何回か時間をかけたことで、「分数と時間」はほとんどの子が完璧です(「分数と時間」についてはこちらを参照のこと)。

次の難関が、「分数と時間がからんだ速さの問題」です。


「速さ」の単元と「分数」の単元では、解き方が違う

例えば、時速90kmで走る電車が50分間に進む道のりを求める問題。

小6の1学期「速さ」の単元だと、時速は1時間に進む距離のことだから50分とは計算できない、50分と計算できるのは分速である、だから時速90km÷60で分速1,5kmにして、1,5×50=75kmとします。

2学期の「分数」の単元では、50分のほうを時間にします。時速と計算できるのは分ではなくて時間である。50分÷60=50/60=5/6時間。
時速90km×5/6=75kmとなります。


子どもたちが苦労する理由

子どもたちが根本的に理解できていないのは、速さの3公式ではありません。「速さ=距離÷時間」、「距離=速さ×時間」、「時間=距離÷速さ」の、どの式を使うかで混乱する子はほとんどいません。

速さの問題だ、よし!「ハ・ジ・キ」の図!!なんて話ではないのです(「ハ・ジ・キ」の弊害についてはこちらを参照ください)。

小学校の最初から、至極当然のこととして徹底しておかなければならない、『単位の違うものは計算できない』という大原則を、今まで誰からもちゃんと教えてもらっていないこと、これが速さの問題に子どもたちが苦労する最大の要因です。
一番大事なことを、今の子どもたちはきちんと習っていないのです(速さの問題を解くための方策については、こちらでも言及しています)。


速と時間速と速としか計算できない

時速と計算したかったらは必ず時間になおさないといけない」、
分速と計算したかったら時間・秒は必ずになおさないといけない」、
秒速と計算したかったらは必ずになおさないといけない」、

分数の単元では、もう一度、このことを徹底しておさえておきます。
言い換えれば、この3つの約束事が理解できてさえいれば、分数の単元の速さの問題は簡単に解けます。


分数の単元での速さの問題の解き方

例題1:
時速45kmで走る自動車が36分間に進む道のりは何kmか。

解き方:時速と計算できるものは時間のみ。36分を時間になおす。36(分)÷60=36/60=3/5(時間)
45×3/5=27km


例題2:
例題2











例題3:
32kmの道のりを、2/3時間で走る自動車の速さは、分速何kmか。

解き方:「分速何kmか」を求める問題だから、分しか使ってはいけない。
2/3時間を分にする。
60×2/3=40分
32km÷40=4/5km(32÷40=0,8kmでもよい)
分速4/5km


例題4:
15kmの道のりを、45分で走る自転車の速さは、時速何kmか。

解き方:「時速何kmか」を求める問題だから、分は使えない、時間になおす。
45分は、45÷60=45/60=3/4時間
15km÷3/4=15×4/3=20km
時速20km


例題5:
時速45kmで走るバスが、30kmの道のりを進むのにかかる時間は何分か。

解き方:「何分か」を求める問題だから、時速は使えない。使えるのは分速のみ。時速45kmを分速になおす。
45÷60=45/60=分速3/4km
30km÷3/4km=30×4/3=40分
40分

または、
30÷45=30/45=2/3(時間)・・・時速で割ったから求めたのは時間
2/3時間は、60×2/3=40分