円周角の定理など、円についての定理の基礎にあるものはたった1つです。

円の定理の基礎1つの円の半径はどこにあっても同じ長さです。
だから、2つの半径を2辺とする三角形は当然二等辺三角形になります。
二等辺三角形だから、底角は等しい。

これが、すべての円の定理の基礎にある、たった1つの根拠、理由です。




(円周角の定理の証明)
円周角の定理
なぜ、弧ABの円周角は同じ弧の中心角の半分なのか?

左の図のように、円周上の点Pと円の中心Oを通る直線PQをひきます。

半径の長さは等しいからOP=OA
△OPAは二等辺三角形だから底角は等しい
よって、∠OPA=∠OAP
また、三角形の2つの内角の和は他の内角の外角に等しいから
∠AOQ=∠OPA+∠OAP=2∠OPA

同様に、△OPBで∠BOQ=2∠OPB

よって、∠AOB=∠AOQ+∠BOQ
=2∠OPA+2∠OPB=2(∠OPA+∠OPB)
=2∠APB

このようにして、中心角は円周角の2倍、円周角は中心角の半分だということが証明できます。


円の角度を求める問題でも、この、円の半径を2辺とする三角形は二等辺三角形であり、だから底角は等しいことをよく利用します。