反面教師という言葉があります。辞書によると、『悪い見本として反省や戒めの材料となる物事』。

自由英作文で、中学生がおかしやすい間違いを例示してみました。
最初に大きく減点される英作文、そのあとに文法的に正しい英作文を載せておきますので、どこが誤りか、減点される箇所はどこかを見つけて、正しい英文に書き直してみてください。


多い間違い例1:

多い間違い、その1
冠詞をつけなければいけない名詞に冠詞をつけない間違いが、中学生の間違いの上位にきます。英語の得意な人でもよくやってしまうミスです。

英語では、名詞を何もつけないまま使うほうが例外だと思ってください。

普通はa(an)が名詞の前につきます。可算名詞の複数形であれば前にaがつかないかわりに複数形のs(es)をつけます。

一度話題にした名詞、世の中に1つしか存在しないもの(earth, sun…)にはaでなく、theをつけます。

aや、theではなくて、所有格のmyやyourを使わないといけないときもあります(例:do my homework)。

名詞に何もつけないのは例外なので、例外にあたる場合も知っておかないといけません(by bike, go to school, watch TV…)。

また、所有格が名詞の前につくと、aやtheはつけられません(a my carは×)。

英作文でよく使うものでは、playのうしろにくる名詞は、楽器はthe(play the piano)が必要、スポーツはtheをつけない(play baseball)ことも覚えておかないといけません。


(例題)英語の授業で短いスピーチをすることになりました。スポーツをテーマにして4文以内で、英文で書きなさい。

書きたかった文章
私は子どものとき、父から泳ぎ方を習った。水泳は私が一番好きなスポーツだ。我が家は海に近く、私は夏毎日きれいな海で水泳を楽しむことができる。

減点箇所を含む英作文
I learned how to swim from father when I was small child. Swimming is sport I like best. An our house is near sea and I can enjoy swimming in beautiful sea every day in the summer.


正答
I learned how to swim from my father when I was a small child. Swimming is the sport I like best. Our house is near the sea and I can enjoy swimming in the beautiful sea every day in summer.


多い間違い例2:

多い間違い2
英語の動詞に関する間違いも非常に多いミスの一つです。

まず、時制。

基本的な文法事項ほどミスが多い。特に、過去形を使わないといけないのにうっかり原形の動詞を書いてしまっている例を多く見かけます(これも、わりと英語のできる人 に多い)。英作だと、日本語が「〜た」なら必ず英文は過去形、英訳だと、過去形は必ず「〜た」と訳す、普段から徹底しておきましょう。

be動詞自体を落とす間違いもよく見かけます。英語の特徴として、動詞を含まない英文は例外です。特に多いのは「私は忙しい」をI busyとする誤り。busyは「忙しい」という意味の形容詞であり、必ずbe動詞+busyで「忙しい」です。

また、英語の動詞は他動詞(必ず目的語を後に伴う動詞)と自動詞(目的語が必要でない動詞)にはっきり別れます。目的語が必要な動詞なのに目的語がなかった り、逆に不要な目的語をつけたりする間違いもよく見かけます。

ほとんど受動態でしか使われない動詞もいくつかあります。「生まれる」のbe bornが代表例で、bornの原形bearに「生まれる」という意味はありません。このような語は、連語としてbe bornで「生まれる」と覚えておくべきです。

状態を表わす動詞、「持っている」の意味のときのhave、「知っている」のknowなどは、もともとの動詞の意味が「〜している」なので進行形にはなりません。

現在完了形と過去形との混同もおかしやすいミスです。過去のある時点で起こり、今でもその事象が続いているときは現在完了形です。
現在完了形は、現在完了形 と一緒に使う単語が決まっているので、その単語を目印に現在完了形を使うと判断します(現在完了形と一緒に使うことが多い単語:since, for, ever, never, already, yet…)
逆に、過去のある時点で完結して現在までその状態が続いているわけではない場合は、過去形を用いて現在完了形は使いません(yesterday, ago…,特にWhen〜)

不定詞、動名詞の使い間違いはそう多くはありませんが、tryはtry to〜であり、enjoyはenjoy+〜ingなどは基本的な文法事項なので要注意です。


(例題)あなたがアメリカのホワイトさんの家にホームステイをすることになったとします。お世話になるホワイトさんに自己紹介の手紙を書くとすれば、どのようなことを書きますか。4行以内の英文を書き入れて手紙を完成しなさい。ただし、***の部分には、あなたの名前が書かれているものとします。

書きたかった文章
ホワイトさんこんにちは。私は***といいます。15歳です。生まれたときから大阪に住んでいます。英語が好きですが、数学はむずかしいです。それで、毎日一生懸命数学を勉強しています。野球を楽しんでおり、あなたの国では野球の試合を見たいです。では、また。

