「太陽や星の年周運動」分野の、重要問題の研究と解説、そして重要事項のまとめです。

問題を解く前の確認事項

方角

太陽が昇ってくる方角が太陽が沈む方角が西です。その中間の、太陽が最も高くなる方角がです。
方角1
地球の自転で考えた場合、太陽の昇ってくる方角、今から地球が回っていく方向、その西ということになります。
東の西の間がです。わかりやすい覚え方として、観測者の「頭の真上」がと覚えると、いろいろな問題が解きやすくなります。



方角2
公転の場合も同様です。今から地球が回っていく方角が、その反対方向が西、観測者の頭の真上です。







反時計まわり

太陽が東から昇って西に沈むのは、地球の自転による見かけの動きです。地球が「西から東」に向かって自転しているので、天体は逆の「東から西」に動くように見えるだけです。

反時計まわり覚え方として、地球は、自転の向きも、公転の向きも「時計の反対まわり」と覚えることもできます。(ちなみに、太陽自身のの自転の向きも反時計回りです。)
観測者がを向いたときの星座の動く向きも、北極星を中心とした反時計まわりです。

時計回り唯一の例外(見かけの例外ですが)は、の方向にある太陽オリオン座で、動く向きは「東から昇って、南を通って、西へ沈む」ですが、時計まわりに動くように見えてしまいます。


地球の公転

地球の公転1左の図で、
1、地球の公転の向き
2、地球の自転の向き
3、だいたいの日本の位置
4、それぞれの位置にあるときの季節
が言えないといけません。






地球の公転2
1、地球の公転の向きは時計の反対まわりです。
2、地球の自転の向きも時計の反時計まわりです。
3、日本はだいたい北緯35〜40度前後なので、左の図で地球に引いた青い線が1日に日本が動いている場所を表わしています。
4、それぞれの地球に赤道を引き、太陽の光が地球にどのように届いているかを書き込みます。
太陽の光北半球に垂直に当たっているAが日本ではになります。つまり、Aが夏至です。日本で夏至に昼が長い理由も、図を見たら一目でわかります。
太陽の光南半球に垂直に当たるCが冬至です。
地球の公転方向は時計の反対まわりなので、Cの次のDが春分、Aの次のBが秋分となります。

なぜ、夏は気温が高く、冬は気温が低いのかは、下の図で説明できます。
太陽が垂直に当たっている図では、5本の光が赤色の面に当たっていますが、斜めから太陽の光が当たっている図では、同じ5本の光のうち3本しか同じ面に当たりません。これが、夏と冬で気温の差が生じる理由です。


太陽の光1

太陽の光2






季節による太
陽の日周運動の変化

太陽の日周運動
春分(3月下旬)・秋分(9月下旬)の日、太陽は真東から昇り、真西に沈みます。また、昼と夜の時間の長さはほぼ同じです。太陽の南中高度は「90−緯度」で求めることができます。

夏至(6月下旬)、太陽は真東より北寄りから昇り、真西よりは北寄りに沈みます。の長さが1年で最も長く、太陽の南中高度は「90−緯度+23.4度」になります。

冬至(12月下旬)、太陽は真東より南寄りから昇り、真西より南寄りに沈みます。の長さが最も長く、太陽の南中高度は「90−緯度−23.4度」となります。


太陽の南中高度を求める式

春分・秋分
下の×印が緯度、上の●印が南中高度です。

春分・秋分の南中高度

上の×印が緯度の同位角で、緯度と等しくなりますから、春分・秋分の太陽の南中高度は90度−緯度であることがわかります。








夏至
印が地軸の傾きの23.4度、下の赤色の角度が(緯度−23.4度)を表わしています。
夏至の南中高度

上の赤色の角度が(緯度−23.4度)の同位角、そして●印が南中高度ですから、南中高度は90度−(緯度−23.4度)、
かっこを開けると、90−緯度+23.4度です。



冬至
印が地軸の傾きの23.4度、×印が緯度です。
冬至の南中高度

下の赤色の角度が(緯度+23.4度)になり、上の赤色の角度がその同位角です。
●印の南中高度が90−(緯度+23.4度)であることがわかります。
かっこを開けて、90−緯度−23.4度




大阪の緯度はだいたい北緯35です。
春分・秋分の太陽の南中高度は90−35=55度
夏至の太陽の南中高度は90−35+23.4=78.5度
冬至の太陽の南中高度は90−35−23.4=31.6度


