理科で大切な、「なぜ、そうなるのか」ですが、回路と電流・電圧の関係を考えるとき、目に見えない電気が相手ということもあってなかなか難しい。

電流の単元で最初に習うこと

直列回路とは、途中で枝分かれしていない1本道の回路です。
直列回路
回路のどこで測っても、流れる電流の大きさは同じです。
また、2個の電球の両端にかかる電圧をそれぞれ測定すると、その和は電源の電圧と等しくなります。



並列回路とは、途中で枝分かれした回路です。
並列回路
それぞれの電球を流れている電流の和が電源から流れ出て電源に戻る電流の大きさと等しくなります。
わかりにくいのが並列回路の電圧です。それぞれの電球にかかる電圧は等しく、さらに電源の両端にかかる電圧も同じ大きさです。「並列回路ではすべての電圧が等しい」、後でオームの法則を使うときにも大切になってきます。

なぜか?

上記のようになる理由、その説明に難儀します。
やっとなんとか、わかりやすく説明できそうな図を書くことができましたので今日はそれを載せておきます。

電流について考えるときは、電「流」という名から、電気の流れを水の流れと同じように考えるのが普通です。
電球は一つの抵抗(「電流の流れにくさ」と定義される)であり、いわば水の流れを妨げる「じゃま」と考えることができます。
じゃまを排して電流を流すには、電流を押し出す力が必要です。これが電圧です。

電流を水にたとえると、水は高いところから低いところへ流れます。
電球(抵抗)は、電流の流れる川で、高くなったところと考えてください。
その、高くなったところへ水を流そうと思えば、水を高いところへ持ち上げなければなりません。その持ち上げる仕事を担当しているのが電源である電池です。持ち上げる力の大きさを表しているのが電圧です。

直列回路
直列回路左図で、矢印は流れている電流を表しています。

直列回路は1本道ですから、流れる電流は最初から最後まで同じ量です。だから、I=I1=I2、回路のどこで測定しても電流の大きさは同じです。これはわかりやすい。

次に、図のように、電球・抵抗が2つあるとき、そこに電流を流すには2つ分を足した高さまで水を持ち上げなければなりません。赤字で表した部分が、電池が水を頑張って上げないといけない高さを表しています。これが電池の電圧です。電源の電圧E=E1+E2であることが、図を見たら納得できます。

並列回路
並列回路並列回路は、左の絵のように途中に仕切りがあって、そこで電流が2つに分かれて流れていると考えることができます。

電流がI=I1+I2になることは見ただけでわかります。

次に、並列で流れている水の量が違っても、並列の2つの部分で持ち上げないといけない高さのE1とE2は同じです。また、その高さは、図のように、電池が水を上げないといけない赤字の部分の高さEとも一致します。これでE=E1=E2となることが無理なく説明できます。
並列回路ではどこを測っても電圧は同じ、しっかりと覚えておいてください。

以上の説明を思いつくのに、20年以上かかりました。


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