品詞分類で簡単にふれた助詞について、やや詳しくまとめます。

まだ品詞について詳しく学習していない中1生には、「品詞分類」で述べた「ひらがな1字か2字または3字で、文の中途で使われていれば助詞、文の最後に出てきたら助動詞」という説明が、有効だと思っています。
しかし、それではあまりにも不正確かつ無責任なので、今日はきちんと整理しておきます。


助詞は「活用しない付属語」

10品詞のうち、8個は自立語、2個がそれだけでは使えない付属語です。
2個の付属語のうち、活用のあるのが助動詞、活用しないのが助詞です。
つまり、「活用のない付属語」が助詞です。

助詞はすべて他の言葉にくっついて使われますが、格助詞接続助詞は語と語の「関係」を示し、副助詞終助詞は特別な「意味を添える」はたらきをします。


助詞は4種類に分類される

助詞は、格助詞(例、が)、接続助詞(例、ので)、副助詞(例、こそ)、終助詞(例、か)の4種類に分類できます。


格助詞

体言(名詞)につきます。

助詞のついた語が、他の語に対して「どのような関係にあるか」を示します。
英語の文法用語に、主格(I 私が)・所有格(my 私の)・目的格(me 私を)があります。このときの「格」の語と格助詞の「格」とが同じ意味です。
つまり、「が」「の」「を」が格助詞の代表的なものであり、文中での語の「役目」「役割」を示しています。

格助詞はさらに5つに分類できます。

1、主語を示す・・・(例:冬「が」来る)
2、連体修飾語を示す・・・(例:ぼく「の」本)
3、連用修飾語を示す・・・・に・へ・と・より・から・で(例:本「を」読む)
4、対等・並立の関係を示す・・・・や・の・に(例:彼「と」彼女)
5、準体言(例:これは私「の」だ、歩く「の」をやめた)
私の「もの」、歩く「こと」の意味になり体言に近い


接続助詞

用言(動詞・形容詞・形容動詞)と助動詞につきます。

次に来る語への「接続の関係」・「接続の仕方」を示します。

接続助詞が文頭にくることはありません(似た語でも、文頭に置かれたら接続助詞ではなくて接続詞)。
「春は来た。、まだ寒い。」の「が」は接続詞で、「春は来た、まだ寒い」の「が」は接続助詞です。

接続助詞は接続の仕方でさらに3つに分類できます。

1、並立・対等の関係を示す…・で・ながら・つつ・し・たり・だり・が・けれども・ば(例:安く「て」便利)
2、順接の関係を示す…
(確定条件)ので・て・で・から・と(例:貧しい「ので」買えない)
(仮定条件)・と(例:お金があれ「ば」買える)
3、逆接の関係を示す…
(確定条件)・けれども・ながら・て・で・のに(例:雨だ「が」出かける)
(仮定条件)でも・ても・と(例:読ん「でも」理解できない)


副助詞

いろいろな語につきます(格助詞・接続助詞のようにつく語を限定しない)。

話し手の「気持ち」・「立場」を表わし、ついた語の意味を「限定」します。

助詞にこめられた話し手の気持ちによって分類できます(分類名をすべて覚える必要はありません)。

強調…・こそ(例:私「は」そう思わない)
類推…・さえ・でも・まで(例:私「も」そう思わない)
限定…さえ・しか・だけ・なり・ばかり・きり・まで(例:健康であり「さえ」すればよれでよい)
程度…だけ・ほど・くらい・ばかり(例:それ「だけ」あれば満足だ)
並立…も・やら(例:家「も」土地「も」買った)
添加…さえ(例:土地を失い、家「さえ」失った)
指示…でも(例:お茶「でも」飲もうか)
比較…だって(例:私に「だって」できる)
選択…なり・か(例:煮る「なり」焼く「なり」好きにしろ)
不確実…やら・か(例:誰「やら」がそう言っていた)
例示…など(例:数学・英語「など」は苦手だ)
等量…ずつ(例:毎日3時間「ずつ」勉強する)

副助詞の中で、「は」や「も」は後に続く述語の述べ方などにも影響を及ぼす。このような副助詞は特に「係助詞」といわれることがあります。
」や「」は、主語につくのでよく格助詞と間違えられますが、強調の副助詞です。


終助詞

文の終わりにつく、珍しい助詞です。
助動詞との区別が問題になりますが、話し言葉で使われることが多く、書き言葉ではあまり使われません。

話し手の、疑問・感動・詠嘆・禁止などの気持ちを表わす。

助詞にこめられた話し手の気持ちによって、以下のように種類分けできる(種類を完全に覚えなくてもよい)。

禁止…(例:笑う「な」)
疑問…(例:人生とは何「か」)
感動…な・や・わ・ね(例:大変なことになった「な」)
強意…ぞ・とも・や・よ・ね・さ(例:さあ、やる「ぞ」)
断定…の(例:私がやった「の」)
質問…の(例:全部終わった「の」?)


助詞が使われる場所

格助詞接続助詞副助詞文中に置かれ、終助詞文末に置かれることが多い(終助詞はやや特殊なので、付属語で文中にあれば助詞、文末にあれば助動詞と大雑把には言えます)。


はたらきによる分類

「助詞は、他の言葉について、語と語との関係を示したり、ある意味を添えるはたらきをする」と定義されますが、語と語の関係を示すのが格助詞接続助詞で、ある意味を添えるのが副助詞終助詞で、助詞の中に全く異なった2種類のはたらきが混在していることになります。


助詞の覚え方

助詞は数も多く(助動詞よりも多い)、同じ音でも種類の違うものがあったりして、もれなく覚えることは困難です。よく出る助詞だけを完全に覚え、他の助詞は代表的な助詞から類推するくらいの気持ちで臨んだほうが頭に入りやすいと思います。


入試によく出る助詞


1、主語を示す(例:彼「の」書いた日記)…「」と言い換えられる
2、名詞の代わりに使う(例:私「の」はこれです)…「もの」「こと」と言い換えられる
3、ついた語が次にくる名詞を修飾する(例:私「の」日記)
4、その他(終助詞や接続助詞もある)(例:日記を書く「の」)


1、主語を示す(例:私「が」担当します)
2、対象を示す(例:私は君「が」好きだ)…「」と言い換えられる
3、その他(接続助詞がある)(例:声をかけた「が」、無視された)


1、原因・理由(例:風邪「で」学校を休む)
2、手段(例:鉛筆「で」書いた)
3、場所(例:校庭「で」遊ぶ)
4、時間(例:10分「で」着きます)
5、様態(例:1人「で」やりとげた)


1、相手(例:あなた「と」私)
2、結果(例:ついに小説家「と」なった)
3、引用(例:ありがたい「と」思った)
4、並立(例:色では青「と」緑が好きだ)
5、順接(例:インフルエンザがはやる「と」休校だ)
6、逆説(例:何があろう「と」くじけない)



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