言葉の単位は、大きい順から、文章段落文節単語の5つです。

それぞれ、実質と形式がはっきりしています。
文章・・・(実質)一つの主題を述べた文の連続全体。(形式)提示された全体
段落・・・(実質)一つの内容を述べた文のまとまり。(形式)一字下げて改行してある。
・・・(実質)一つの意味を述べた言葉のまとまり。(形式)句点)のあとから句点(。)まで
文節・・・(実質)意味のわかる最小単位。(形式)」を入れて区切る。
単語・・・(実質)それ以上区切ることができない言葉の最小単位(形式)一つの品詞が一単語。


「実質」か「形式」か

5つの言葉の単位を何で見分けるかといえば、「実質」はあまり役に立ちません。理屈はなんとでも言えるからです。

実際に問題を解くときも、「形式」だけで見分けることができますし、私も「形式」だけを手がかりに問題を解いています。


文節を区切る問題だけは自信なし

ところが、「文章をいえ」、「段落をいえ」、「文をいえ」、「単語をいえ」の問題はほぼ100%間違えない自信がありますが、「文節に分けなさい」の問題だけは全然自信がありませんでした。

例題1:次の文を文節に分けなさい。
「バンクーバーオリンピックの開会式が始まろうとしている。」


私は、「バンクーバーオリンピックの(ネ)・開会式が(ネ)・始まろうと(ネ)・している(ネ)。」で四文節だと思ったのですが、正解は「バンクーバーオリンピックの・開会式が・始まろうと・して・いる。」で五文節でした。

例題2:次の文を文節に分けなさい。
「人の目には留まらないほど速かった。」


今度は、「人の(ネ)・目には(ネ)・留まらない(ネ)・ほど(ネ)・速かった(ネ)。」で五文節だと考えました。しかし、「人の・目には・留まらないほど・速かった。」の四文節が正解でした。


「ね」を入れてもわからない

文章、段落、文の切れ目は、形を見ただけでわかります。
単語は、国語の勉強が進んで品詞の分類ができるようになれば区切れるようになります。

ところが文節だけは、「ね」を入れて区切ればよいと教えられますが、私が上の2つの例題を間違えたように、「ね」をどう入れたらよいかが自体が問題であって、どちらに「ね」を入れても正しいように見えます。
つまり、形式での区別、「ね」を入れて区切る方法が、ややこしい問題では、実際にはまったく役に立たないのです。


調べてもわからない

詳しい文法書を読んでみました。
自信満々に、次のように書かれています。

「これ以上に区切ると、聞いていて不自然に感じられる。また、意味もわからなくなる。」「いいまちがったような感じになる。」「この区切った部分を文節という。」

「文節は実際の言葉としてもっとも小さい区切りである。」
「文節について考えるとき、この「実際の言葉として」という基準が、大切である。」

「『実際の言葉として』とはどういうことかは、日常、読み、書き、聞き、話していることに注意を向ければわかることである。」
「すこし落ち着いて、口の中で、読んでみると、簡単にわかる。」


「かならずひと続きに発音されて、中間に音の切れ目がない。」
「いいかえると、文節の前と後ろとに、音の切れ目をおくことができる、ということである。」
「発音するとき、一定のきまりにしたがっている。」

しかし、いくら赤字で強調されても、どの基準を使おうが、なぜ、「している」が二文節で、「留まらないほど」が一文節なのか、私にはさっぱり理解できませんでした。

「日常、読み、書き、聞き、話していることに注意を」向けているつもりですし、「すこし落ち着いて、口の中で、読んで」もみましたが、まったく「簡単にわかる」なんてことはない。

結局、「模範解答がそうなってるから、そうと違うか」などという、塾講師としては最低の逃げ言葉しか言いようがありませんでした。


頑張ってさらに調べて考えてみました

一番納得できる説明は、「1つの文節1つの自立語だけを含む」というものでした。

言い換えれば、「付属語だけで一文節になることはない」、「1つの自立語だけ、または1つの自立語とそれにくっついた付属語のグループが一文節をつくる」という説明です。

この説明はすっきりしており、矛盾がありません。

自立語とは名詞・動詞・形容詞・形容動詞・副詞・連体詞・接続詞・感動詞の8つ、付属語は助詞と助動詞の2つです。
そして、「1つの自立語」、「1つの自立語とそれに付いた付属語」が一文節だということになります。

だから、ほとんどの文法書の説明は、一種の嘘、ごまかしを含んでいるのではないかと思います。
本当は、文節も、単語と同様、品詞がわからないと解けないのです。

ところが、文節より下位の概念である単語の見つけ方(=1品詞で1単語)を上位概念である文節には使えないという(根拠のない)制約が働いて、文節を品詞を使わないで説明しようとするから、わけのわからないことになっていると思われます。

「している」が二文節である理由は、「し(動詞)+て(助動詞)」で一文節、「いる(動詞)」で一文節だからです。
「留まらないほど」が一文節であるのは、「留まら(動詞)+ない(助動詞)+ほど(助詞)」で1個の自立語とあとはそれにくっついた付属語の集まりだからです。

次からは自信をもって教えられそうです。



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