「圧力」の発展事項です。

大気圧

地球は、厚さ500〜600kmの大気に包まれています。
当然空気にも重さがあるわけで(約1.2g大気圧/リットル)、私たちは1日中、いわば500kmの厚さをもった空気の布団をかぶったまま、生きているわけです。

布団だと上から押されるだけですが、大気は横にも下にもありますから、左図のようにあらゆる向きから大気圧を受けています。
さらに、面を押す圧力の向きは、面に垂直です。

昔、トリチェリーという科学者が、大気の圧力は、高さ76cmの水銀の圧力とほぼ同じであることを発見しました。水銀の密度は13.6g/立法cmですから、1平方cmあたり13.6×76=1033.6g、これだけの圧力を大気からうけていることがわかりました。1平方cmあたり約1kgです。

これを以前から使われている気象の単位で表すと1013ミリバール、そしてミリバールとヘクトパスカルは一致しますから1013ヘクトパスカルということになります。
つまり、1気圧1013hPaです。

地球をとりまく大気から押される圧力ですから、高い山に登ると当然大気圧も小さくなります。

水圧

水の中にある物体も、水の布団をかぶっていることは大気と同じです。物体の上にある水の重さによって圧力を受けます。これを水圧といいます。
水圧
大気圧と同様、あらゆる向きから水圧を受けます。
面を押す圧力の向きが面に垂直であるのも大気圧と同じです。

水圧の大きさは、水の密度から計算で求められます。
水の密度は1g/立法cmです。10mの水深のところであれば、面積1平方cmに上にある水の重さは、1g×(1平方cm×1000cm)=1000g、つまり10mの深さのところだと、1平方cmあたりの水の圧力は1000g、1kgだということです。

ところで、圧力の単位はN/平方mPaです。
深さ1cmのところで1平方mあたりどれだけの水圧をうけているのか、考えてみます。
1平方m=10000平方cmですから、体積=底面積×高さより、10000×1=10000立法cm。10000立方cmの水の重さは密度1g/立法cmより、1×10000=10000g。
100g=1Nより、10000g=100N。

つまり、水深1cmにつき、100N/平方m(=100Pa)の水圧をうけていることになります。

深さ1cm100N/平方m(=100Pa)の水圧、覚えておくと役立ちます。

水圧は深さに比例しますから、例えば10cmの深さだと100×10=1000N/平方m、1000Paです。

浮力

なぜ重い鉄でできた船が水に浮かぶのか、なぜ空気中だと落ちてしまう人間の体が水には浮くのか、それを説明するのが「浮力」です。

浮力左図のように、底面積1平方cm、高さ1cmの物体が、上の面が水深1cmのところで水中にあるとします。高さ1cmなので、下の面の水深は2cmです。

面のすべてに、垂直な向きの水圧がかかっています。

横の面にかかっている水圧(3本ずつの矢印で表されているもの)は、左向きのものは右向きのものとそれぞれ打ち消されますから、左から押している圧力と右から押している圧力は同じです。物体は右にも左にも動きません。

しかし、上の面は水深1cmなので下向きに100N/平方mの力、下の面は水深2cmなので上向きに200N/平方mの力がくわわっています。差し引き、200-100=100N/平方mの上向きの力がこの物体にはたらいていることがわかります。
この、水による上向きに物体を押し上げようとする力、これが浮力と呼ばれるものです。

浮力の大きさ

上の問題の場合、物体の底面積は1平方cmです。
上の面と下の面の水深の差が1cmなので水圧の違いは100N/平方mでした。
1平方cmになおすと、1平方mの10000分の1だから、100÷10000=0.01Nです。
また1N=100gより、0.01N=1g。
つまり、体積1立方cmの物体が水からうける浮力は1g(0.01N)だということがわかります。

アルキメデスがこれを発見したので、アルキメデスの原理といわれます。
水中の物体は、その物体の体積と等しい水の重さの分だけ軽くなる」。
水の密度は1ですから、「体積a立法cmの物体は、水中だとagの浮力をうける」、ということです。

浮力の意味

ところで、地球上のすべての物体には重力がはたらいています。上の例であげた物体の重さが10gだったとしましょう。
水中に入れると、はたらく浮力は1gでした。
ばねはかりで測ったとしたら、空気中だと10g、物体を水中に入れるとばねはかりは10−1=9gをさします。

つまり、空気中で測った重さ−水中で測った重さ=浮力です。

ものが水に浮いているとき

浮いた物体左の図で、水に浮いている物体の重さが100gとします。

浮いているということは、物体にはたらいている重力(重さ)と浮力が等しいわけですから、このときはたらいている浮力も100g(=1N)です。

さらに、水中の物体の体積物体にはたらく浮力の数値は等しくなりますので、物体のうち水中に沈んでいる部分の体積は100立方cmということになります。


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