食塩水の濃度の問題は2種類に分類できると思ってください。

本論に入る前に、問題に使われている言葉の意味をおさえておきましょう。

例えば「8%の食塩水200g」と問題文に書いてあるとき、その意味は、「200gの食塩水があって、そのうちの8%がとけている『食塩』の量である」という意味です。

あたりまえのことですが、そのあたりまえのことから、食塩水の問題を解くときは「食塩の量を最初に求めて、それを使って考えたらよい」という発想が出てきます。


最初に食塩の量を求めてから解く問題

まず、もっとも代表的な問題から。

例題1:5%の食塩水100gと10%の食塩水150gを混ぜると何%の食塩水ができますか。

最初にそれぞれの食塩水にとけている食塩の量を求めておきます。
100g中の5%だから100×0.05=5g。150gの10%だから150×0.1=15g。

それから、問題を見直します。
できた食塩水の濃度(割合)を求める問題だから、食塩÷食塩水。

食塩の量は5+15=20g
食塩水の量は100+150=250g
だから、20÷250=0.08

8%です。


少し複雑な問題になっても、まず食塩の量を求めたらなんとかなります。

例題2:14%の食塩水200gに食塩20gと水100gを加えると何%の食塩水になりますか。

最初にあった食塩の量は200×0.14=28g。
それに20g加えたから、結局、食塩の量は28+20=48g。

できた食塩水の濃度(%)を求める問題だから食塩÷食塩水全体。

(28+20)÷(200+20+100)=0.15

15%です。


他のタイプの問題も同様に、とにかく先に食塩を求めます。

例題3:3%の食塩水150gを蒸発させて5%の食塩水にするには水を何g蒸発させたらよいですか。

食塩の量は150×0.03=4.5g
この食塩が水が蒸発した後の食塩水の5%にあたるから、4.5÷0.05=90g
食塩水全体が90gになればよいので、蒸発させる水は150−90=60g


やや難しい問題も、まず食塩の量を求めて、その後も食塩に集中して考えたらなんとかなります。

例題4:10%の食塩水Aが160gと、5%の食塩水Bが200gあります。いま、Bから40gだけ取り出してAに移し、よくかき混ぜてから、AからBへ40gだけ移しました。このとき、Bの食塩水の濃さは何%ですか。

Aに最初ふくまれていた食塩の量は160×0.1=16g
Bに最初ふくまれていた食塩の量は200×0.05=10g

ここからも、食塩だけに注目します。

BからAに40g移したとき、BからAに移った食塩の量は10gのうちの5分の1(200g中の40g移ったから)の2g

この時点で、Aの中の食塩の量は16+2=18g
また食塩水の量は160+40=200g

次にAからBへ40gもどしたとき、移った食塩の量は18gのうちの5分の1(200gの食塩水のうち40gを移したから)で、18×1/5=3.6g

最終のBの中の食塩の量は、最初あった10gから2gをAに移したあと、3.6gもどってきたから10−2+3.6=11.6g

また、食塩水の量は200−40+40=200g

よって、Bの濃度は11.6÷200=0.058

Bの食塩水の濃さは5.8%


このように、ほとんどの食塩水の問題は、先に食塩の量を求めておき、食塩の量に注目して考えていけばなんとかなります。


逆比(反比例)の考え方を利用する問題

ところが、最近よく出題されるのは、最初に食塩を求められない問題群です。

この種類の問題は、反比例(一方が2倍・3倍・・・になれば他方は1/2倍・1/3倍・・・)の考え方、(同じことを別の言葉で言うと)、逆比(a:bであればb:a)の考え方を利用して解くことができます。

(余談ですが、算数の世界の2つのものの関係は、そのほとんどが比例か、反比例です。)


例題5:2%の食塩水と10%の食塩水を混ぜて9%の食塩水100gを作りたい。それぞれ何gずつ混ぜたらよいか。

この問題では、100×0.09=9gと食塩の量を求めても、その後どうしたらよいかわからなくなります。
この種の問題が反比例・逆比を使う問題です。

2%と10%の食塩水から9%の食塩水をつくる場合、9%と10%は近いからほとんど両方の食塩水の量に差はないはず、逆に9%と2%は離れているので食塩水の量も大きくちがっているはず、だから、圧倒的に10%の食塩水のほうが混ぜた量が多いのではないかと考えます。
(極端な例を考えると納得できます。大量の10%の食塩水とごく少量の2%の食塩水を混ぜたら、できた食塩水の濃度は10%にきわめて近いはずです。)

つまり、2%のほうは9%との差は7%、10%のほうは9%との差は1%、7:1です。この差を縮めるには、食塩水の量は逆に1:7になるのではないかと発想します。

合わせて100gになる食塩水を1:7に分けると、100÷8×1=12.5g

よって、2%の食塩水は12.5g、10%の食塩水は100−12.5=87.5gです。