中学3年生で習う関数、『2乗に比例(2次関数)』は重要な単元ですが、中2で学んだ『1次関数』と共通する事柄も多く、特に応用問題はほとんど同じ考え方で解くことができます。
その意味で、「1次関数」と「2乗に比例」の共通点と、逆に2つの関数の違いをしっかりと理解することができれば、関数の深い理解につながり、実際の入試問題も楽に解けるようになります。

1、関数とグラフ

1次関数のグラフ

1次関数を軽くおさらいしておくと、式はy=ax+bで表され、グラフは直線になります。

2乗に比例のグラフ

3年生で習う2乗に比例は、
2乗に比例の式
y=ax2で表される関数です。


(ブログ上では、数学の式をなかなか上手に書き表せません。特に、右上に小さい字でつける指数の書き方を私は知りません。数式エディタで書いた図を一緒にのせておきますが、この稿でx2とあればエックス2乗と読んでください。)

2乗に比例の例として、y=2x2のグラフを考えてみます。

xとyの対応を表に書くと、図のようになります。
図2


(x,y)の組、(−3,18)、(−2,8)、(−1,2)、(0,0)、(1,2)、(2,8)、(3,18)図3の座標をグラフ上にとり、なめらかな曲線で結ぶとグラフを書くことができます。

物を上に向かって放り投げたときの線と一致するので、この曲線のことを放物線といいます。









2、変域

1次関数の変域

例題1:一次関数y=2x+3でxの変域が−1≦x≦2のとき、yの変域を求めよ。
x=−1のとき、y=1
x=2のとき、y=7
よってyの変域は1≦y≦7

2乗に比例の変域

例題2:2乗に比例y=2x2でxの変域が1≦x≦2のとき、yの変域を求めよ。
x=1のとき、y=2
x=2のとき、y=8
よってyの変域は2≦y≦8

これで正解です。
ところが、同じような問題で次のようになると、様子が違ってきます。

例題3:2乗に比例y=2x2でxの変域が−1≦x≦2のとき、yの変域を求めよ。
x=−1のとき、y=2
x=2のとき、y=8
よってyの変域は2≦y≦8

これだと不正解です。
なぜ不正解かは、グラフで考えてみたら簡単にわかります。
図4
x=−1のとき、確かにy=2ですが、yの値はそこから減少し、x=0のときy=0になります。それから増加に転じ、x=2のときy=8まで増加します。
つまり、yの最小値は2ではなくて0です。
だから、正解は0≦y≦8です。

まとめると、xの変域が、負の数≦x≦負の数正の数≦x≦正の数のときは、yの値も減少、または増加だけなので、1次関数と同じやり方で変域を求めることができます。
しかし、xの変域が負の数≦x≦正の数のときは、yの値は、減少した後増加か、増加した後減少となってしまうので、yの変域の最小値か最大値のどちらかがになる、ということです。

では、一見複雑に見える2乗に比例の変域、どうしたら速く正確に求められるでしょうか。
やはりコツは、「頭ではなくて目で見て解く」、2乗に比例のグラフを書いて、グラフに書き込んで、考えることです。
数学は、複雑になればなるほど、図やグラフを書いて、目に見える形にして解いたらよいのです。

変域を求めるときに重要なこと:簡単でよいからグラフを書き、グラフに書き込んで考える


3、変化の割合

1次関数の変化の割合

例題1:1次関数y=3x−1で、xの値が1から3まで増加するときの変化の割合を求めよ。

この場合、解き方は2種類あって、どちらでもできないといけません。
解き方1
1次関数y=ax+bで、aを変化の割合という。だから、xの値に関係なく、関数y=3x−1の変化の割合は3である。
解き方2
変化の割合を求める公式は、yの増加量/xの増加量である。
y=3x−1で、x=1のときy=2、x=3のときy=8、
1
に代入して、yの増加量/xの増加量=8−2/3−1=6/2=3
変化の割合=3

普通は解き方1で簡単に解きますが、解き方2もできないといけません。

2乗に比例の変化の割合

例題2:関数y=x2について、xの値が1から3まで増加するときの変化の割合を求めなさい。

2乗に比例の場合、1次関数と違って同じ割合で増え続けたり減り続けたりはしませんから、上記の解き方1は使えません。
変化の割合の公式にしたがって解くしかありません。

x=1のときy=1、x=3のときy=9
1
より、yの増加量/xの増加量=9−1/3−1=8/2=4

もう少し、楽に解く方法もありますが、それについては次の機会に説明します。


4、交点の座標

1次関数の交点

例題1直線y=−x+2と直線y=2x−1の交点の座標を求めよ。

交点の座標は連立方程式の解と一致します。
y=−x+2とy=2x−1を、連立方程式として解いていきます。
代入法で
−x+2=2x−1
−3x=−3
x=1
y=−x+2に代入して、y=1
よって、交点の座標は(1,1)

放物線と直線の交点

例題2:放物線y=x2と直線y=−x+2の交点の座標を求めよ。

交点の座標が連立方程式の解と一致することは直線の交点と同じです。
連立方程式ですが、yを消去するとxの2次方程式になるところが異なります。
交点を求める式図5