1次方程式の利用(文章題の基礎)1次方程式の利用(整数・過不足・年齢・割合)の続きです。

「方程式で文章題を解く」とは、(1)求めたいものをxとする、(2)等式をつくる、(3)方程式の計算方法にしたがって解を求める、この3つの作業をおこなうこと。
この稿では速さ食塩水の代表的な問題をとりあげ、1次方程式の文章題のまとめをします。

速さの問題1、
弟が家を出てから20分後に、兄が自転車で弟を追いかけた。弟の速さが毎分60m、兄の速さが毎分180mとすると、兄は家を出発してから何分後に弟に追いつくか。

(作業1)xを決める

「兄が何分後に追いつくか」を求めないといけないので、兄が家を出てからx分後とします。

(作業2)等式をつくる

「追いつく」とは、先に出発した弟が進んだ距離と、追いかけた兄が進んだ距離が等しくなったということです。つまり、「追いつく」という言葉を、「2人の距離が同じ」と読み替えます。弟の進んだ距離=兄の進んだ距離、の式になります。

速さの3公式のうち、距離を表わす式だけが「かけ算」です。距離=速さ×時間になるので、左辺も右辺も、速さ×時間=速さ×時間の形にします。

兄のほうは、速さが毎分180m、家を出てからx分後ですから、距離を表わす式は180x、これはわかりやすい。
弟の時間ですが、兄より20分も前に出発していたので、弟が出発してからの時間は(x+20)になることに気づいてください。それさえ理解できれば、式は簡単にできあがります。

以上より、60(20+x)=180x

(作業3)方程式を解き、答を書く

かっこを開けて、1200+60x=180x
x=10

答、10分後

この問題で覚えておくこと
(1)「追いつく」の問題は、距離=距離の式、つまり、速さ×時間=速さ×時間で等式をつくる。
(2)先に出発したほうが、先行した時間だけ、時間が長くなる。


速さの問題2、
A地点から16km離れたB地点に行くのに、最初は時速8kmで走り、途中から時速4kmで歩いたら3時間かかった。走ったのはA地点から何kmの地点までか。

(作業1)xを決める

問題文の最後を見て、「走った距離」を求めるので走った距離とします。

(作業2)等式をつくる

等式をつくるとき、一番楽な方法は、「問題文を素直にそのまま利用する」ことです。
この問題では、「〜したら3時間かかった」という文言があるので、「左辺=3」という式にすればいいのです。

右辺の3は、3時間、時間を表わしていますから、この問題では、速さの公式のうち、時間=距離÷速さで式をつくります。

速さ図速さの3公式のうち、距離を表わす式だけが速さ×時間で、かけ算です。他の2つの式は、速さ=距離÷時間時間=距離÷速さとなり、距離÷〜の形になります。

そのことを常に確認し、混乱することのないように、図を書いて考えるとき、距離速さ時間を書くくせをつけたらよいと思います。
必ず、線の上に距離、線の下に速さと時間を書くようにしておくと、図の横棒が分数の横棒になってくれて、式をたてるのが非常に簡単になります。

また、図を書くと、あとの歩いた距離が(16−x)であることにも容易に気づきます。

したがって、式は
x/8+16−x/4=3
つまり、
速さ式




です。

(作業3)方程式を解き、答えを書く

両辺に8をかけて、
x+2(16−x)=24

この方程式を解いて、x=8

答、8km

この問題で覚えておくこと
(1)速さの問題も、を書いて考えると解きやすくなる。
(2)図を書くときは、横棒の上に距離を書き込み、下に速さ時間を書き込むと、速さの公式に合った式をつくることができる。


食塩水の問題1、
5%の食塩水が300gある。この食塩水を水でうすめて3%の食塩水をつくりたい。何gの水を加えればよいか。

(作業1)xを決める

問題文の最後から、加えた水がxです。

(作業2)等式をつくる

食塩水の問題では、言葉の意味を知っておかないといけません。
5%の食塩水が300g」というとき、その意味は、「ここに食塩水が300gありますよ。そして、その食塩水300gの重さのうち5%が溶けている食塩の量ですよ。」ということです。
つまり、溶けている食塩300g×0.05だ、という意味です。

そして、等式は、溶けている食塩の量=溶けている食塩の量でつくります。

食塩=食塩の形になり、食塩を表す式が食塩水×%ですから、結局、食塩水×%=食塩水×%の式をつくったらよいということになります。(このとき、小学校の算数と同様に、5%→0.05にしないと式では使えません。)

以上より、水でうすめる前の食塩水に含まれていた食塩の量は300×0.05、水でうすめた後の食塩水中の食塩を表す式は、水を入れた分、食塩水の量は(300+x)と増えているから(300+x)×0.03、これを等号で結べば式になります。

300×0.05=(300+x)×0.03

(作業3)方程式を解き、答えを書く

15=9+0.03x
両辺を100倍して、1500=900+3x
x=200

答、200g

この問題で覚えておくこと
(1)「5%の食塩水300g」とは、食塩水300gのうち5%が「食塩」だという意味である。
(2)食塩=食塩、つまり、食塩水×%=食塩水×%で等式をつくる。


食塩水の問題2、
8%の食塩水と4%の食塩水を混ぜて、5%の食塩水500gをつくりたい。8%の食塩水と4%の食塩水をそれぞれ何g混ぜればよいか。

(作業1)xを決める

問題文の最後に、「それぞれ(=別々)」とあるので、両方をxにはできません。普通は、先に書いてある8%の食塩水のほうをgにします。

(作業2)等式をつくる

やはり、食塩水の中に溶けている食塩の量を表す式で等式をつくります。
この問題では、食塩+食塩=食塩、つまり、食塩水×%+食塩水×%=食塩水×%の形になります。
食塩水食塩水の問題も、図を書くことでわかりやすくなります。
容器の上に%、容器の中に食塩水の量を記入するのがコツです。


8%の食塩水をxとし、2つを混ぜた後が500gなので、4%の食塩水(図中の「?」)が(500−x)gになることに気づけば、あとは簡単です。

食塩+食塩=食塩、つまり、食塩水×%+食塩水×%=食塩水×%より、

x×0.08+(500−x)×0.04=500×0.05

(作業3)方程式を解き、答えを書く

( )をあけた後、100倍するほうが簡単です。
0.08x+20−0.04x=25
8x+2000−4x=2500
x=125

答、8%の食塩水は125g、4%の食塩水は500−125=375g

この問題で覚えておくこと
(1)食塩+食塩=食塩、つまり、食塩水×%+食塩水×%=食塩水×%で等式をつくる。
(2)一方がxで合わせたら500のとき、他方は(500−x)になる