今日の問題は大阪府公立高校入試、平成20年前期理数科の3番です。

この問題を解くために思い出しておかないといけないことは、
(1)平行四辺形の性質
(2)ひし形の定義
(3)空間図形で最短距離とは展開図上の直線であること

知らないと解けないであろう数学解法のコツは、
(1)わかっていることでも図に書き込んでから解き始める
(2)先に解いた前の問題をヒントに次の問題を解く

使う道具は、
(1)相似
(2)三平方の定理

です。



3:
図1、図2において、立体ABCD−EFGHは直方体である。辺ABの長さと辺20年理数科3図1ADの長さとの和は12cmであり、AE=6cmである。AB=xcmとする。
次の問いに答えなさい。答えが根号をふくむ形になる場合は、その形のままでよい。
(1)図1において、
[1]面ABCD、EFGHを底面と考えたときの直方体ABCD−EFGHの側面積を求めなさい。
[2]6<x<12とする。直方体ABCD−EFGHの体積が120立法cmとなるときのxの値を求めなさい。



(解く前の準備)
20年理数科3図1の2図に長さを書き込む以外、することはありません。
ポイントは辺ADに必ず12−xと書いておくこと。解ける人と解けない人との差は、細かい心づかいの差です。









(解き方と解答)
[1]面ABCD、EFGHを底面と考えたときの直方体ABCD−EFGHの側面積を求めなさい。

側面は、縦6、横xの長方形2つと、縦6、横12−xの長方形2つでできています。
だから、
側面積=2×6x+2×6(12−x)
=12x+144−12x
=144


[2]6<x<12とする。直方体ABCD−EFGHの体積が120立法cmとなるときのxの値を求めなさい。

この直方体の体積を求める式はx×(12−x)×6。
この式が120になるわけだから、
(1)



















答えはx=10



(2)
図2はx=8であるときの状態を示している。
20年理数科3図2図2において、Iは辺BF上にあってBと異なる点である。面AEHD、AEFB上を通ってDからIまで移動するときの道のりが最短となる経路が辺AEを横切る位置を表わす点をJとする。また、面DHGC、BFGC上を通ってDからIまで移動するときの道のりが最短となる経路が辺CGを横切る位置を表わす点をKとする。このとき、4点、D、J、I、Kは同じ平面上にある。また、DとJ、JとI、IとK、KとDとをそれぞれ結んでできる四角形DJIKは平行四辺形となっている。Lは辺DKの中点であり、Mは辺JIの中点である。LとMとを結ぶ。このとき、LM//DJである。
[1]台形JEFIの内角∠JIFの大きさをa度とするとき、△AJDの内角ADJの大きさをaを用いて表わしなさい。

(解く前の準備)
馬鹿正直に、直方体の図を見ながら何度になるんだろうと考えたら難しくなります。

空間図形の「最短距離」は展開図をかいたときに直線で表わされます。
おおざっぱでよいので、展開図をかいて考えます。
3(2)1










(解答)
∠JIF=a、平行線の錯角だから∠DJE=a
よって、∠AJD=180−a
また、∠DAJ=90
だから、∠ADJ=180−90−(180−a)=a−90


(U先生の別解)
初めから∠JIFを△DBIの外角と見て,
∠ADJ=∠JIF−∠DBI=a−90(度)



[2]四角形DJMLがひし形であることを証明しなさい。

(解く前の準備)
ひし形の定義は、「4辺の長さが等しい四角形」、または、「となりあう辺の長さが等しい平行四辺形」です。
この問題だと、DJ=JMをどうやって証明しようかと考えるべきです。

1つ前の問題をヒントに、展開図を使って考えたらどうにかなりそうです。

3(2)2x=8と、DA=12−8=4の書き込みを忘れないこと。









(解答)
四角形DJMLにおいて
DA=4、AB=8なので、DJ:JI=DA:AB=1:2
また、点MはJIの中点だから、JM=1/2JI
よって、DJ:JM=1:1となり、DJとJMは等しい・・・(1)

また、四角形DJIKは平行四辺形だからDL//JM
さらにDK=JIで、L、Mは辺DK、JIの中点だからDL=JM
一組の対辺が平行で長さが等しいから四角形DJMLは平行四辺形である・・・(2)

(U先生の別解)
また,四角形DJIKは平行四辺形だからDL//JM
仮定より,LM//DL
2組の対辺がそれぞれ平行だから,四角形DJMLは平行四辺形である…(2)


(1)(2)より、となりあった辺の長さが等しい平行四辺形だから四角形DJMLはひし形である


[3]Iが辺BFの中点であるとき、平行四辺形DJIKの面積を求めなさい。


平行四辺形の面積を直接求めようとすると難しい問題です。

入試問題の鉄則:証明問題はそのあとで証明したことを使うために出題される

ひし形DJMLの面積を求めて、それを2倍したらよいのではないかと発想します。
そして、ひし形の面積を求める公式は「対角線×対角線×1/2」です。

やはり、展開図で考えるのがよい方法です。

3(2)3









展開図でわかったことをもとの図2に書き込むと次のようになります。

3(2)3の2
まず、簡単なほうから、
四角形DJMLの対角線JLは1:1:√2が使えて4√2

次に対角線DMは、DN=4√2とNM=2の直角三角形の斜辺だから三平方の定理より
3(3)3









以上より、ひし形DJMLの面積=対角線×対角線×1/2
=4√2×6×1/2
=12√2

平行四辺形DJIKの面積はひし形DJMLの2倍だから12√2×2=24√2