接続詞は、自立語で、独立した接続の文節として使われます。活用がなく、文の最初か、文節と文節の間に置かれます。
自立語で、それだけで文節をつくる点が接続助詞と異なります。
・参考書を読んだ。けれども、まだわからない。(接続詞)
・参考書を読んだけれども、まだわからない。(接続助詞)
独立した接続の文節をつくる点が、連用修飾語になる副詞と異なります。
・風が強まり、また、雨も激しくなってきた。(接続詞)
・また、雨が強くなってきた。(副詞)
接続詞の分類
接続詞には、A→B(AがあってB)タイプ(Aが起こってからBが起こる。順接、逆接がこのタイプ)と、A・B(AとB)タイプ(2つのものが対等に並ぶ。並立、添加、選択、説明、転換がこのタイプ)の、2つの種類があります。
順接…前の出来事から当然の結果が起こったことを示す
○一般的な順接(それから、すると、そこで、・・・)
・起きた。それから、顔を洗った(時間の順)
・起きた。すると、外は雨だった。(時間の順)
・物音がした。そこで、外に出てみた。(前提と行動)
・時間ですね。では、帰ります。(前提と行動)
・時間ですね。それでは、失礼します。(前提と行動)
・宿題をしていない。それなら、残ってください。(前提と行動)
○原因・理由(だから、それで、その結果、したがって、・・・)
・勉強をした。だから、よい点がとれた。
・勉強をした。それで、よい点がとれた。
・勉強をしなかった。そのために、成績が下がった。
・勉強をしなかった。その結果、成績が下がった。
・実験で立証できなかった。したがって、その仮説は誤りだといえる。
逆接…前の出来事から普通生ずることとは反対の結果が起こったことを示す
○一般的な逆接(しかし、けれども、だが、・・・)
・勉強はした。しかし、テストの結果は悪かった。
・ゲームを買った。けれども、する時間がない。
・試験会場に出かけた。だが、受験はしなかった。
・テストの日が迫ってきた。だけど(でも)、まったく自信がない。
○予想に反する結果(ところが、・・・)
・時間内に全問解くことができた。ところが、点数はよくなかった。
○原因に反する結果(それなのに、それにもかかわらず、・・・)
・寝不足だ。それなのに、頭はさえている。
・寝不足だ。それにもかかわらず、元気一杯だ。
・寝不足だ。それにしては、眠くない。
○条件に反する結果(それでも、・・・)
・外は激しい雨だ。それでも、出かけないといけない。
・雨の予想はしていた。それにしても、これほどの豪雨とは思わなかった。
並立…同等なものを平等に並べる(そして、および、ならびに、また、かつ、・・・)
・健康的で、そして、明るい。
・試験科目は数学および英語である。
・東京、名古屋、ならびに大阪で開催します。
・よい教師であり、また、よい学者でもある。
・東京は政治の中心地であり、かつ経済の中心地でもある。
添加…主なものに何かをつけ加える(しかも、さらに、それに、そのうえ、・・・)
・男らしく、しかもやさしい。
・彼は成績がよい。さらに、人柄もすばらしい。
・値段は安いし、それに長持ちする。
・頭がよい、そのうえスポーツもできる。
・シャツを買いたい、それからシャツに合うネクタイも欲しい。
選択…AかBの、どちらかを選ぶ(それとも、あるいは、または、もしくは、・・・)
・コーヒーがいいですか、それともお茶がいいですか。
・卒業生は4年制大学か、あるいは短期大学に進学します。
・ペン、またはボールペンでご記入ください。
・ライス、もしくはパンをご注文ください。
説明…後で説明をつけ加える
○補足の説明を加える(ただし、もっとも、なお、ちなみに、つまり、例えば、・・・)
・18歳以上の方は入場できます。ただし、高校生は入れません。
・失敗の原因は努力不足だ。もっとも、体調不良も影響している。
・これで説明を終わります。なお、資料は自由にお持ち帰りください。
・彼の好物は肉です。ちなみに、私は野菜が好きです。
・料理は食材で決まる。つまり、材料の新鮮さが命なのだ。
・数学は基礎が大切だ。例えば、計算力がないと応用問題も解けない。
○理由の説明をつけ加える(なぜなら、というのは、・・・)
・彼は出席できない。なぜなら、その資格がないからだ。
・彼は無理に出席した。というのは、会議の内容が彼の利害に影響するからだ。
転換…話題を転換する(ところで、さて、では、それはさておき、それはそうと、・・・)
・もうすぐ卒業だね。ところで、卒業後の進路は決まりましたか。
・授業がやっと終わった。さて、放課後、何をしようか。
・対頂角が等しいことはわかった。では、同位角はどうだろう。
・A君の結婚式にはB君もC君も来たよ。それはさておき、君たちはいつ結婚するんだ。
・商売繁盛で何よりだ。それはそうと、東京にはいつ来るのかな。
接続詞の文章中における働き
接続詞は、同じ言葉のくり返しを省くためにうまれました。
(例:私はがっかりしました。がっかりしたのでそこに座り込んでしまいました。→私はがっかりしました。それで、そこに座り込んでしまいました。)
接続詞を用いることで、くどくない、わかりやすい文章になります。
古文ではあまり接続詞は使われませんでした。だから、古文の一文は長い。
現代文は一文が短い。そのため、文との文との関係、筋道をはっきりさせるのに接続詞を多用するようになりました。
接続詞を効果的に使うことで、論理的に矛盾のない文章を書くことができます。
接続詞には話し手の判断が加わっています。接続詞にこめられた話し手の判断を推測することで、私たちは文章を正しく読み取ることができます。
