいい彼女とうまくやることを祈ってるわ」
そういうLalaにピーターはいつものように、邪悪な表情を浮かべ微笑んだ。

(Story Arc Complete!)
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Posted by arcon25 at 10:21Comments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!

2005年12月14日

StoryArc 「甘美なる復讐に乾杯を(Three Cheers for Sweet Revenge)」 (1)悪魔と呼ばれた男

この悪党たちの島では裏切り者とか卑怯者とか言う言葉は決して悪口には当たらない。
いやむしろある種の賛美を帯びた言葉であることさえあるくらいだ。
だがそうした悪党たちの中でも、“人の皮をかぶった悪魔(Demon in Human form)”とまで呼ばれる人間はそうはいるものではないだろう。
Cap au Diableのピーター・テマリ(Peter Themari)はそうした“尊称”を受けた悪党の一人だ。いったい彼が何をしたのか定かではないが、あるものの口を借りれば“本当に人間ではなく、悪魔ではないか”というほどだから、その悪どさの程が推し量れるというものだ。
そしてこうしたヴィランの耳にその悪行の噂が届くということは、Proto Lala 01RXもそれなりにこの島で名が知れてきた証であり、まさしくその青白く不気味な顔立ちを持つ男・・・恐らく彼が悪魔と呼ばれるゆえんの一つなのだろうが・・・こそが今回のProto Lalaの仕事の依頼者だったのだ。
消えてもらうわ
「レガシーチェインの奴らを知っているな。実は奴らに強力な協力者が現れたのだ。」
この“悪魔”は押し殺したような声で、Lalaに言った。彼の話によるとその協力者とはピリス(Pyriss)という炎の力を持つ若い女性ミュータントで、その力を使ってしばしばこの地区の施政者ドクター・イーオンの施設を攻撃しているというのである。
「いいわ。例によってその“スーパーヒロイン”を始末すればいいんでしょ。思い上がったメタヒューマンどもに鉄槌を下す事は私も望むところなんでね。」若く美しい、しかしどちらが悪魔かという冷たい声でLalaが依頼を受けようとしたとき、意外にもピーターは首を横に振っていった。
「私が意図する事は、そんな生易しいものではない。件のスーパーヒロインを、なんのヒーローでもなく、ファンファーレもなく、モラルもなく、そして希望もなくするのだよ。私の望む事は、彼女を私の意図のとおりにすることだ。そうだ、“スーパーヒロイン”を“ヴィラン”に変えることなのだよ。」
恐ろしいというのはまさにこの男のようなことを言うのだろう。さしものProto Lalaもなぜこの男が“人の皮をかぶった悪魔”といわれるのか初めてわかったような気がした。

「それでどうやってそうするつもりなのかしら?悪いけど私がマインドコントローラーじゃないのはご存知?」
この悪魔のプランの衝撃からようやく平静を取り戻したLalaが突き放したようにこの悪魔に問い返した。
「君は知るまいが、彼女は孤児なのだよ。彼女の両親はドクターイーオンの研究所で働いていたが、そこから戻ってくることはなかった。そしてそこに私の計画の鍵がある。だが計画を遂行するためには、まずその死因を正確につきとめる必要があるのだ」
彼の説明からこの悪魔の計画の全貌は知る由もなかったが、その口調から確実な勝算をもっているようには思われた。そして何よりもこの悪魔といわれた男のプランをこの目で確かめたいという衝動につきうごかされたLalaはこの悪魔の計画に乗ることを決めたのだった。

「侵入者だ!(We have got a intruder!)」
ピリスの両親が働いていたというドクター・イーオンの研究所に、Proto Lalaの足音が響くや、この侵入者を排除する任をうけたウルフスパイダーの警備兵が姿を現した。だが次の瞬間、Lalaの炎の一閃が宙を切り裂くと、この哀れな警備兵は一言も発するまもなく、床に倒れ絶命したのだった。
「あなたに恨みはないけど、ここで消えてもらうわ」
一応アラクノスに属する彼女としては組織の幹部ドクター・イーオンの施設に侵入した証拠を残すわけにはいかないのは明らかだった。かわいそうだが彼らには死以外の選択肢は残されてはいないのだ。
そして彼女が、あの悪魔の注文に答える事は簡単だった。Lalaが研究所の端末から引き出したファイルの一つには、ピリスの両親がPyroクロックワークのパワーをコピーする危険な実験の犠牲になって、殺害されたことが記されていたのだから。

「ふん、やはり奴の両親はあの実験の犠牲になっていたってわけか」ピーターがプリントアウトされた報告書の写しを見ながら鼻を鳴らした。
「どうするつもりなの?もしこれが事実なら、例のスーパーヒロインをヴィランに転向させるどころか、イーオン攻撃の絶好の口実を与えることになるけど」それに対してお手並み拝見とばかりにLalaがピーターに問うた。
「あの女に真実を伝える必要などない。重要なのはそれを我々が知っているということなのだよ。いいかねProto Lala君。もし君がたった一つの嘘をつけば、それは真実を知ることを助けることになるのだ」
「わるいけどさっぱり意味がわからないわ。そろそろあなたの計画とやらを説明しておうじゃないの」なかなか意図を語ろうとしないピーターに苛立ったLalaが詰め寄った。
偽ファイルをアップロード
「ふっふっふっ、いいだろう。つまり我々は例の若きヒロインの両親がドクターイーオンの実験の犠牲になったという事実をしっている。だが彼女はそこまでの詳細は知りはしない。そこでだ、君にはこのドクターイーオンのファイルを、レガシーチェインの基地のコンピューターに移植しておいてもらいたいのだ。」
「彼女にそのことを知らせるっていうの?自殺行為だわ!」
「無論、ファイルには多少の手を加えさせてもらう。そうだな、彼女の両親の死はそのドクターイーオンの研究所を攻撃したレガシーチェインのせいだ、という風にね。そしてそれを見た我らが若きヒロインは、両親は実験を阻止しようとしたレガシーチェインによって殺害されたと信じ込むというわけだ」
「なんてことを・・・まさしく悪魔の所業だわ」
そういうLalaには一言も返さず、この悪魔はにやりと笑っただけであった。
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Posted by arcon25 at 07:58Comments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!