公立高校数学の入試問題では、規則性を見つけて解く問題がしばしば出題されます。その解き方を考えてみましょう。


例題
バームクーヘンTさんは、左の写真のようなバウムクーヘンの模様に興味をもち、図1のような模式図をかいて考えてみた。





バームクーヘン問題
図1に示したとおり、まず点Oを中心とし、半径が3cmの円をかき、次に「点Oを中心とし、半径が直前にかいた円より1cm大きい円をかく」という操作をx回くり返す。図1中の黒色で示した部分は、最後にかいた円と最後の1回前にかいた円とによってはさまれた部分である。黒色で示した部分の面積y平方cmとする。

(問題の読み方)
公立高校の入試問題は、問題文を読み取りにくいことがあります。問題を解くのに必要な部分を見落とさないように慎重に読んでいきます。

大切な部分を読み落とさないようにするには、「図に数値を書き込む」、「数字やx・yが表わすものを鉛筆で囲む」ようにします。
黄色のマーカーをつけた部分が、大切な部分です。

図2は、x=1の場合、x=2の場合、x=3の場合を示している。
xを自然数とし、円周率をπとして、次の問いに答えなさい。

(1)次の表は、xとyとの関係を示した表の一部である。表中の(ア)〜(ウ)に当てはまる数を書きなさい。
(1)


解き方
通常(1)番は、規則性を見つけるための準備の問題です。数学でいう「規則性」とは、「式を見つけること」です。

x=1のとき、なぜy=7πになったのか、式を考えます。
初めに半径3cmの円があり、それより1cm長い半径で円をかき、全体の円から半径3cmの円の面積をひいた面積がyです。4×4×π−3×3×π=7π。

表の、xもyもわかっている場所で最初にしっかりと式を考えておきます。さらに、その見つけた式の正しさも確認しておきます。

以上のことを丁寧にやっておけば、問題のほうは簡単です。

(ア)x=2のとき、外側の円の半径は5cm、ひくほうの中の円の半径は4cmですから、5×5×π−4×4×π=9π

(イ)6×6×π−5×5×π=11π

このとき、x=1のときyは7π、2のとき9π、3のとき11πとxが1増えるごとにyは2πずつ増えていることに気づかないといけません。

(ウ)x=10のとき、外の大きい円の半径は3+10=13cm
13×13×π−12×12×π=25π


中学生は、応用問題の1番はただやさしいだけ、点をくれる問題だと誤解しがちです。1番は、式を見つけさせ、規則性を発見させるために出題されている、大切な問題です。
応用問題は、1番で考えたことを使って2番以降を解くようにつくられていることを知っておきましょう。


(2)xを自然数として、yをxの式で表しなさい。

変化の割合




解き方
表に(1)で求めた数値を書き込み、2πずつ増えていることを確認しておきます。

このとき、x=2のときy=7π+2π、x=3のときy=7π+2π×2であることを見つけます。
最初が7πで、それから2πずつ増えているのですが、増える2πの個数はx番目だと(x−1)個です。

こうして見つけた規則が成り立つかどうか、x=10のところで確認します。
7π+2π×(10−1)=7π+18π=25π。
OK、これで大丈夫です。

y=7π+2π×(x−1)
=7π+2πx−2π
=2πx+5π

y=2πx+5πが答えです。


(3)y=77πとなるときのxの値を求めなさい。

y=2πx+5πが見つけられたので、安心してy=77πを代入するだけです。

77π=2πx+5π・・・両辺にπがあるので計算を簡略化するために両辺をπで割る
77=2x+5
−2x=−72
x=36

(4)図1における最後にかいた円と、点Oを中心とし半径が3cmの円とによってはさまれた部分の面積を考える。

1、面積をxを用いて表しなさい。

解き方
最後に書いた円の半径は(3+x)でした。
この円の面積から、半径3cmの円の面積をひけばよい。

(4)解答










2、面積が、x=1のときのyの値である7πの40倍になるのは、xの値がいくらの場合ですか。

解き方
中学校数学では、文章題はすべて方程式で解くのが鉄則です。
問題文の通りの等式をつくります。

x=1のときのyの値は7πでした。
また、面積を表わす式は1、で求められました。

問題文の通りの等式をたてて、

(5)解答















(問題は、平成21年度大阪府公立高校学力検査問題Bを1部改変して用いました。)