英文の訳し方にも決まりがあります。

1、英文の構造にそって訳さなければならない。
日本語と違い、英文の構造は決まっています。
原則として、最初に主語があり、その後に動詞、その後に目的語補語、さらに副詞句(ひとかたまりの修飾部分)の順になっています。
日本語に訳すときは、まず主語を言い(〜は)、あとは後ろからグループごとに前に向かって訳していき、目的語や補語を訳して、最後に動詞で締めくくります。

2、英文の構造にそって訳すには、語句をグループごとに区切ることができなければならない。
時を表わす副詞句、場所を表わす副詞句、条件や理由を表わす副詞句等を、接続詞前置詞を目印に見つける練習が必要です。

3、重要な文法事項を見逃してはいけない
構文的・文法的に重要なものを含んでいるから出題されているわけです。重要な文法事項を自分は理解できていることを、採点者にわかってもらえるように訳さないといけません。

以上3点に留意して、訳し方について説明していきます。
英文は、平成11年以降に大阪府の公立高校入試で和訳の問題として出題されたものを使います。
文の構造がわかりやすいように、主語赤字で、動詞青字で表示しました。


11年例文1:
In the club, you and the club members enjoyed playing English games, singing English songs, and talking about the differences between England and Japan.

(訳)クラブで、あなたやクラブのメンバーは英語のゲームをしたり、英語の歌を歌ったり、イギリスと日本の違いについて話したりして楽しみました。

・enjoy 〜ing (〜して楽しむ)をきちんと訳しだすこと。
・playing, singing, talking の3つが並列的にenjoy の目的語であることに気づくこと。
・between England and Japan → about the differences →talk と、後ろから、かたまりごとに前に訳していくこと(かたまりの切れ目の目印は前置詞である)
・英文のコンマ(,)の場所に、日本文だと読点(、)をうつ。


例文2:
I want to tell many people about Japan and Japanese people after I go back to England.

(訳)私はイギリスに帰ったあと日本と日本人について多くの人に話したい。

・want to tell (話したい)をきちんと訳しだすこと。
・接続詞(after)と前置詞(about)を見印に、副詞句(節)のかたまりを見つけるて、うしろから前に訳していく。

12年例文:
 I answered, “Osaka was interesting and the people were kind. So, I liked it very much.”

(訳)私は、「大阪は面白いし人々が親切でした。それで、大阪をとても気にいりました。」と答えました。

・会話文の中の Osaka と、the people は両方とも主語です。
・was, were や liked は過去形ですが、過去形であることを意識しないで「親切です」などと訳す人が多い。中学生の場合、時制には神経質になってほしい。過去形であれば「〜た」と訳す、「〜た」とあれば動詞は過去形と、徹底してください。

13年例文:
In Korea, the school year begins in March and finishes in February. In Japan, it begins in April and finishes in March, doesn't it?

(訳)韓国では、学校は3月に始まり2月に終わります。日本では、学校は4月に始まり3月に終わりますね。

・ピリオドは「。」、コンマは「、」と決めておく。
・it begins in April の it が、「the school year 」であることを、曖昧にしないで、何をさすかを明示して訳すくせをつけておくと英語の実力がつきます。
・最後の「, doesn't it?」が付加疑問文であることを、「〜ね」と、きちんと訳しだすこと。


14年例文1:
But, we also need robots which help us when we take care of old people.

(訳)しかし、私たちは私たちが老人の世話をするとき私たちを手伝ってくれるロボットも必要です。

・when we take care of old people. 接続詞の when(〜のとき)が目印でひとつの語群だとわかります。
・which help us の which は、前の先行詞 robots を修飾する関係代名詞です。中学範囲では、後ろから名詞を修飾するもの(後置修飾)は、分詞と関係代名詞(接触節を含む)しかありません。
・take care of が「世話をする」という連語であること、also の意味は「〜も」であることを、きちんと訳しだすこと。
・we という主語が2ヶ所で出てきます。こういうときは、先にある全体の主語を「〜は」と訳し、後ろの節の主語を「〜が」と訳すのが原則です。

例文2:
I hope I can visit Australia some day and talk about robots with you and your science teacher.

(訳)私は私がいつかオーストラリアを訪れることができてあなたやあなたの理科の先生とロボットについて話すことができることを望んでいます。

・I hope の後の接続詞の that が省略されて、「私は〜であることを希望する、〜であればよいのに」と訳します。I know that や、I think that と並んで後に節(主語と動詞を備えた文)がくる代表的なものなので、気づかないと大変です。
・I can visit と、(I can) talk が並列的に並んでいます。
・前置詞の with や about を目印に、 with you and your science teacher → about robots → talk とうしろから意味のかたまりごとに訳していきます。
・some day が「いつか」という意味の連語であることをきちんと訳しだすこと。
・can を「〜できる」と訳し忘れる人があります。中学生の場合、一言一句をおろそかにしないように。


−その2−では、区切り方に重点をおいた説明をしました。こちらをご覧ください。