大阪府公立高校入試で出題される関数の問題について、解き方を考えます。
問題は平成21年度の後期B問題を使いました。

1(6)
1(6)もとの図左図において、mはy=ax2(aは正の定数)のグラフを表し、nはy=bx2(bは正の定数)のグラフを表す。a>bである。A、Bはm上の点であり、そのx座標はそれぞれ−3、5である。C、Dはn上の点であり, Cのx座標はAのx座標と等しく、Dのx座標はBのx座標と等しい。
AとC、BとDとをそれぞれ結ぶ。Lは2点A、Bを通る直線である。EはLとx軸との交点である。
[1]線分BDの長さは線分ACの長さの何倍ですか。求め方も書くこと。必要に応じて解答欄の図を用いてもよい。
[2]Eのx座標を求めなさい。


解く前の準備

1(6)の2関数の問題は、解く前にグラフに式と座標を書き込むのが鉄則です。

「座標を書き込む」とは、問題に書いてあるx座標を書き込むだけでは足りません。
x座標とy座標をともに書き込んで初めて「座標を書き込んだ」といえます。

Aだと、x=−3で、式もy=ax2とわかっているので、y=9a、(−3,9a)と書き込みます。
C(−3,9b)、B(5,25a)、D(5,25b)も同様に書き入れておきます。

そして、関数の問題は、必ず座標同士の関係から式をつくり、解いていきます。


解いていく

[1]線分BDの長さは線分ACの長さの何倍ですか。求め方も書くこと。必要に応じて解答欄の図を用いてもよい。

求め方として、まず4点の座標を求める経緯を書いておきます。
次に、BDの長さは25a−25b
ACの長さは9a−9b
BDがACの何倍かだから、(25a−25b)÷(9a−9b)=25(a−b)÷9(a−b)=25÷9=25/9

解答:25/9倍


さらに解く前の準備

1(6)の3中学生が問題を解くときは、「方程式を使って解く」のが鉄則です。そして、「方程式を使う」とは、求めたいものをxとおく(書き込む)ことです。
この問題だと、点Eの座標を(x,0)としてもよいのですが、式のxなどと混同しないように、未知数をtにしてE(t,0)としました。

関数の問題でありながら、相似を利用することがあります。特に大阪府の入試では相似を使う関数の問題がよく出ます。
この問題も相似で解けそうなので、準備としてACとBDをx軸まで延長しておきます。

もう一つの注意点は、点Eのx座標tは負の数なので、距離(絶対値)は符号を入れ替えた−tになることです。(−3,0)と原点の距離も−3ではなくて符号を逆にした−(−3)、つまり3です。
これも、大阪府の入試問題ではよくあることなので知っておいてください。


解いていく

[2]Eのx座標を求めなさい。

2つの三角形の相似を使います。(t,0)と(−3,0)の距離は、−t−3
(t,0)と(5,0)の長さは−t+5
相似だから(−t−3):(−t+5)=9a:25a
9a:25aを簡単にして(−t−3):(−t+5)=9:25
9(−t+5)=25(−t−3)
−9t+45=−25t−75
−9t+25t=−75−45
16t=−120
t=−120/16
t=−15/2


大阪府公立高校入試、関数の問題の特徴

・問題文がくどくて長い
読み落とさないようにしようと身構えて読むと、解き始める前に疲れてしまいます。図で確認できることは読み流して大丈夫。必要なことがらだけをしっかり読み取って図やグラフに書き込むようにすることです。

・丸暗記で解ける問題は出ない
「交点→連立方程式」とか、「二等分→中点」のように、よく出る問題、誰でも解き方を知っている問題は出題されません(私立高校の入試問題とはそこが違います)。
この問題のように、式と座標の関係や相似の意味など、数学や関数の原理そのものから考えないといけない問題が出題されます。普段から、「なぜそうなるのか」を考えながら勉強しておかないと対応できません。

・考えながら計算をしないといけない
この問題の[1]がそうですが、25が9の何倍かという問題なら簡単です。ところが25a−25bが9a−9bの何倍かというように、あまり見かけたことのない計算が時々顔をだします。
解いているうちに解けてしまったという幸運は期待できません。解答の結末を予想しながら、「解けるはず」という自信をもって結論に向かって突き進んでいかないといけません。