減点箇所をふくむ英作文
Dear Mr. White,
Hello. My name is ***.
I am fifteen years old. I lived in Osaka since I born.
I like study English, but math is difficult for me.
So I am studying math very hard every day.
I enjoy play baseball, and I want to see a baseball game in your country.
See you soon.
Yours,
***

正答
Dear Mr. White,
Hello. My name is ***.
I am fifteen years old. I have lived in Osaka since I was born.
I like studying English, but math is difficult for me.
So I study math very hard every day.
I enjoy playing baseball, and I want to see a baseball game in your country.
See you soon.
Yours,
***


多い間違い例3:

多い間違い3
もう一つ、英作文で多い間違いは語順の間違いです。
英語では、単語、句(単語の集まり)の順序はほぼ決まっています。日本語にひきずられて自分流の語順で書いてしまうと減点です。

英語の語順には大きな原則と、ある単語に固有の決まりとがあります。

大きな原則とは、英語は最初に主語、その後に動詞、その直後に目的語や補語、そのうしろに副詞句という語順がくるという決まりのことです。特に、時を表わす副詞句(yesterday, in the morning…)は、普通は、文の最後に置きます。

また、単語には、語順が他の類語と異なるので、その単語を置く場所を覚えておかないといけないものがあります。
代表例はenoughです。「家を買えるほど充分富んでいる」とrichを修飾するとき、enough rich to buy a houseは誤りで、rich enough to buy a houseです。
また、〜thingの修飾語は必ず後ろに置き、例えば、「何か新しいもの」はsomething newとなります。「何かあたたかい飲み物」がsomething hot to drinkの語順になることはよく出題されます。

頻度(回数)を表わす副詞(always, sometimes, often…)は、必ず「be動詞の後」、「一般動詞の前」に置くことも、入試ではよく出題されます。

英語の語順の規則は、国語の理屈では理解しにくいものが多く、おもなものは出てきたとき頭に(ぼんやりとでよいので)語順を残しておかないといけません。


(例題)あなたにとって大切なもの(人・物・事柄など)は何か。一つ取り上げて、それについて5文以上の英語で書きなさい。

書きたかった文章
(1)友だちの加奈はとても私には大切です。彼女と一緒だといつも楽しい。悲しいときでも楽しくしてくれます。私にとても親切です。彼女は本を読むのが好きです。だから多くのことを知っています。私は彼女から多く学びます。彼女がとても好きです。

(2)机の中にとても大切な写真があります。それはタマの写真です。タマはとても可愛くて、毎晩一緒に寝ていました。タマと一緒だとよく眠れました。しかしタマは去年死んでしまいました。とても悲しかったです。

減点箇所をふくむ英作文
(解答例1)Kana my friend is to me very important. I always am happy with her.
She makes happy me when I am sad. She is very kind me. She likes books reading.
So she knows a lot of things. I a lot learn from her. I very much like her.

(解答例2)I have very an important picture in my desk. It’s Tama of picture.
She was a pretty cat, and I went to bed every night with her. I could sleep well with her.
But she died last winter. I was very sad.


1の正答My friend Kana is very important to me. I am always happy with her.
She makes me happy when I am sad. She is very kind to me. She likes reading books.
So she knows a lot of things. I learn a lot from her. I like her very much.

2の正答)I have a very important picture in my desk. It’s a picture of Tama.
She was a pretty cat, and I went to bed with her every night. I could sleep well with her.
But she died last winter. I was very sad.



俊英塾U先生の補訂:

・多い間違い例1 (正答)「in summer」
→季節の場合,theの有無はどちらでも言えます。ただし,theがある場合は「の期間中のあるとき」というニュアンスを含むらしいので,今回のようにevery dayの後で使うような場合にはtheがない方が自然かもしれません。
→ここらへんは中学生には難しい(高校生でも難しい)ところだと思うので,結論としては,そのままで構わないと思います。
※補足:duringを使うならばtheは必要です。

・多い間違い例2 例題前の段落「tryはtry to〜」
→教科書では不定詞の用法しか出てこないのでそのままでいいかもしれませんが,tryはrememberのように目的語が不定詞か動名詞かで意味が異なる動詞です。(try to〜 「〜しようと(努力)する」 / try doing 「試しに〜してみる」)代わりにhopeなどにした方が無難かもしれません。
※補足:wantも高校レベルで動名詞が来る用法もあります(「〜される必要がある」)。

・多い間違い例3 正答2「I could sleep well with her.」
→厳密には,この場合はcouldよりwas able toの方が適切です。(前者は「(能力的に)できた」に留まる一方で,後者はさらに「実際に行った」という意味も含みます。この意味の違いは,特に過去形の肯定文において最もはっきり出るようです。)ただ,中学レベルの英作文なので,どこまで厳密になるかが微妙なところです。
単純にsleptと過去形にしても,英語としては不自然ではありません。