数学の不得意な人ほど答えにこだわり、答えさえ合えばそれでいいではないかと思っています。
これは動物の発想ですね。
道具を使うかどうかが人と動物との違いです。動物から人になるために、道具の使い方を学ぶのが「勉強」です。

計算問題の場合、道具にあたるのは「途中の式の書き方」です。
計算問題を「正確に」「速く」解くコツは途中式を正しく書くことです。

そして、正しく途中式を書くために大切な場所は2行目です。
2行目さえ正しく書ければ、正解に導くための道具が自動的に働いて、いつでも何の苦労もなしに正解に到達します。


次の問題を、あなたならどのように途中式を書いて解いていくでしょうか。

例題1
−8+5×(−4)

私なら、こう解きます。

−8+5×(−4)
=−8+(−20)
=−28

−8+5×(−4)・・・まず、問題の、先に計算する場所下線をひきます。

=−8+(−20)・・・先頭にイコール(=)を書き、先に計算しない部分はそのままおろしてきて、最後に、先に計算する下線部の答えを書きます。

=−28・・・自動的に答えが出てきます。


書く順序を詳しく説明します。

1、問題の、先に計算する場所に下線をひく

小学校で学んだように、+−よりは×÷が先、( )があるときは( )が先であることを確認して、下線を引いておきます。

2、(1)先頭にイコール(=)を書き、(2)先に計算しない部分はそのままおろし、(3)先に計算する下線部の答えを書く

小学生と違って、=は必ず行の先頭に書きます。
これができて初めて中学生、問題の横に=を書く人は小学生、まったく=を書かない人(数学の苦手な人はほぼ100%、=を書きません)は動物です。

先に計算しない部分をそのまま下におろしてきて書く、これが2行目で最も大事なことです。これができるようになれば、正解率は飛躍的に高まります。

最後に、下線を引いた部分の答えを式に書き込みます。

このとき注意することが一つ、数学では+−×÷を2つ続けることはできません。例えば、3×−4などという書き方は反則です。
ではどうするか。
うしろを( )に入れます。
3×(−4)と書くのが絶対に守らないといけないルールです。

3、自動的に正解が出てきます。


まとめると、
1、下線
2、「」+「そのままおろす」+「下線部の答え
3、正解

となります。


例題2
(−9)×4−(−54)÷(−6)



(−9)×4(−54)÷(−6)・・・下線
=−36−(+9)・・・「=」+「−をそのままおろす」+「下線部の答え」
=−36−9
=−45・・・正解


例題3
(−5)×(−3+7)



(−5)×(−3+7)・・・下線
=(−5)×(+4)・・・「=」+「(−5)×をそのままおろす」+「下線部の答え」
=−20・・・正解


例題4
12−(9−7)×(−2)



12−(9−7)×(−2)・・・下線
=12−(−4)・・・「=」+「12−をそのままおろす」+「下線部の答え」
=12+4
=16・・・正解


累乗があるとき

累乗があるときは、必ず累乗の部分を先にします。
このとき、累乗の部分に線を引いて、先に累乗の部分の答えだけを上か下に書いておくやり方をおすすめします。

このとき、累乗の決まりである、
(−3)^2=(−3)×(−3)=+9
(−3^2)=−3×3=−9
累乗の基本

を忘れないように。



例題5
5−2×(−3)^2     

例題3


5−2×(−3)^2・・・累乗に下線、下に累乗の部分の答えの9
____         ____
=5−2×9・・・下線
=5−18・・・「=」+「5−をそのままおろす」+「下線部の答え」
=−13・・・正解


例題6
(8−28)÷(−5)−2^2



(8−28)÷(−5)−2^2・・・累乗に下線、下に累乗の部分の答えの4
________ _
(8−28)÷(−5)−4・・・下線
=4−4・・・「=」+「−4をそのままおろす」+「下線部の答え」
=0・・・正解


四則混合計算のコツ

1、問題の、先に計算する場所に下線をひく

2、
(1)先頭にイコール(=)を書き、
(2)先に計算しない部分はそのままおろし、
(3)先に計算する下線部の答えを書く

3、自動的に正解が出てくる



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