今日のテーマは、相似と三平方の定理を使って解く平面図形の問題です。

入試問題を解くときの鉄則

・問題文を読んだ段階で、解くために必要なことを予測し、必要と思えることを図に書き込んでおく

・自分の持っている道具を確認し、どの道具が使えるかを考慮しながら問題を解いていく

「解けるかどうかは、解き始める前で決まります。」

問題は、20年前期試験理数科の問題です。前期試験、後期試験でこれ以上の難しい問題は出題されません。

(大阪府の公立高校入試数学の問題は、問題を解くときにほとんど必要のない冗長な部分が多く、それが受験生を困らせます。
受験生の参考になるように、図で確認しておけば済む、たいして重要でない部分は緑字で、見逃してはいけない大切な部分は青字で示してみました。)


2:図の写真のようなバケツをモデルにした問題である。
バケツ図1、図2において、四角形ABCDはAD//BCAD=25cm、BC=11cm、AB=DC=25cm台形であり、Lは直線である。は、辺ADの中点である。
次の問いに答えなさい。答えが根号をふくむ形になる場合は、その形のままでよい。


(1)図1において、B、CはL上にある。は、辺BCの中点である。このとき、図1形ABCDは直線EFを対称の軸とする線対称な図形である。Gは、辺CD上の点である。EとGとを結ぶEG=16cmである。Hは、DからLにひいた垂線とLとの交点である。Iは、Eから辺CDにひいた垂線と辺CDの交点である。

[1]線分CHの長さを求めなさい。

[2]△EID∽△DHCであることを証明しなさい。

[3]線分DGの長さを求めなさい。求め方も書くこと。



解く前の準備:
色分けでわかるように、図を見たらわかることをくどくど書いてあるのが大阪府公立入試問題の特徴です。惑わされないように、大事なことだけをしっかりと読み取って図に記入しておきます。


2の1
(1)線分CHの長さを求めなさい。

(準備)EがADの中点、FがBCの中点なので、AD=25、BC=11と記入しないでED=25/2、FC=11/2と書き込んでおきます。

(解答)それだけで、25/2−11/2=14/2=7cmとわかります。


(2)△EID∽△DHCであることを証明しなさい。

(準備)△EIDと△DHCを見比べます。
相似の証明は、そのほとんどが相似条件「2組の角がそれぞれ等しい」を根拠とすることを念頭に、等しいといえる角を見つけます。

最初から図にかいてあることから、仮定より∠EID=∠DHC=90度はすぐにいえます。

次に、直角三角形で直角以外の2つの角の和は90度です。そのことから∠DEI=90度−∠EDI、∠CDH=90度−∠EDIがいえそうです。
この論の進め方は証明でよく使います。
私はわかりやすいように、直角三角形が出てきたら、直角以外の角に丸とバツをつけておけと言っています。
2の2







では、証明をかいていきましょう。

(解答)△EIDと△DHCにおいて、
仮定よりEI⊥CD、DH⊥Lだから、∠EID=∠DHC=90度・・・(1)
また、∠DEI=180度−90度−∠EDI=90度−∠EDI
ED⊥DHだから、∠CDH=90度−∠EDI
よって、∠DEI=∠CDH・・・(2)
(1)(2)より、2組の角がそれぞれ等しいから
△EID∽△DHC

(私はうっかりしていて気づきませんでしたが、錯角で等しいので∠EDI=∠DCHを言うともっと簡単です。)

(3)線分DGの長さを求めなさい。求め方も書くこと。


(準備)1つ前の△EID∽△DHCを証明したのは、次のこの問題で使うためです。そこから解き方をしぼります。

そのことに気づくと、2つ前でCH=7cmを求めたのも、ここで使うためだったということがわかってきます。

そうすると、相似を使ってDIを求められるので、次は直角三角形△EIDで三平方の定理を使ってEIを求め、さらに直角三角形△EGIで三平方の定理を使ってGIを求め、DI+GIで求めようという方針が立ちます。

(解答)△EID∽△DHCより、ED:DC=DI:CH
25/2:25=DI:7
これを解いてDI=7/2

△EIDは∠EID=90度の直角三角形だから三平方の定理より、
2の3












△EGIも∠EIG=90度の直角三角形だから、
2の4











DI=7/2、GI=4√7より、DG=DI+GI=7/2+4√7


(2)図2は、図1中の台形ABCDを傾けた状態を示している。
図2図2において、BはL上にある。AとCとを結んでできる線分ACとLは平行である。JはEからLにひいた垂線とLとの交点である。線分EJの長さを求めなさい。












解く前の準備:
ただやみくもに図に数値を書き込むのではなくて、どうやって解こうかと考えながら書き込みをします。
使う道具は、九分九厘、相似か三平方の定理です。2つの道具をどこでどう使うかを予想しながら書き込みます。
DA=DCで、二等辺三角形であることも頭においておくべきです。
図2最終
EがADの中点であることから相似を使いたいし、三平方の定理で数値を求めたいので直角三角形ができるように、Dから垂線をおろし、ACとの交点をP、直線Lとの交点をQ、DCの延長と直線Lとの交点をS、Cからひいた垂線と直線Lとの交点をRとします。





(解答)
いずれにしても、ACの長さを求めたらなんとかなりそうだと決めて、まずACの長さを求めます。

図2の3△DCHで三平方の定理より、
図2の4







よって、Cからひいた垂線の長さは24cmです。

もう一度三平方の定理を使ってACの長さを求めます。




図2の5








もう一度、図2にもどります。
図2最終AC=30とわかったので、△DACが二等辺三角形なので点PはACの中点となり、AP=15。

△DAPはDA=25、AP=15、3:4:5の直角三角形です。
DPは3:4:5の4にあたる辺なので20cm。
点Eが辺DAの中点だから、中点連結定理よりETはDPの1/2の10cmとわかります。

次にTJですが、TJ=CRなので、CRを求めます。
△DPC∽△CRSで相似比はDC:CSの25:11。
DP:CR=25:11
20:CR=25:11
よってCR=44/5

EJ=ET+TJ=10+44/5=94/5