「まほらば」は上質な絵本である。そう感じた。あるいは、ファンタジーの力を信じている、メルヘンが世界を変えるという信念を持っている作品というべきだろうか。
 「まほらば」は優れたファンタジーであり、この作品は世界を変える力を持っていると、私は思います。

 最終回は絶対に見逃せないと感じたので、生で見ました(録画もしたけど)。
 とりあえず、忘れないうちに感想を書きたいです。

> 25話「告げる夜」
 梢さんが消えてしまった鳴滝荘。ここにきて灰原さんが初めてマジに語ってくれた。それが印象的です。
 それから一番重要なのは、原作7巻であった珠美さんと隆士とのやりとり、というか「たたかい」ですね。これはもう、ものすごく重要なシーンですよ。アニメ版でもやってくれてうれしかったですが、とにかくこのシーンは白熱して見入ってしまいました。
 自らのすべてをささげて梢さんを守るという覚悟を持った珠美さん。それに対して、隆士は「犠牲」は梢さんの望むことではない、みんなが幸せでいることが梢さんの望むことではないかと、彼のずば抜けた直感によって梢さんの願いを言い当てるわけなんですよ。
 そして、隆士は「彼自身ができること」として絵本を描こうと決意する。

 このお話は、本当に珠美さんとのやり取りが非常に重要ですが、そのシーンでもラストはきちんとギャグで終わらせるところが見事だと感心しました。さすがは「ハートフルコメディ」ですね。
 そして後でも触れるつもりですが、このただシリアスなだけでは終わらないというところが「メルヘン」なところであって非常に優れていると私は感じました。

> 26話(最終話)「まほらば」
 隆士は絵本を描く。それが彼のできる唯一のことだから。ここにきて、今までずっとアニメのEDで流れていた絵本が描かれるのです。…素晴らしいと感じました。これは人によっては意見が分かれるのでしょうか? 「最終回で絵本ですか?」って、人によっては否定的に捕らえるかもしれないと、私は思いましたが、私自身は、この「絵本」を最終回に持ってきた展開はすごく良いと感じています。
 白鳥隆士は眠っている梢さんのために絵本を描くんですよ。よく考えてみれば、絵本を描いたってどうなるものでもないってことくらいは、彼にもわかっているはずです。それでも彼は絵本を描いた。それは彼が他にできることが無いから、という消極的な理由もあるでしょうけど、それだけではなく、彼は「ファンタジーが現実を変える」その力を信じたから絵本を描いたのではないかと、私はそうとりました。白鳥くんは絵本作家を目指していますが、それは伊達ではないのです。彼はファンタジーの可能性を信じている人間なのです。
 そして、ご都合主義といえばそれまでですが、彼の描いた絵本が、梢さんを現実へと呼び戻すのです。

 ラストのオールキャラ勢ぞろいの、「まほらば」らしい、そして梢さんが望んでいた「楽しい日々」がそこにはあります。

 最終回のEDでは、歌とともに今までのプレイバックが見事なまでに描かれていました。…コレクトです。
 私は見ていて「ああ、いい作品だったなー」と感じました。この「まほらば」は、少なくとも今年の前半に関する限りはベスト・アニメであると断言できます。私がこれまでに見たアニメの中でも文句なしに「傑作」と断言できる作品です。この作品と出会うことができて、本当に良かったと心から思います。

 なんというか、最終回に「絵本」を持ってきたところに「まほらば」の何たるかが象徴されているように思います。私は「まほらば」自体が「絵本」ではないかと、そう感じます。この場合の「絵本」とは、ほんと子供でも分かるようなやさしいお話、の事です。ただ、優れた絵本ならば、人生の真実を描いている、大人が読んでも考え込んでしまうような、そんな内容を持った優れた「絵本」、それが「まほらば」ではないかと、私は感じたのです。
 これまで「まほらば」をご覧になってきた方は分かるでしょうが、この作品は難しい内容ではないです。そして、とても楽しい内容です。それでも、この作品は人生の本質を鋭く突いた指摘がたくさんある、とても深い作品です。…「まほらば」は上質なファンタジーであると私は思います。ビルの合間にある現実離れした夢の空間として鳴滝荘は存在する。そこで起こる出来事はすべては架空のことだけれども、それは現実に生きる私に確実に影響を及ぼしています。優れたファンタジーは世界を変える力を持つ。「まほらば」は、それだけの内容を持った作品であったと、私は思います。

 とりあえず、アニメ版「まほらば」ファンの皆さんに個人的に言いたいです。原作を読んでくださいと。原作も非常にすばらしいです。そして原作はまだ連載中ですが、アニメ版のラストとは違った展開を見せているので、お願いですから8巻まで読んでくださいと、私は声を大にして言いたいです。8巻では、アニメ版では取り上げていなかった非常に重要なシーンがあるので、ぜひ原作を8巻まで見てくださいと、個人的に読者の皆様にお願いしたいです。

 …ただいま午前3時すぎ。われながらちょっとテンションが変です。ただ、「まほらば」について何かを書かなくてはという気分になったので、変なテンションでも書きますし、推敲もしないで載せます。後から見たらなんだこりゃと思うでしょうけど、別にいいです。今の私はそう思ったのです。それは事実です。
 ほんといい作品でしたよ。私は大好きです。

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