1、二等辺三角形・正三角形(+正六角形)

二等辺三角形の定理「二等辺三角形の頂角の二等分線は底辺を垂直に二等分する」より、三平方の定理を使うと二等辺三角形の面積を求めることができます。

例題1:AB=AC=10cm、BC=12cmの二等辺三角形の面積を求めなさい。
二等辺三角形
まず、高さを求める。
頂点Aと底辺BCの中点Mを結ぶ。AM⊥BCになる。
三角形ABMで、BM=6cm。BM:AB=6:10=3:5より、三角形ABMは辺の比が3:4:5の直角三角形である。したがって、高さAM=8cm。

よって、面積は12×8×1/2=48平方cm


例題2:一辺の長さが10cmの正三角形の面積を求めなさい。
正三角形(1)
正三角形の1つの角度が60度であることから、1:2:√3を使います。





正三角形2にあたる斜辺が10cmだから、1にあたる底辺の半分は5cm。
その5cmの√3倍が高さだから、高さは5√3。

よって、面積は10×5√3×1/2=25√3平方cm。




例題3:左の図は一辺が8cmの正六角形です。次の各問いに答えなさい。
正六角形(1)面積を求めなさい。

(2)線分AEの長さを求めなさい。








(1)正六角形の中心(対角線AD、BE、CFの交点)をOとするとき、一つの角AOFは360度÷6=60度、AO=FOなので、内部にできた6つの三角形正三角形です。言い換えると、正六角形は正三角形6つで構成されています。
1:2:√3が使えますから、AB=8cmのときBM=4cm、AM=4√3cm、したがって1つの三角形ABOの面積は8×4√3×1/2=16√3。
正三角形6個でできているので、16√3×6=96√3平方cm。

(2)正六角形(2)線分AEはFOの中点Nを通ります。1:2:√3より、AF=8cmから、FN=4cm、AN=4√3。

よってAE=8√3cm。







一般的な三角形

重要例題:

各分野の応用問題を解くとき、その問題の解き方に習熟しておかないと当該分野の応用問題を解けないと思われる、重要な例題があります。
その問題が基本にあって、それをひねったものが応用問題として出題されます。

重要例題1:図の△ABCは、AB=11cm、BC=10cm、CA=9cmで、Hは頂点Aから底辺BCにひいた垂線です。
AHの長さを求め、△ABCの面積を求めなさい。


一般的な三角形
数学では、求めたい数値をxとおいて、方程式をたててxを求めるのが原則です。
ところが、この問題では、求めたいAHをxとおくと途中で解けなくなります。(この稿最後尾の注1参照)

この問題では、BHをxとして解いていきます。
AHの左にある△ABHが直角三角形であること、だから三平方の定理を使ってAHを表す式ができること。
AHの右にある△ACHも直角三角形であり、同様にAHを式で表せること。
左の△ABHで作ったAHを表す式と、右の△ACHで作ったAHを表す式は、同じものを2通りの方法で表したものだから等式にできること、以上に着目して方程式を立てます。

まず、左の△ABHから。

左の三角形




次に、右の△ACHで。

右の三角形





2つの式から等式をつくり、方程式を解く。

方程式の解き方(2)








これで、BH=7cmとわかりました。

再び、△ABHで、今度はAH=xとおいて、三平方の定理を使い方程式をたてます。

方程式を解く



















AH=6√2cmです。

よって、△ABHの面積は10×6√2×1/2=30√2平方cm。

「知っていないと解けない」問題で、私はあまり好きではありませんが、「知っておかないといけない」問題ではあります。


重要例題2:AB=ACの二等辺三角形でAB=7、BC=6です。頂点Aからひいた垂線の底辺BCとの交点をM、頂点Bからひいた垂線の辺ACとの交点をHとします。
二等辺三角形(2)(1)△ABCの面積を求めなさい。
(2)
線分BHの長さを求めなさい。







(1)面積をもとめるために、まず、高さのAMを求めます。

方程式を解く(2)


















高さがわかったので、面積=6×2√10×1/2=6√10


(2)重要例題1の方法でも解けますが、ここは(1)から続いた問題と考えたほうが簡単に解けます。

(1)で、この三角形の面積が求められました。これを利用します。
見方を転じて、ACを底辺と考えると、BHが高さになります。
三角形の面積を2つの式で表せることに着目して、BH=xとして等式、方程式を作って解きます。

方程式を解く(3)










面積や体積を2通りの方法で表して等式をつくって解く」、知っておくと得をする解法です。





(注1)重要例題1の、「この問題では、求めたいAHをxとおくと途中で解けなくなります」について、俊英塾のUさんから、「解く方法があります」というご指摘がありました。

笛吹訂正