塩酸や硫酸など、電解質の水溶液に2種類金属を入れると、電圧が生じ電流が流れます。この原理を利用して電気エネルギーを取り出す装置が化学電池です。

2種類の金属が必要です。同じ種類の金属を電解質に入れても電流は流れません。


化学電池で電流が流れる原理

(1)金属は、種類によって陽イオンなりやすいものとなりにくいものがあります。
マグネシウムは陽イオンになりやすく、次に、アルミニウム、亜鉛という順に陽イオンになりやすい順に並びます。

(2)2種類の金属を電解質に入れたとき、陽イオンになりやすいほうの金属が−極陽イオンになりにくい金属のほうが+極になります。

例えば、電解質であるうすい塩酸に亜鉛を入れたとき、陽イオンになりやすい亜鉛−極に、亜鉛に比べて陽イオンになりにくい+極になります。

(3)例えば、うすい塩酸に亜鉛と銅を入れたとき、亜鉛は2個電子を手離して陽イオンである亜鉛イオンになります。

亜鉛の電離




もともと電気的に中性であった亜鉛がイオンになるということは、亜鉛が−の電気を帯びている電子を手離して、電気的に+の電気を帯びるということです。
また、陽イオンになるということは、原子であった亜鉛であることをやめて、亜鉛のイオンになって水溶液に溶け出してしまうということです。

(4)亜鉛が手離した、−の電気を帯びた電子は、導線を通って陽極の銅の極へと移動します。この、電子の流れが電流となります。

亜鉛と銅の化学電池

(5)電子が移動してきたの極板には、電解質中の陽イオンが引き寄せられます。
水溶液が塩酸のとき、塩酸は+の電気を帯びた水素イオンと、−の電気を帯びた塩化物イオンとに分離していますから、銅の極板に陽イオンである水素イオンが近づいてきます。

そして、水素イオンは銅極にある電子を受け取り、電気的に中性になって、イオンであることをやめ水素の原子になります。そして2個の水素原子が結びつき、水素分子、水素の気体となって発生します。


(イオン化傾向による電池の詳しい説明はこちらを参照。)



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