21年度大阪府公立高校入試、前期理数科の関数の問題をとりあげます。

最近の傾向として、1番が小問7〜8題(その中で関数が出題される)、2番が平面図形、3番が空間図形という構成が多いのですが、この年は2番で関数が大問として出題されました。


2、次の問いに答えなさい。
2(1)の1(1)Aは放物線m上の点であり、そのx座標は3である。B、Cはy軸上の点であり、Bのy座標は1であって、Cのy座標はBのy座標より大きい。CとBとの距離は、AとBとの距離と等しい。このとき、2点A、Cを通る直線の式を求めなさい。ただし、x軸の1目盛りの長さとy軸の1目盛りの長さとは等しいものとする。





(解いてみる)
問題文を読んだ段階でグラフに図のような書き込みをします。
2(1)の2
点Aのx座標が3であることから、放物線y=1/4x2乗の式に代入して、y=9/4を見つけるのが先決です。

その後、直線ACの式を求めるためにはCの座標を求めなければならず、Cの座標を求めるためにはBC=ABよりABの長さを求めなければならない、という手順になります。





線分ABの長さを求めます。点AとBのx座標の違いは3、y座標の違いは9/4−1=5/4。
よって、三平方の定理を使って、
2(1)の3















BC=ABより、点Cのy座標は1+13/4=17/4だから、点C(0,17/4)です。

2点A、Cを通る直線の傾きは右に3進んで下に(17/4−9/4)=2下がるので−2/3。

以上より、直線ACの式はy=−2/3x+17/4です。


(解いた後の感想)
「x座標がわかっているとき、y座標を求める問題」、「座標上の2点の距離を求める問題」と、「2点がわかっているとき2点を通る直線の式を求める問題」の3つを組み合わせた問題です。

計算はやや複雑ですが、理数科の受験生レベルなら簡単に解けたはずだと推測できます。



(2)Pはm上の点であり、そのx座標は正の整数である。Qはx軸上の点であり、そのx座標はPのx座標と等しい。PとQとを結ぶ。Pのx座標をtとし、そのときの線分PQ上にある点(P、Qをふくむ)のうち、y座標が整数である点の個数をSとする。

2(2)の1[1]次の文中の(ア)、(イ)に入れるのに適している数をそれぞれ書きなさい。

t=5のときSの値は(ア)であり、t=6のときのSの値は(イ)である。


[2]tの値が奇数であるとき、Sの値は奇数であることを証明しなさい。







(解いてみる)
解き始める前の書き込みは図のようになります。

2(2)の2














[1]
2(2)の3




整数である点は1〜6の6個と、「整数」で点Qを含むから0の計7個。
よって、(ア)は7。

2(2)の4




整数である点は、点Pを含むから1〜9の9個と、0の計10個。
よって(イ)は10。


[2]tの値が奇数であるとき、Sの値は奇数であることを証明しなさい。

[2]tが奇数とあるから、t=2n+1と置いてみる。

点Pのy座標に代入して、
2(2)の5











n(n+1)は連続した2つの整数の積です。

nが偶数のときn+1は奇数、nが奇数であればn+1は偶数であり、いずれにしてもn(n+1)は偶数と奇数の積になります。

そして偶数と奇数の積は偶数です。

1/4は分数の部分ですから、整数の個数には関係しません。

整数の個数は、[1]で解いたことがヒントになりますが、n(n+1)に0を加えたn(n+1)+1個です。

以上より、n(n+1)が偶数なので、それより1多いSは奇数だと証明できます。



(解いた後の感想)
[1]格子点の問題と言えないこともありませんが、公立でよく出題される、答えは最初に求めた数より1多かったり1少なかったりすることを見つける問題だとも言えます。

[2]「式による説明」の問題は理数科では毎年のように出題されます。n(n+1)が偶数になることの証明も、理数科の問題でちょくちょく出てきます。

いずれにしても、理数科の過去問を練習していたら、「ああ、これか」と解ける問題ですが、人によっては難しいと感じるかもしれません。