大阪府公立高校入試で出題される空間図形の問題について、解き方を考えます。
問題は平成21年度の後期B問題です。

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21年後期数学4図1〜図3において、立体ABCD-EFGHは四角柱である。四角形ABCDと四角形EFGHは合同な台形であり、AB//DC、∠ABC=∠BCD=90度、AB=5cm、BC=4cm、CD=3cmである。四角形ADHE、DCGH、ABFE、BCGFは長方形であり、AE=2cmである。
次の問いに答えなさい。答えが根号をふくむ形になる場合は、その形のままでよい。


(1)図1において、

[1]次のア〜オのうち、辺BCと平行な辺、辺BCとねじれの位置にある辺はそれぞれどれですか。一つずつ選び、記号を書きなさい。

ア 辺AD  イ 辺BF  ウ 辺DC  エ 辺EH  オ 辺FG


21年後期数学4図1
解いていく


辺BCと平行な辺は辺FGです。よって解答はオ。

辺BCとねじれの位置にある辺は、AE、DH、EH、EF、HGです。よって、選択肢の中ではエ。







[2]AとGとを結んでできる線分AGの長さを求めなさい。

解く前の準備

図1の2AGが直方体の対角線になっていることに気づけば簡単です。

直方体の対角線を求める公式は、直方体の縦をa、横をb、高さをcとすると、
対角線

です。

三平方の定理の単元の公式の中で、この公式は空間図形の問題を解く際によく使います。



解いていく

直方体の対角線の公式より、
対角線2









正解は3√5です。



(2)図2において、Iは、Eを通り辺FGに平行な直線と直線HGとの交点である。このとき、4点E、B、C、Iは同じ平面上にあり、EとB、IとCとをそれ21年後期数学4図2ぞれ結んでできる四角形EBCIは長方形である。 Jは、辺ICと辺DHとの交点である。EとJとを結んでできる△EJIの面積を求めなさい。求め方も書くこと。必要に応じて解答欄の図を用いてもよい。










解く前の準備

図2の2
△EJIが∠EIJ=90度の直角三角形なので、辺IJの長さがわかれば△EJIの面積を求められます。

次に、IJの長さを求めるのに、△IJH∽△ICGが使えることに気づけば完璧です。

よし、これで解こうと目標が決まったので、そのために必要な長さを図に書き込んでおきます。



解いていく

仮定∠IGC=90度より、△ICGは直角三角形である。
よって、三平方の定理より、

三平方











△IJHと△ICGで、共通にふくまれるので∠JIH=∠CIG、また仮定より∠IHJ=∠IGC=90度
2組の角がそれぞれ等しいので△IJH∽△ICG

相似な図形の対応する辺の比は等しいので、
IJ:IC=IH:IG
IJ:√29=2:5
5×IJ=2√5
IJ=2√29/5

よって、△EJIの面積は、
4×2√29/5÷2
=4√29/5


(3)図3において、四角柱ABCD-EFGHは平面EFCDによって二つの立21年後期数学図3体に分けられる。その二つの立体のうち、点Aをふくむ方の立体の体積を求めなさい。














解く前の準備

一見複雑に見える立体の体積を求める問題です。どこかで切って分けないと体積を求めることができません。

このような問題にはコツがあります。
それは、「体積を求める公式を習っているものに分ける」ことです。
中学生が習っている体積の公式は、今のところ、円柱や角柱の「底面積×高さ」か、円錐・角錐の「底面積×高さ×1/3」だけです。
だから、この問題も、角柱と角錐に分けて求めようと方針を決めてしまいます。

図3の2分け方としては、左の図のような切り方をするとやさしく求められると思います。

Dを通り、BCに平行な直線と線分ABとの交点をK、FCに平行な直線とEFとの交点をLとします。面KDLで切り分けます。










解いていく

上は、正方形AKLEを底面とする四角錐です。∠AKD=∠LKD=90度より、線分KDがこの四角錐の高さになります。

2×2×4×1/3=16/3

下は、△LKD(△FBC)を底面としDC(KB)を高さとする三角柱です。

KD⊥KLより、
(4×2×1/2)×3=12

よって、
16/3+12
=16/3+36/3
=52/3


大阪府公立高校入試:空間図形の問題の特徴

・やはり、問題文が長い
図で確認できることは流し読みして大丈夫です。

・身近にある物を題材に問題が作られているが、問題を解くときは無視してよい

・最近、空間図形の問題はあまり難しくない
出題順としては空間図形が最後の問題になります。先に出題されている関数や規則性の問題、平面図形でてこずって、得点できたはずの空間図形の問題を解けなかったということがないように、時間配分を考えないといけません。