例題1
日本のある地点で、ある日の午後8時、オリオン座の問題bの位置にオリオン座が見えた。
(1)2ヵ月後の午後8時、オリオン座はどの位置に見えるか。
(2)観測した日から1ヵ月後、同じ地点でオリオン座がbの位置に見えるのは何時ごろか。
(3)観測した日から3ヵ月後の午後10時に同じ地点でオリオン座を観測すると、どの位置に見えるか。

解答1

(1)地球は太陽の周りを1年で1周します。360度12ヶ月で移動するので、1ヶ月では360÷12=30動くことになります。したがって、星座の見かけの動きも、1ヶ月で30度です。
また、動く向きは日周運動と同じ向きです。オリオン座は南の空に見える星座なので、「東から昇って南を通り西へ沈む(時計まわり)」動きをします。
2ヶ月で30×2=60度、時計回りに動くことになるので、答えはd

(2)天体の日周運動は、1日24時間に1周360度回転するので、1時間360÷24=15度、回転します。
同じ時刻に観察すると、1ヶ月に星の動く角度は30度でした。30度÷15度(1時間分)=2時間分、同じ時刻に観察すると進んでいることになります。
1ヶ月前の午後8時にbに見えたオリオン座は、それから1ヶ月たつと、同じ午後8時に30度、2時間分先に進んでcの位置に見えます。
だから、bの位置にあったのは午後8時の30度・2時間分前ということになり、答えは午後6時です。

(3)まず、時刻を午後8時に固定して考えるのが、この問題を簡単に解くコツです。3ヵ月後の午後8時には、1ヶ月30度×3=90度、先に進んでいるはずです。図ではeの位置です。
次に、午後10時だとどうなるかを考えます。8時より2時間後になります。オリオン座は1時間に15度、2時間だと30度、さらに時計まわりに進みます。eから30度進んだfが答えです。


この章で覚えることのまとめ

星の年周運動と地球の公転

星座を同時刻に観察すると、東から西へ移動していく
季節によって見える星座が違う
星の年周運動・・・星座が天球上を1年で1周すること
移動する角度・・・360度を12ヶ月で移動するので、1ヶ月で30度
365日で360度回転するので、1日で約1度
同じ場所に見える時刻・・・星の日周運動は1時間=15度だから、1ヶ月30度は2時間分、つまり1ヶ月で2時間(1日になおすと120分÷30日=4分)早くなる
地球の公転・・・地球が太陽の周りを1年で1周すること
地球の公転角度・・・360度÷12ヶ月=30度(1日で約1度)

太陽の年周運動

地球から太陽を見ると、太陽は1年かけて星座の間を西から東に移動するように見える
太陽の年周運動・・・太陽が星座の間を1年で1周すること
黄道(こうどう)・・・天球上の太陽の(見かけの)通り道
黄道12星座・・・黄道付近にある12の星座
真夜中に見える星座・・・(春)しし座、(夏)さそり座、(秋)みずがめ座・ペガスス座、(冬)オリオン座(おうし座)

太陽と季節の変化

季節によって、太陽の経路、南中高度は変化する
春分は3月20日頃、夏至は8月20日頃、秋分は9月20日頃、冬至は12月20日頃
太陽の南中高度・・・春分・秋分(90−緯度)、夏至(90−緯度+23.4度)、冬至(90−緯度−23.4度)
日の出・日の入りの位置・・・春分・秋分(真東から出て真西に沈む)、夏至(真東より北よりから出て、真西より北よりに沈む)、冬至(真東より南よりから出て、真西より南よりに沈む)
太陽の影・・・冬至が最も長く、夏至が最も短い
昼と夜の長さ・・・春分・秋分(12時間ずつでほぼ同じ)、夏至(昼が最も長い)、冬至(夜が最も長い)
太陽から受ける光の量・・・夏至が最も多く、冬至が最も短い

地軸の傾き

地軸の傾き・・・公転面に対して66.6度、公転面の垂直方向に対して23.4度
地軸の傾きで起こる季節の変化・・・太陽の南中高度の変化、昼夜の長さの変化
緯度と太陽・・・北極(夏至は1日中昼、冬至は1日中夜)、赤道上(1年中昼夜の長さは12時間ずつ)、南極(夏至は1日中夜、冬至は1日中昼)


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