光の3つの性質は、「直進」「反射」「屈折」です。
私はこの3つは平等で、同じ土俵の上に乗っていると今まで思っていたのですが、実は違っていたということが今日わかりました。

反射の問題
今年、塾では、説明の部分が詳しい理科ワークを使っています(文系の私には大変ためになります)が、それでも「直進」についてはあっさりとしか触れられていません。

すぐに「反射」に入り、入射光と反射光、入射角と反射角、反射の法則(入射角=反射角)へと続きます。説明はそれで終わり、その後、塾ですから、テストでよく出題されて子どもたちには理解が難しい「自分の全身を鏡で見ようと思えばどれだけの大きさの鏡が必要か?」という問題を取り上げます。

私が生徒のときは、鏡の原理の説明を読んでもさっぱりわからなかったので、答えは「全身の2分の1の大きさの鏡」と丸暗記してテストに臨みました。
教える立場になると、それでは余りにも情けない。

鏡の問題を解くための原理
理科に一番大切なのは、「なぜか?」をつきとめる気持ちを持つこと、私が理科を教え始めてだんだんわかってきたことです。

上の問題を解くためには、「鏡は、物が、鏡を対称の軸に、真反対の位置にあるように目を錯覚させるものである」という説明を思いつきました。それで全身の2分の1の鏡が答えになる理由を納得はできます。が、「鏡は、物が、鏡を対称の軸に、真反対の位置にあるように目を錯覚させるものである」という説明自体、起こっている現象を言い換えたに過ぎません。さらに、それはなぜかの解明が必要になります。
全身鏡











理科と数学と、同じ原理だった
光の反射について書いてみようと思って書くことを考え始めた途端、「なぜか」が、突然わかりました(ものを書くということにはこういう利点があります、書くということは考えるということです、考えないとユニークなことは書けませんから)。

ひらめいたのが、数学の最短距離の問題と同じ原理だ、ということです。

数学では、ある点と別の点との間の最短距離は、2点を結ぶ「直線」の長さです。

理科だと同じことが、光の性質「直進」となります。

さらに、数学で、ある1点aから、別の直線l(エル)に立ち寄って、点bに至る最短距離を求めさせる問題があります。作図の仕方として、lを対称の軸にbの対称点を書き、その点とaを結んで、l上の点を求める、で正解を求められます。aとbの対称点との最短距離は2点を結ぶ直線だということから、解き方の正しさを証明できます。
最短距離















これが光だと、反射の問題にあたるということが、やっとわかりました。
鏡を見る目が点a、鏡が直線l、鏡で見ようとする物が点b、ということになります。
鏡














光が「直進する」ということは、光は常に「最短距離を進む」ということです。
鏡で「反射する」ときも同じです。光は最短距離を進もうとします。だから、その求め方として「鏡を対称の軸としてもとの物の対称点を書き、目とその対称点を結ぶ」で答えを見つけられるわけです。

根本原理は「直進」だけ
ということは、光の根本原理は「直進」だったわけだ。「直進」が基本原理として基礎にあって、その応用形が「反射」で、入射角=反射角なんてのは説明の道具の1つに過ぎなかったってことだ。
こんなこと、理科の先生なら誰でも知ってることなんでしょうね。ああ、恥ずかしい。でも、すっきりしました。

おまけ:さらにつっこんで考えると、光はなぜ直進するのかという哲学的命題も考えられます。光は、もっとも効率のよい進み方をする、が答えでしょう。数学でも、理科でも、正解は一番simpleで美しくすっきりしたもの、のはずです(これも「多分」です、根拠のない自信はあるけど)。
そして、ニュートンなんかがこの直進あたりまでで、それをくつがえしたのがアインシュタインなんでしょうね(全然知らんけど)。アインシュタインが光は曲がるというのを言い始めたって、読んだような記憶があるから、これも当たっていそうな気がします。