中2数学の最初の単元『式の計算』で、多くの子が習ってもすぐその意味を忘れてしまう言葉が「次数」です。

手もとにあるテキストだと、次数についての説明は次のようになっています。

単項式では、かけられている文字の個数を、その式の次数という。

多項式では、各項の次数のうちでもっとも大きいものを、その多項式の次数という。

・次数が1の式を1次式、次数が2の式は2次式、・・・という。


単項式である3abcだと、かけられている文字の個数が次数であり、aとbとcの3個の文字をかけているので次数は3、式は3次式ということになります。

多項式、2ab+3a−4だと、項2abはa×bなので次数は2、項3aの次数はaだけで1、各項の次数のうちでもっとも大きいものがその多項式の次数ですから、次数は2であり、2次式です。


以上の説明で難しいところはないはずなのですが、いざ問題を解く段になると間違える子が続出します。

間違いの例としては、

「かけられている文字の個数」が次数なのに、例えば3x^2(3xの2乗)の次数を、文字の種類を次数と勝手に判断して、文字はxの1種類だけだから1とする間違いがあります(正解は次数は2、2次式)。

一番多い間違いは、式2ab+3a−4で文字がabとaで3個なので次数を3次、3次式としてしまう間違いです。
かけられている文字の個数が次数だから、abと、かけていないaをたしてはいけないとか、多項式では次数のうちでもっとも大きいのが次数だから2と1をたしてはいけないと説明するのですが、間違える人は首をひねったままです。

単項式と多項式で次数のとらえ方が異なっているのが間違う原因かもしれないと考えて、単項式、多項式どちらにも共通する覚え方として、「何個文字をかけたか」が次数だ、と教えてみたこともあります。

「何個文字をかけたか」が次数だから、2ab+3a−4を3次式とする人はいないだろうと期待したのですが、全然正解率はあがりませんでした。


さて今年はどう教えようかと頭を悩ましているのですが、子どもたちがものを覚えるとき、どうしたら頭に残りやすいのかから考えるしかありません。

言葉の意味を理解するための最初の手がかりは、漢字自体の意味です。
ところが「次数」の「次」の場合、「次」の意味が非常にわかりにくい。
「次」という漢字は、第1次世界大戦、第2次世界大戦のように、1回目、2回目の意味で使うのが一般的なのに、数学の「次数」のときは違います。
「次」の文字が手がかりにならないから、子どもたちの頭に残らないのではないかと思われます。

数学で使う「次」は、次元の「次」であり、複雑さの度合い、ややこしさの度数を表すのに使われます。
だから今度は、「次数とは複雑さを表すもの」であり、だから「かけられた文字の個数」をいう、かけられた文字の個数が多いほど式としては複雑になるのだ、と教えようかと思ったりもしています。

なんかこれも、完全な解決策にはならないような気がしてはいるのですが・・。