平方根の応用問題の一つに、平方根の整数部分と小数部分をあつかう問題があります。

例題1:√3の小数部分をaとするとき、a^2+2a−4の値を求めなさい。
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(解き方・考え方)

√2=1.414・・、√3=1.732・・、√5=2.236・・です。

√3でいうと、√3を1と0.732・・に分けたとき、1が整数部分で、0.732・・の部分のことを小数部分といいます。

ところが、小数部分の0.732・・は永遠に続いていく小数ですから、a=0.732・・として代入することはできません。

また、√3程度ですと、1.732・・ということを知っている人も多いでしょうが、同じような問題で例えば√29の小数部分なんてのが出てきたとき、近似値を覚えている人などいないでしょう。

では、どうしたらよいか?というのがこの種の問題の出発点です。


小数部分を文字を使ってaとすることの意味

平方根の小数部分は、どこまでも続く無限小数です。数字だけを使って表すことはできません。
1.732・・と、・・・を使うしかありませんが、・・・はごまかしであり、・・・の部分の計算は無理です。

数字のかわりに文字を使うのは、こういうときのためです。

数字だけでは正確に表せないものが、文字を使うことでいとも簡単に書き表せてしまいます。
つまり、√3の整数部分が1で、小数部分をaと決めてしまうと、√3=1+aとあっさり表すことができます。


整数部分と小数部分では整数部分を先に見つける

√3=1+aと表すことができました。
では、例えば√29の小数部分をbとすると、√29はどう表せるでしょうか。

√29=整数+b。

ところが、この「整数」が実は不明であることに気づきます。
「そんなん、覚えてないよ。」
そうです、誰も√29がいくらくらいかなんて知りません。
でも、「整数」の部分は簡単にわかるのです。

なぜか?

それは、√29の前後に、はっきりと整数で表せる数があるからです。

√25=5、√36=6がそれです。

√25<√29<√36ですから、当然、5<√29<6です。

つまり、√29は、5よりは大きく、6よりは小さい数であり、だから、√29=5.・・・ということになります。

√29=5.・・・ということさえわかれば、・・・の部分は誰も覚えてなどいませんが、・・・の部分をbとすることで、√29=5+bと表せるわけです。

このように、√1=1、√4=2、√9=3、√16=4、√25=5、√36=6、√49=7、√64=8、√81=9、√100=10、√121=11、√144=12、・・・を利用することで、平方根の整数部分を知ることができます。

√3=1+aとしましたが、この1は知っておかないといけない数字ではありません。
√1<√3<√4だから1<√3<2、だから、√3=1.・・・、ゆえに、√3=1+aだったわけです。

これで、すべての平方根を、整数部分と、小数部分を表す文字とで表すことができるようになりました。

ここまできたら、あと一歩で例題を解くことができます。


√3=1+aであれば、a=√3−1

もう一度、問題を見直してみましょう。

「√3の小数部分をaとするとき、a^2+2a−4の値を求めなさい。」

いわゆる「式の値」の問題です。
だから、文字aの部分に数値を代入しなければいけません。

√3=1+aでした。
文字aの部分に数字を代入しないといけないので、aを表す数字を見つけないといけません。
つまり、a=〜の形にしないといけないということです。

√3=1+aだから、√3−1=a、よって、a=√3−1。

または、√3=1+aだから1+a=√3、ゆえにa=√3−1。

これで、代入できる形になりました。

a^2+2a−4
=(√3−1)^2+2(√3−1)−4
=3−2√3+1+2√3−2−4
=−2

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平方根の小数部分の問題を解くときの手順


(1)平方根の整数部分と小数部分のうち、整数部分を先に求める。

(2)小数部分を代入するために、「小数部分=平方根−整数」の形にする。

(3)代入する


例えば、「√11の小数部分をaとする」という問題であれば、

(1)√9<√11<√16より
3<√11<4
√11=3.・・・だから、
√11の整数部分は3

(2)√11=3+aだから、
a=√11−3

(3)aに(√11−3)を代入する。

では、できるかどうか、次の問題で試してみましょう。


例題2:√21の小数部分をxとするとき、x^2+8x+5の値を求めよ。

(解き方)

(1)まず、整数部分を見つける。

√16<√21<√25より、
4<√21<5

よって、√21=4.・・・より、√21の整数部分は4

(2)√21の小数部分がxであり、√21=整数部分+小数部分だから、
√21=4+x

代入できるように変形して、
x=√21−4

(3)x^2+8x+5にx=√21−4を代入する。

(√21−4)^2+8(√21−4)+5
=21−8√21+16+8√21−32+5
=10