公立高校入試の確率の問題を解くときの手順

1、まず、すべての場合の数を求める。

さいころの問題のように簡単な計算で求められる場合もあるが、すべての場合の数を書き出したほうがよいときが多い。

平成20年後期の問題のように、A、Bそれぞれの場合の数を求めて、その積ですべての場合の数を求めることもある(前期理数科の問題に多い)。

2、問題文の条件にあてはまる場合の数を慎重に数え上げる。

自分の設定した規則・順番にそって、やまをはらないで、きちんと書き出したほうがよい。

3、最後に確率を分数で表わす。


平成16年B選択
1(4)

数の書いてある5枚のカード1、2、3、4、5が箱に入っている。この箱から2枚のカードを同時に取り出すとき、取り出した2枚のカードに書いてある数の和が4の倍数である確率はいくらですか。どのカードが取り出されることも同様に確からしいものとして答えなさい。


(解き方)

まず、5枚のカードから2枚を同時に取り出すときの場合の数を求めます。この数が、確率の分母になります。

公立の入試問題の場合、普通は問題の条件にあてはまるすべての場合をもれなく書き出します。
5枚から2枚を選ぶ、「選び方」ですから、すべての場合を書き並べると1つずつ個数が減っていきます。それがわかるように書いておきます。
(1・2)(1・3)(1・4)(1・5)
(2・3)(2・4)(2・5)
(3・4)(3・5)
(4・5)
の計10通りです。

次に、書き並べた10この場合の数のうち、問題文の「2枚のカードに書いてある数の和が4の倍数である」場合に印をつけていきます。
和が4になる場合が(1・3)
和が8になる場合が(3・5)
この2通りしかありません。
これが確率の分子です。

よって、求める確率は2/10=1/5、5分の1です。


平成17年B選択
1(4)
二つのさいころを同時に投げるとき、出る目の数の積が1けたの数である確率はいくらですか。1から6までのどの目が出ることも同様に確からしいものとして答えなさい。


(解き方)

2つのさいころを投げるときのすべての目の出方は6×6=36通りです。
これが、確率の分母になります。

次に、「出る目の数の積が1けたの数である」場合をもれなく書き出します。
1−1、1−2、1−3、1−4、1−5、1−6
2−1、2−2、2−3、2−4
3−1、3−2、3−3
4−1、4−2
5−1
6−1
以上の計17通りです。
これが確率の分子になります。

よって、求める確率は17/36、36分の17です。


平成18年B選択
1(4)
二つの箱A、Bがある。箱Aには奇数の書いてある3枚のカード1、3、5が入っており、箱Bには奇数の書いてある3枚のカード5、7、9が入っている。
A、Bそれぞれの箱から同時に1枚のカードを取り出し、箱Aから取り出したカードを箱Bに入れ、箱Bから取り出したカードを箱Aに入れるとき、箱Aに入っている3枚のカードに書いてある数の和と箱Bに入っている3枚のカードに書いてある数の和とが等しくなる確率はいくらですか。どのカードが取り出されることも同様に確からしいものとして答えなさい。


(解き方)

例年の確率の問題に比べ、やや時間がかかりそうな印象があります。

やはり、この問題の場合も、まず、もれがないように自分で方針を立てて、すべての場合の数をもれなく書き出します。
箱Aから1を箱Bに移したとき、箱BからAに移るのは5か7か9です。
そのときの箱Aと箱Bは、
A(3・5・5)のときB(1・7・9)
A(3・5・7)のときB(1・5・9)
A(3・5・9)のときB(1・5・7)
同様に箱Aから3を箱Bに移したときは、
A(1・5・5)のときB(3・7・9)
A(1・5・7)のときB(3・5・9)
A(1・5・9)のときB(3・5・7)
箱Aから5を箱Bに移したときも同様で、
A(1・3・5)のときB(5・7・9)
A(1・3・7)のときB(5・5・9)
A(1・3・9)のときB(5・5・7)
以上9通りがすべての場合の数です。
これが確率の分母になります。

次に、問題の条件「箱Aに入っている3枚のカードに書いてある数の和と箱Bに入っている3枚のカードに書いてある数の和とが等しくなる」場合は、
A(3・5・7)のときB(1・5・9)
A(1・5・9)のときB(3・5・7)
の2通りしかありません。
これが確率の分子です。

よって、求める確率は2/9、9分の2です。


平成19年B選択
1(5)
二つのさいころを同時に投げるとき、出る目の数の和が素数である確率はいくらですか。1から6までのどの目が出ることも同様に確からしいものとして答えなさい。


(解き方)

2つのさいころを同時に投げるときの場合の数は、6×6=36通り、これが確率の分母になります。

次に、「出る目の数の和が素数である」場合を、落ちやもれがないように慎重に書き出していきます。
さいころの最大の目は6であり、6+6=12ですから、12までにある素数、2・3・5・7・11を先に見つけておいて、2つのさいころの目の和が、この5つの素数になるときを書き出します。
和が2になるのは、
(1・1)
和が3になるのは、
(1・2)(2・1)
和が5になるのは、
(1・4)(2・3)(3・2)(4・1)
和が7になるのは、
(1・6)(2・5)(3・4)(4・3)(5・2)(6・1)
和が11になるのは、
(5・6)(6・5)
以上、計15通り、確率の分子は15です。

2個のさいころの出方36通りは、例えば(1・2)(2・1)のように前後が逆になる場合をすべてふくんだ数字ですから、場合の数を書き出すときも前後が逆のものをもれなく書き出さないといけません。

以上より、求める確率は15/36=5/12、12分の5です。


平成20年B選択
1(5)
二つの箱A、Bがある。箱Aには偶数の書いてある4枚のカード2、4、6、8が入っており、箱Bには奇数の書いてある4枚のカード1、3、5、7が入っている。箱Aから1枚のカードを箱Bから2枚のカードを同時に取り出すとき、取り出した3枚のカードに書いてある数のうちで箱Aから取り出したカードに書いてある数が最も大きい数である確率はいくらですか。A、Bそれぞれの箱において、どのカードが取り出されることも同様に確からしいものとして答えなさい。


(解き方)

まず、すべての場合の数を求めないといけないことはこれまでの問題と同じです。
箱Aからは1枚のカードを抜き出すだけなので、このときの場合の数は2か4か6か8の4通りです。
箱Bからは4枚のうち2枚を取り出すので、
(1・3)(1・5)(1・7)
(3・5)(3・7)
(5・7)
の6通りになります。
Aの4通りのそれぞれについて、Bが6通りあるわけなので、すべての場合の数は4×6=24通りということになります。
これが確率の分母です。

次に、「取り出した3枚のカードに書いてある数のうちで箱Aから取り出したカードに書いてある数が最も大きい数である」場合を、こんどはすべて書き出します。
箱Aから2を取り出したとき、Bが何であろうと2が最大になることはありません。
箱Aから4を取り出したとき、Bから取り出した2枚が(1・3)であれば問題の条件に合致します。
箱Aから6を取り出したとき、Bからの2枚が(1・3)(1・5)(3・5)であれば6が最大になります。
箱Aから8を取り出したとき、Bから2枚取り出すすべての場合、6通りにつき、6が最大です。
1+3+6=10通りのとき、問題の条件に合うことになります。
これが確率の分子です。

以上より、求める確率は10/24=5/12、12分の5です。