中3で学習する、2次方程式の文章題の特集です。

1次方程式、連立方程式の文章題と比較すると、2次方程式の文章題は次のような特徴があります。

(1)問題文から方程式を立てるのはわりと簡単である
(2)2次方程式の解き方のうち、因数分解を利用する方法で解ける問題が多い
(3)方程式を解き終わった後、解答をしっかりと吟味、検討しなければならない

今日は、2次方程式の文章題の中ではやや難しい、「面積」・「割合」・「食塩水」の解き方を考察し、2次方程式の文章題を得意分野にします。


例題1(面積の問題)
面積1縦が23m、横が29mの長方形の土地に、縦と横に同じ幅の道をつけて残りを畑にします。畑の面積が567平方mになるとき、道幅は何mになるか求めなさい。


(注)道の問題のとき、立式と計算を楽にするために、普通、下の図のように道を端に寄せてやります。道を端っこに寄せても、畑の面積は変わりません。これは覚えておくべきです。

面積2方程式を立てる
下の図でわかるように、畑は縦が23−x、横が29−xの長方形の面積と同じになりますから、
(23−x)(29−x)=567

方程式を解く
2次方程式の文章題は、9割以上の問題が因数分解を利用したら解けます。だから、( )をあけて、右辺を0にして
2次方程式1


ここで、必ず因数分解できると信じて、積が100、和が−52である数を見つけます。
−50と−2が見つかります。
(x−2)(x−50)=0
だからx=2、x=50

問題の答えになるかどうかを吟味する
2次方程式を解くと解は2個求められます。2個とも問いの答えになりうるのか、それとも1個だけなのかを丁寧に考えてみないといけません。
2次方程式の文章題を解くときは、最後のここで一番神経を使ってください。

縦23m、横29mの土地の内部に、23m以上の幅の道は不可能です。
また、道幅として負の数はありえません。
x=50はこの場合ありえませんから、答えになるのはx=2のみです。
このことを
題意より、0<x<23
よってx=2
だから解答は2m

という書き方で表わします。

題意」とは、「問味からして」、つまり問題の条件から、問題の趣旨からという意味の言葉です。

大阪府の公立高校入試では、数学の問題中に必ず「解き方も書け」という問題が3問程度出ます。配点も高い問題です。
このときの「解き方」とは、なぜそうなるのか、その理由をしっかりと書け、という意味です。
その意味でも、2次方程式の文章題で、解が問題の答えとしてふさわしいかどうかの検討が非常に大切になってきます。書き方も覚えてください。


例題2(割合の問題)
原価1000円の品物にx割の利益を見込んで定価をつけたが、売れないので定価のx割引で売ったところ、90円の損をした。xの値を求めなさい。


方程式を立てる
中1の文字式で覚えた、「x割の利益」は1+x/10、「x割引き」は1−x/10を確認して、式を作ります。
また、右辺を、=90としないように。「90になった」ではなくて「90円の損をした」ですから、右辺は、=1000−90です。
2次方程式2



方程式を解く
この問題は、2次方程式の文章問題の中では最も計算を間違えやすいものの一つです。「なぜそう解くのか」をしっかり考えて、慎重に解いていきましょう。
2次方程式3













問題の答えになるかどうかを吟味する
xは利益ですから、負の数はありえません。
題意より、x>0
よってx=3


例題3(食塩水の問題)
20%の食塩水が100gある。これからxgの食塩水を取り出し、かわりに同じ重さの水を入れてよくかき混ぜた後、再びxgの食塩水を取り出して、そのかわりに同じ重さの水を入れた。その結果、16、2%の食塩水が100gできた。このとき、xの値を求めなさい。

関数や図形の問題の一部としてではなくて、単独の2次方程式の文章題として出題されるとき、近畿圏の私立高校ではこの食塩水の問題しか出題されないと言ってもよいくらいの、重要な問題です。

方程式を立てる
食塩水の問題では食塩水中に含まれる食塩の量に着目して式を立てるのがコツです。食塩の量は、例えば、「20%の食塩水100g」とは、食塩水が100gあって、そのうちの20%が食塩だという意味です。
また、%は20%=0、2に、つまり1/100にしないといけませんから、
食塩


という公式になります。

さらに大切なことは、この問題の場合、「xgの食塩水を取り出し、かわりに同じ重さの水を入れる」ということは、中に含まれている食塩の量の割合が
2次方程式4


になってしまうということです。

例えば食塩水100gのうち10gを取り出したとすると、食塩水は90g、もとの9/10になります。すると、中に含まれていた食塩も、当然、9/10になってしまうはずです。

食塩の量の割合も、食塩水xg取り出すことで
2次方程式4


になる、このことをしっかりと理解してください。

方程式を立てる
左辺も右辺も、食塩の量を表わす式を作っていきます。使う公式は、
食塩


です。
最初あった食塩の量は、「20%の食塩水が100gある」だから、100×0、2=20g
1回目の水との交換で、食塩の量は
2次方程式4


に減り、2回目の交換でさらに
2次方程式4


になります。以上より、

2次方程式5


が式です。

方程式を解く
この問題も、計算が結構複雑です。1行1行、落ち着いて計算してください。

2次方程式6


















問題の答えになるかどうかを吟味する
xは取り出した食塩水ですから負の数になったり、もとの100gをこえたりすることはありません。
よって、題意より、0<x<100
x=10