私立高校と公立高校の入試の違いは、私立高校は受験勉強の量をこなしたかどうかで得点力に差がでる、公立高校は知っているかどうかではなくて考える力があるかどうかで差がつくことです。

今日取り上げるのは、私立高校でよく出る問題です。
知らないと、あるいは練習しておかないと、解けない種類の問題です。

普通の「式の値」の問題は、「x=2y=3のとき、2x−3yの値を求めよ」などという出題のされ方をします。
ところが、「x+y=−5xy=3のとき、(x+2)(y+2)の値を求めよ」の形で出題される問題があります。


例題1:x+y=−5、xy=3のとき、x^2+y^2の値を求めなさい。
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(解き方・考え方)

x+y=−5、xy=3を連立方程式として解いてxとyの値を求め、求めたxとyの値を代入して解くこともできます(このとき、連立方程式を解く過程で2次方程式になります)が、通常は以下のような解き方をします。

x+y=−5、xy=3をそのまま使える方法がないかどうかを検討します。

x^2、y^2が現れて、x+y、xyが両方も出てくるのは、乗法公式が使える式のうちの(x+y)^2の式です。
(x+y)^2=x^2+2xy+y^2の公式には、x+yもxyも、x^2+y^2も出現します。
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これが出発点。
x+y=−5、xy=3が使えそうで、x^2+y^2もあるので、さあ、どうしようと考えます。

2xyを左辺に移動すると、(x+y)^2−2xy=x^2+y^2になることに気づいてください。
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この変形で、x+y=−5も、xy=3も、そのままで両方を使うことができます。

問いの形に合わせて、わかりやすいように左辺と右辺を入れかえて、x^2+y^2=(x+y)^2−2xy
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右辺に、x+y=−5、xy=3を代入して、(−5)^2−2×3=25−6=19
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覚えておかないと解けない、知っておかないと解けないというのは、数学では邪道のような気もしますが、この種類の問題があって、出題されることも多いので、やはり、「知っておく」べき、「覚えておく」べきです。

x^2+y^2=x^2+2xy+y^2と変形することと、その理由を覚えておいてください。
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この問題の考え方、解き方をを利用する問題が次のような問題です。

例題2:x−y=7、xy=−10のとき、次の式の値を求めなさい。
(1)x^2+y^2
(2)(x+y)^2


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(解き方・考え方)

(1)x^2+y^2

x^2+y^2=x^2+2xy+y^2の考え方を活用します。

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この問題との違いは、x+yではなくて、x−yであることです。

そこで、同じ乗法公式である(x−y)^2=x^2−2xy+y^2が使えることを思いついてください。

6だから、

7であり、

8ということになります。


よって、
(1)x^2+y^2=(x−y)^2+2xy=7^2+2×(−10)=49+2×(−20)=29

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次に、(x+y)^2を考えてみましょう。

2であり、

6ですから、

その違いは4xyです。

だから、
10ということになります。


(x+y)^2=(x−y)^2+4xy
=7^2+4×(−10)
=49+(−40)
=9

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以上のように、
4と変形できること、そのことを利用する問題があることは、知っておいて損にはなりません。