中1の空間図形の最初に、『平面の決定』を習います。定期テストにもほとんど出題されませんし、学校や塾でも時間をかけて説明する単元ではありません。

ところが、空間図形をあつかった難しい入試問題の中には、「平面の決定」がわかっていないと解けない問題が数多くあります。

今日は、まず平面の決定についてまとめをし、実際の入試問題を解くときにどのように活用したらよいかを考察します。


平面の決定

「平面の決定」とは、そういう面はただ1つしかないと決まること、該当するたった1つの面が見つかること、です。

平面が決まるための4条件

(1)(1直線上にない)3点を通る平面は1つしかない
平面1






(2)1つ直線と、(その直線上にない)1つを通る平面は1つしかない
平面2






(3)2本直線平行なとき、その2直線をふくむ平面は1つしかない
平面3






(4)2本直線交わるとき、その2直線をふくむ平面は1つしかない
平面4








平面の決定を入試問題で利用する例

複雑なものより単純なもののほうが考えやすいのは当然です。

複雑な平面の問題は、より単純な線で考えたほうがわかりやすくなることがあります。
例えば、動点の問題。

面で考える
左の図の、?の部分の長さをxをもちいて表す問題、子どもたちはなかなかわかりにくいものです。




ところが、同じことを次のように表したとき、できない子はいません。
線で考える誰でも簡単に、?の部分は15−xだとわかります。



つまり、面の問題を線で考えることができたら、一気に簡単になります。


同じことが、空間図形にもあてはまります。

空間図形の難しい問題を平面の問題にかえてやると(=空間図形の問題を解くとき、必要な平面だけを取り出して考えると)、いともやさしく、簡単になります。

次の問題などはその典型的な例です。


平成21年茨城県公立高校入試問題8番(2)

図のように、1辺が4cmの正三角形を底面とし、側面がすべて正方形である三角柱ABCDEFがある。辺ACの中点をGとし、線分EGの中点をHとする。このとき、次の問に答えよ。
(2)線分DHの長さを求めなさい。

8番(2)

















このまま空間図形で考えると、どうやって解いたらよいのか、相当悩んでしまう問題です。
そこで必殺技、「必要な平面だけを取り出して、そこで考える」ことにします。
このとき役に立つのが、「平面の決定」の4つの条件です。

点Gと辺DEに注目します。1点と1直線ですから、平面が決定します。両方を通る平面は1つしかありません。
さらに、当然その平面上に線分GEがふくまれていますし、線分GEと点Dも1直線と1点で同じ平面上ですから、点Hもこの面の上にあることがわかります。

以上の考察から、下の図の赤で示した平面を取り出して問題を解けばよいことが、自信をもって、わかります。

8番(2)の2


(線分DEに包丁をあてて、点Gに向かって切っていくとどういう面になるか、という考え方をすると、いわゆる切り口の面の形がさらにわかりやすくなります。)











ここまでわかれば、あとはさらに解きやすいようにこの面を書き出して解いていけば完璧です。

8番(2)の3
三平方の定理を使ってGD=2√5

三平方の定理で、GD=2√5、DI=1より、GI=√19

HがGEの中点だからHJ=√19/2

同様に中点連結定理よりIJ=JE=3/2

△HDJか△HJEのどちらかで三平方の定理を使って、線分DH=√11




今日のポイント:

(1)空間図形の難しい問題は、平面を見つけてそこで解く

(2)平面を見つけるときは、「平面の決定」の4条件が決め手になる