子どもたちの書いた作文を添削指導すると、テン、読点のうちかたが人によってまちまちであることに気づきます。数多くうち過ぎていて違和感を感じてしまう作文か、逆にテンが少なくて読みにくい作文かのどちらかに偏っていて、適切に読点をうっている作文はほとんどありません。

英語だと、コンマ(,)のうちかたにはきちんとした規則があります。コンマをうたなければいけないところ、コンマをうってはいけないところが決まっています。日本語は融通無碍、英語ほどちゃんとした規則はないように思われます。

読点をうつべき場所を指示する、確固とした規準が載っている国語・作文の参考書はありません。
調べてみると、
http://www.bunka.go.jp/kokugo/pdf/kugiri.pdf#search=%27 
を、見つけることができました。
昭和21年文部省(今の文部科学省)が作成した国語表記法統一基準です。60年以上前の文書ですが、現在でもテンのうちかたに関しては唯一の有効な公文書のようです。

役所の文特有の、非常に読みにくい文章ですが、我慢して読んでみましょう。

この文書によると、読点をうつべき場合として、次の10個が挙げられています。

第1の原則 「文の中止にうつ(例:父も喜び、母も喜んだ。)」

第2の原則 「副詞的語句の前後にうつ(例:昨夜、帰宅以来、お尋ねの件について、日誌を調べてみましたところ、やはり、前に申し上げたとおりでした。)」

ただし、この後の附則がややこしい。

まず、「読点ではさんだ語句をとばして読んでも文脈が通じるように読点をうつのが、読点のうち方の最も重要な、一番多く使われる原則である」と書いてある。確かに上の例文だと、読点ではさまれたどの語句を削っても、一応意味は通じます。
でもこんなところで「最も重要な、一番多く使われる原則」を出さんといてほしいわ、それなら最初に掲げとけ!と、私はそろそろこのあたりで切れかけています。

さらに、「うった後、口調の上で不必要なものを消す」と書いてある。(例:昨夜、帰宅以来、お尋ねの件について日誌を調べてみましたところ、やはり前に申し上げたとおりでした。)
どのテンを消すかは、「それぞれの文に従い、適当に調節するのである」だそうです。「適当に調節」って、そんなテキトーな…。

そして、「接続詞(例:また、)、感嘆詞(例:おや、)、呼びかけ(例:坊や、)や返事(はい、)は副詞句に入る」、「形容詞的語句の重なりも順ずる(例:くじゃくの、長い、美しい尾)」だそうです。

第1、第2の原則と言っておいて、次からは原則の言葉は出てきません(ほんとに読みにくい文章です、今、マジでむかついています)。私が勝手に第3・4…の原則とつけることにします。

第3の原則 読み誤る場合にうつ(例:よく晴れた夜空を仰ぐ→よく晴れた夜、空を仰ぐ)

第4の原則 読みの間(ま)にうつ(例:カン、カン、カン)

第5の原則 提示した語の下にうつ(例:秋祭り、それは最も楽しい日です)

第6の原則 並列の単語の間にうつ(例:まつ、すぎ、ひのき、)

第7の原則 会話、引用文のカギ「 」の前でうつ(例:友だちが、「ここまでおいで。」と言った。)

第8の原則 会話、引用文の後を「と」で受けるとき、「と思った」はうたない、「と、花子さんはおもった」のように主格や他の語(他の語ってなんやねん?「思った」は他の語とちゃうんかい!)がくるときはうつ

第9の原則 並列の「と」をともなって主語が重なる場合はうつ(例:父と、母と、兄との3人で)が、必要でない限りは省略する(ムカあああ!省略するんかい!!)

第10の原則 数字の位取りでうつ(例:千二百三十五だと1、235)

以上です。
はああ、疲れた。外国語以上に読みにくい文書でした。自分の転記した文を何度読みかえしても、ほとんど意味不明、さっぱりわからん。

疲労困憊したので(もう、そろそろ夜明けです)、「どんなときに、読点( 、)をうてばよいか」の正解は、明日、考えてみます。

私なりに考えてみるしかなさそうです。



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