塾は、子どもたちに学力をつけ、成績を上げる場所です。その観点からすると、特に中学1年生の場合、最初の定期テストでいかによい点をとらせるかが重要になってきます。

最初の定期テストが大事

私は、子どもが勉強を好きになる原動力はプライドしかないと思っています。周囲の人から「あの子はよくできる」「〜君は賢い」と評価され始めた子は、こちらが何の苦労をしなくても自分で勉強を究めるようになっていきます。

中学生最初の定期テストで、本人が予想した以上のよい点をとらせることが最重要課題になるゆえんです。

正の数・負の数の加法

中学1年生の数学だと、最初の単元は「正の数・負の数」です。正と負の概念を学習した後、加法・減法に入るのですが、この最初の加法の教え方が難しい。

やさしいワーク類でも、同符号の加法は2数の絶対値の和に共通な符号をつける、異符号の加法は絶対値の差に絶対値の大きい方の符号をつけるという説明が記載されています。大人が読んだってわかりにくい。

学年の途中から入塾してくる子で数学ができない子は、そのほとんどがここでつまずいています。

私の塾では、試行錯誤して、現在では次のような教え方をしています。

「ゲームをしていると考えなさい。+は勝ち、−は負け、それだけで加法は誰でも簡単にできます。例えば、(+2)+(+3)だと2点勝った後3点勝ったわけだから5点の勝ち、つまり+5。(−4)+(−1)では4点負けてさらに1点負けたから結局5点の負けで−5。(+5)+(−3)では勝ちか負けか?そうだね、2点勝ってるね、だから+2。(−7)+(+3)は負けてる4点も、だから−4。」

こういう要領で教えます。

この方法で教え始めてから、加法・減法でつまずく子は皆無になりました。