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自立語で、それだけで文節をつくる点が接続助詞と異なります。
・参考書を読んだ。けれども、まだわからない。(接続詞)
・参考書を読んだけれども、まだわからない。(接続助詞)
独立した接続の文節をつくる点が、連用修飾語になる副詞と異なります。
・風が強まり、また、雨も激しくなってきた。(接続詞)
・また、雨が強くなってきた。(副詞)
接続詞の分類
接続詞には、A→B(AがあってB)タイプ(Aが起こってからBが起こる。順接、逆接がこのタイプ)と、A・B(AとB)タイプ(2つのものが対等に並ぶ。並立、添加、選択、説明、転換がこのタイプ)の、2つの種類があります。
順接…前の出来事から当然の結果が起こったことを示す
○一般的な順接(それから、すると、そこで、・・・)
・起きた。それから、顔を洗った(時間の順)
・起きた。すると、外は雨だった。(時間の順)
・物音がした。そこで、外に出てみた。(前提と行動)
・時間ですね。では、帰ります。(前提と行動)
・時間ですね。それでは、失礼します。(前提と行動)
・宿題をしていない。それなら、残ってください。(前提と行動)
○原因・理由(だから、それで、その結果、したがって、・・・)
・勉強をした。だから、よい点がとれた。
・勉強をした。それで、よい点がとれた。
・勉強をしなかった。そのために、成績が下がった。
・勉強をしなかった。その結果、成績が下がった。
・実験で立証できなかった。したがって、その仮説は誤りだといえる。
逆接…前の出来事から普通生ずることとは反対の結果が起こったことを示す
○一般的な逆接(しかし、けれども、だが、・・・)
・勉強はした。しかし、テストの結果は悪かった。
・ゲームを買った。けれども、する時間がない。
・試験会場に出かけた。だが、受験はしなかった。
・テストの日が迫ってきた。だけど(でも)、まったく自信がない。
○予想に反する結果(ところが、・・・)
・時間内に全問解くことができた。ところが、点数はよくなかった。
○原因に反する結果(それなのに、それにもかかわらず、・・・)
・寝不足だ。それなのに、頭はさえている。
・寝不足だ。それにもかかわらず、元気一杯だ。
・寝不足だ。それにしては、眠くない。
○条件に反する結果(それでも、・・・)
・外は激しい雨だ。それでも、出かけないといけない。
・雨の予想はしていた。それにしても、これほどの豪雨とは思わなかった。
並立…同等なものを平等に並べる(そして、および、ならびに、また、かつ、・・・)
・健康的で、そして、明るい。
・試験科目は数学および英語である。
・東京、名古屋、ならびに大阪で開催します。
・よい教師であり、また、よい学者でもある。
・東京は政治の中心地であり、かつ経済の中心地でもある。
添加…主なものに何かをつけ加える(しかも、さらに、それに、そのうえ、・・・)
・男らしく、しかもやさしい。
・彼は成績がよい。さらに、人柄もすばらしい。
・値段は安いし、それに長持ちする。
・頭がよい、そのうえスポーツもできる。
・シャツを買いたい、それからシャツに合うネクタイも欲しい。
選択…AかBの、どちらかを選ぶ(それとも、あるいは、または、もしくは、・・・)
・コーヒーがいいですか、それともお茶がいいですか。
・卒業生は4年制大学か、あるいは短期大学に進学します。
・ペン、またはボールペンでご記入ください。
・ライス、もしくはパンをご注文ください。
説明…後で説明をつけ加える
○補足の説明を加える(ただし、もっとも、なお、ちなみに、つまり、例えば、・・・)
・18歳以上の方は入場できます。ただし、高校生は入れません。
・失敗の原因は努力不足だ。もっとも、体調不良も影響している。
・これで説明を終わります。なお、資料は自由にお持ち帰りください。
・彼の好物は肉です。ちなみに、私は野菜が好きです。
・料理は食材で決まる。つまり、材料の新鮮さが命なのだ。
・数学は基礎が大切だ。例えば、計算力がないと応用問題も解けない。
○理由の説明をつけ加える(なぜなら、というのは、・・・)
・彼は出席できない。なぜなら、その資格がないからだ。
・彼は無理に出席した。というのは、会議の内容が彼の利害に影響するからだ。
転換…話題を転換する(ところで、さて、では、それはさておき、それはそうと、・・・)
・もうすぐ卒業だね。ところで、卒業後の進路は決まりましたか。
・授業がやっと終わった。さて、放課後、何をしようか。
・対頂角が等しいことはわかった。では、同位角はどうだろう。
・A君の結婚式にはB君もC君も来たよ。それはさておき、君たちはいつ結婚するんだ。
・商売繁盛で何よりだ。それはそうと、東京にはいつ来るのかな。
接続詞の文章中における働き
接続詞は、同じ言葉のくり返しを省くためにうまれました。
(例:私はがっかりしました。がっかりしたのでそこに座り込んでしまいました。→私はがっかりしました。それで、そこに座り込んでしまいました。)
接続詞を用いることで、くどくない、わかりやすい文章になります。
古文ではあまり接続詞は使われませんでした。だから、古文の一文は長い。
現代文は一文が短い。そのため、文との文との関係、筋道をはっきりさせるのに接続詞を多用するようになりました。
接続詞を効果的に使うことで、論理的に矛盾のない文章を書くことができます。
接続詞には話し手の判断が加わっています。接続詞にこめられた話し手の判断を推測することで、私たちは文章を正しく読み取ることができます。
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