やさしかったといわれる平成19年度の理数科数学で、私がすぐに解法を思いつかなくて後回しにした問題は次の問題でした。

1番(7):aを自然数、bを素数とするとき、a2乗−16=3bを満たすa、bの値の組をすべて求めなさい。求め方も書くこと。

(解法)
a2乗−16を(a+4)(a−4)にしてから考えるんだろうなとは思ったのですが、その後が最初浮かんできませんでした。

この問題をとばして他の問題を解き終えた後、もう一度この問題にもどったら、今度はわかりました(数学ではこういうことがよくあります、他の問題を解くうちに頭がほぐれてきて、もう一度解くときは別の観点からあっさり解けることが)。

(a+4)(a−4)=3bで、bが素数です。

単純に考えると、2つの数の積が3bなので一方が3、他方がbではないかと思いつきます。

a+4=3だと、a=−1になってしまってaが自然数という条件に反するので、a−4=3、よって、a=7。
このとき、a+4=7+4=11になり、11はもちろん素数ですからa+4=b(素数)という条件をクリアしています。

以上より、最初のa、bの組は(a、b)=(7、11)です。


問題文中に「すべて求めなさい」とあるので、まだ答えになる数があるはずです。

(a+4)(a−4)=3bで、どうしても一方が3、他方がbと思い込みやすいのですが、一方が1で他方が3bという可能性も思いつかないといけません(この、一方が1であることを思いつくことが、この種の問題のポイントです)。

aが自然数であり、a−4<a+4なので、1になる可能性があるのはa−4のみです。

a−4=1だと、a=5。
a+4のほうが3bだから、a+4=5+4=9。
9=3bとなって、b=3。
bが素数という条件にもあてはまります。

以上より、もう1つの組は(a、b)=(5、3)です。


この問題を知っていると、次にあげる、今年(平成22年度)の理数科の問題をなんとか解けたのではないでしょうか。
実はまったく同じ種類の問題です。


1番(6):次の条件を満たす自然数nの値をすべて求めなさい。
「n2乗−9nの値が二つの素数の積で表される。」


(解法)
最初の問題と同様に、n2乗−9n=n(n−9)と因数分解をしてから考えます。

n(n−9)が2つの素数の積になっているわけですが、ここで先に気づいておかないといけない重要なことが2つあります。

nが偶数だと、n−9は必ず奇数になります。反対に、n−9が偶数だとnは絶対に奇数です(このパターンは理数科の問題でよく出ます)。
さらに、偶数で素数は2しか存在しません。

上記2つのことに気づくかどうかがこの問題を解けるかどうかの分かれ目です。

nが自然数なので、n=2とするとn−9=−7となり、n−9が素数という条件に反します(負の数は素数ではないと考えられています)。

だから、n−9=2です。
そして、n−9=2のとき、n=11です。
最初の答えはn=11です。


ところが、「nの値をすべて求めなさい」とあるので、まだ答えがあるはずです。

ここで、最初の問題で出てきた、片方が1の可能性を思い浮かべます。

n−9=1のとき、n=10です。
そして、10=2×5で、2も5も素数です。
この場合も、問題の条件にあてはまります。

よって、もう1つの答えは、n=10です。