シープマウンテンというところに、渡り鳥のルートがあるということを聞いた。また、四月二十二日は野鳥の会のバードカウントの日で、ハンバーガーの出店もでるよということだった。
まあ、お祭りのようなものやな。スコープと双眼鏡を持った人が並び、チェックリストに見た鳥の数をつけていくんやな。
行ってみたいけど、その日はあいにく土曜出勤。
あきらめたのだけど、やっぱり行ってみたくなったので、その一週間後の昨日、アンカレッジから2時間運転することにした。コーヒー持って朝早く、れっつごー。
まだ、鳥はおるやろ?ハンバーガーの出店はないやろけど。
マイル120のポイントまで行ってみたら、バードワッチャーが3人、いかにもバードワッチャーという井出達で、バードワッチングをしている。まあ、双眼鏡でずっと空を見ているわけだわ。
さささとその横に行き、何が見えるのん?と聞き、先週はどうやったと聞き、どこから来たん?と聞き、まあ、バードワッチング・ビギナーのわたしは、詳しい人から教えてもらおうと思ったわけやね。
親切なグループだったので、そのあとはぺったりとくっついて、その人たちが鳥を発見する度に、その方向に双眼鏡を向けることにした。どもっ。
わたしがいくら双眼鏡で空を見ても空しか見えないのだけれども、スーパーバードワッチャーには、はるかの点が鷹であるわけだわ。それが何分かたって、弧を描き、真っ直ぐ飛んできた時点で、わたしの双眼鏡に、鷹の姿を現すことになる。
鳥を見つけるのは、ほとんど勘ではないかとさえ思わされたな。
白鳥の100羽の群れ、80羽の群れ、60羽の群れだそうだ。いつもV字になっている訳ではなくて、M字だったり、L字の形に編隊を組んでいる。
その形が変わるとき、白い点が流れるようになるのが本当に綺麗。
また、鷹は単独で渡っていた。弧を描いたり、飛ぶ方向を変えてみたりしていた。鷹も白鳥もすごく高いところを飛ぶので、真上近くにくるまで、点にしか見えない。あんなに高いところを飛ぶとは、本当に知らなかった。それなのに、上から白鳥の声が降ってくるというのにもびっくり。
そのポイントは、崖から谷を見下ろすようになっているところで、その谷に沿って白鳥のルート、鷹のルートがあるようだ。もしかしたら、上昇気流があって、それに乗ると楽なのかもしれないなあ。
Red-tailed Hawk
Nothern Harrior ちゅうひ
Sharp-shinned Hawk はいたか
Rough -legged Hawk けあしのすり
Tundra Swan
スーパー・バードワッチャーのおばさんが、はい、これといって、スコープの場所を空けてくれた。覗いてみるとと、30メートルほど先にいるハイタカが捉えられていて、わたしと目が合った(と感じた。だって、眼光するどい)どきりとした。こわかった。
パパイヤの色して鷹の眼のますぐ りん
2時間ほど空を見ていると眠たくなったので、そのまま車のなかで1時間ほどお昼寝。だって、空って広いから気持ちよくなったのだもの。
また起き出して、2時間ほど空を見て、帰りにパーマーという町のセスナ機用の飛行場へ寄った。ここも渡り鳥が集結するというポイント。
あ、いるいる。双眼鏡で見てみたら、鶴だった。頭が赤く、茶色い体の、サンドヒル・クレイン。一緒にいる白いのは、スノー・ギース。どちらも100羽を超える群れ。
カメラを持ってできるだけ近づいてみたら、ある近さまできたら、鶴がぴょんぴょんと跳ねて、羽をばたつかせるようになった。こっちにくるなという警戒のポーズだと思ったので、そこで立ち止まる。一眼レフも望遠レンズも持っていないので、もっと近づきたいのだけど、あっちが駄目というので、これ以上は近づけないや。
望遠レンズを付けたとしても、ピントを合わせるのが難しいし、今のわたしにはこれで十分やで。
そんなことはどうでもよく、ただ、鶴の群れがいる、ハクガンの群れがいるということが、とても嬉しい。どうしてかわからないけど、とても嬉しい。