今日(3月5日)から、新中1生の数学の学習が始まりました(まだ対象の塾生は小学校卒業前の小6生ですが)。

(不思議なことに、先週までの小6クラスではわいわいがやがや本当にガキンチョであった子どもたちが、新しいテキストを配布した瞬間にきりっとした中学生の顔つきになります。)


「小学校の算数と数学の一番の違いは、言葉とその意味を正確に理解することだよ」と言い聞かせた後、『符号』や『自然数』などを説明していきます。

そして毎年、授業の最後に『絶対値』を取り上げます。

絶対値とは「原点からの距離」を表す数値ですと説明し(「原点からの長さ」と言ったほうが子どもたちにはわかりやすいかもしれません)、数直線上で例えば+2の原点からの距離は2であり、−2の原点からの距離も2であることを納得してもらいます。

そして、+3の絶対値が3であることや−4の絶対値が4であることを答えてもらい、要するに+3や−4の前についている+・−の符号をとったものと絶対値が一致することを気づいてもらいます。

絶対値とは数直線上で原点までの距離を表していること、実際の問題では数の前の符号をとったものが絶対値と一致すると考えてよいことの2点を確認して、確認問題を解きます。


例題1:絶対値が8になる数をいいなさい。

(答え)
数直線上で原点からの距離(長さ)が8である数は+8と−8だから、答えは+8、−8。
あるいは、+−の符号をとったものが8だから、もとの数は+8、−8。


簡単にわかって得意そうな子どもたちの顔を眺めた後、ではこの問題は解けるかな?と次の問題を板書します。


例題2:絶対値が2以下の整数を小さい順に書きなさい。

(答え)
「以上」「以下」と「未満」の違いに言及した後、よくできる子に当てると、たいてい「−2、−1、+1、+2」と答えます(中学校のテストでもこの間違いが多い)。
「お、偉いな」とほめた後、「でも残念ながらペケ」。
それからしばらく、なぜ間違いかを考えさせます。

大概、ほとんど時間をかけずに誰かが0の存在に気づきます。

「そう、0も立派な整数だ」というわけで、正解は−2、−1、0、+1、+2です。



次のような問題になると相当本格的、立派な高校入試問題です。

例題3:異なる2つの整数があり、その2つの整数の絶対値の和は3である。このような2つの整数の組をすべて答えなさい。


(答え)
数学の考え方として、不規則に思いつきで並べてはいけない。
何らかの場合分けをしないといけません。

1つの方法として、例えば小学校で習った数の範囲で考えさせます。

和が3になる2つの整数の組は(0・3)(1・2)の2つです。

(0・3)の組だと、「2つの整数の絶対値の和が3」になるのは0と+3、0と−3しかありません。

(1・2)の組だと、−1と−2、−1と+2、+1と−2、+1と+2です。

以上より、(0・+3)、(0・−3)、(−1・−2)、(−1・+2)、(+1・−2)、(+1・+2)の6個が答えです。