高校入試によく出る理科の問題の一つに、グラフを読みとってから計算をして解く問題があります。
苦手な受験生が多く、よく質問を受けます。


例題1:グラフは、銅を酸素と化合させたときの銅の質量とできた酸化銅の質量の関係を表わしたものである。これについて、次の問いに答えなさい。
銅と酸素の化合(1)
(1)2.8gの銅がすべて酸化銅になったとき、できた酸化銅の質量は何gか。

(2)銅と酸素が化合して酸化銅ができるとき、銅と酸化銅の質量の割合を最も簡単な整数の比で表せ。

(3)2.4gの銅と化合する酸素の質量を求めよ。

(4)銅の質量と化合した酸素の質量の関係を表すグラフを左のグラフに書き加えよ。




(解き方のポイント)

(1)2.8gの銅がすべて酸化銅になったとき、できた酸化銅の質量は何gか。

グラフの問題では、まず、グラフのマス目の交点を通っている、きりのよい数字を見つけます。
このグラフでは、銅が0.4gで酸化銅が0.5gのときか、銅が0.8gで酸化銅が1.0gのときです。この問題の場合、どちらでもかまわないので、数字の小さい(計算が楽なので)、銅0.4gで酸化銅0.5gを見つけておくのがよいと思います。

次に、グラフは原点を通る直線、つまり比例のグラフです。
中学生の理科では、できるだけ比例式を用いて解くべきです。

(化学変化では、銅と、反応する酸素、できる酸化銅の質量の比は、つねに一定です(定比例の法則)。その意味でも、比例式で解くべきです。)

求めたい酸化銅の質量をxとして、銅と酸化銅の比は0.4:0.5だから、
2.8:x=0.4:0.5・・・比例式をたてる
0.4x=1.4・・・比例式なので、内項(内側の項)の積=外項(外側の項)の積
4x=14・・・方程式として解く
x=3.5

答えは3.5gです。


(2)銅と酸素が化合して酸化銅ができるとき、銅と酸化銅の質量の割合を最も簡単な整数の比で表せ。

つねに同じ比になるので、0.4:0.5=4:5


(3)2.4gの銅と化合する酸素の質量を求めよ。

今度は、酸化銅ではなくて、銅と結びついた酸素の質量を求める問題です。

やはり、グラフで見つけておいた、銅0.4gのとき酸化銅0.5gを利用します。

銅+酸素→酸化銅であり、他から加わったり、他に逃げたりするものはありませんから、銅が0.4gで酸化銅が0.5gできたということは、銅と結びついた酸素の質量は0.5−0.4=0.1gだということです。

銅0.4gと反応した酸素は0.1gだから、求める酸素の質量をxとして比例式をつくって、
2.4:x=0.4:0.1
0.4x=0.24
40x=24
x=0.6

答えは0.6gです。

(小数の続くのが煩雑だと感じる人は、0.4:0.5を先に10倍して4:5にしてから式をたててもかまいません。)


(4)銅の質量と化合した酸素の質量の関係を表すグラフを左のグラフに書き加えよ。

銅と酸素の化合(3)銅0.4gと結びついた酸素の質量は0.1gでしたから、横軸の銅の目盛りが0.4のとき、縦軸の酸素の目盛り0.1gの場所に点を打ち、両者が比例するので、原点を通る直線を書き入れます。













ここまでの要点をまとめておきます。

・グラフの問題では、グラフのマス目の交点にあたるキリのよい数字を見つけておく

・直線のグラフであれば比例式をたてて解く

・グラフの横軸、縦軸が何を表しているのかを確認してから解く



では、ややむずかしくした問題で練習です。

例題2:
グラフは、銅を酸素と化合させたときと、マグネシウムを酸素と化合させたときの質量の関係を表わしたものである。これについて、次の問いに答えなさい。
銅・マグネシウムの化合
(1)2.4gの銅と、2.4gのマグネシウムをそれぞれ酸素と化合させると、何gの酸化銅、酸化マグネシウムが得られるか。

(2)1.0gの酸化銅、1.0gの酸化マグネシウムと化合している酸素はそれぞれ何gか。

(3)0.4gの酸素と化合する銅とマグネシウムの質量はそれぞれ何gか。

(4)3.0gの酸化銅、3.0gの酸化マグネシウムを得るためには、銅とマグネシウムをそれぞれ何gの酸素と化合させればよいか。


(解き方のポイント)

やはり最初に、キリのよい数字を見つけておきます。
銅は0.4gで酸化銅が0.5gできているところ、マグネシウムはマグネシウム0.6gで酸化マグネシウムが1.0gのところを使います。

(1)2.4gの銅と、2.4gのマグネシウムをそれぞれ酸素と化合させると、何gの酸化銅、酸化マグネシウムが得られるか。

酸化銅をxとすると、2.4:x=0.4:0.5
0.4x=1.2
4x=12
x=3.0・・・他の数値と同じ、小数第1位まで必要です。

できる酸化銅は3.0g。

酸化マグネシウムをxとして、2.4:x=0.6:1.0
0.6x=2.4
6x=24
x=4.0

できる酸化マグネシウムは4.0g。


(2)1.0gの酸化銅、1.0gの酸化マグネシウムと化合している酸素はそれぞれ何gか。

0.4gの銅で0.5gの酸化銅ができるとき、銅と結びついた酸素は0.1g。
0.6gのマグネシウムで1.0gの酸化マグネシウムができるとき、マグネシウムと結びついた酸素は0.4g。
この数値を使います。

酸化銅0.5gのとき化合した酸素は0.1gだから、銅と化合した酸素をxとすると、1.0:x=0.5:0.1
0.5x=0.1
5x=1
x=0.2
0.2g

酸化マグネシウム1.0gのとき化合した酸素は0.4gだから、マグネシウムと化合した酸素をxとすると、1.0:x=1.0:0.4
0.4g


(3)0.4gの酸素と化合する銅とマグネシウムの質量はそれぞれ何gか。

銅の質量をxとすると、0.4:x=0.1:0.4
0.1x=0.16
10x=16
x=1.6
銅は1.6g

マグネシウムの質量をxとすると、0.4:x=0.4:0.6
x=0.6g
マグネシウムは0.6g


(4)3.0gの酸化銅、3.0gの酸化マグネシウムを得るためには、銅とマグネシウムをそれぞれ何gの酸素と化合させればよいか。

酸素と酸化銅の比は0.1:0.5、酸素と酸化マグネシウムの比は0.4:1.0でした。

酸化銅のとき、酸素をxとすると、x:3.0=0.1:0.5
0.5x=0.3
5x=3
x=0.6
銅は0.6g

酸化マグネシウムのとき、酸素をxとすると、x:3.0=0.4:1.0
x=1.2
マグネシウムは1.2g



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