蒸散

植物はから水を吸収します。
根で吸収した水は細胞に送られ、葉で光合成の原料として使われます。

光合成に使われなかった水は、葉にある気孔から外界に水蒸気になって放出されます。
この作用を、蒸散(または蒸散作用)といいます。


気孔

蒸散は、おもに葉に分布している気孔と呼ばれる穴を通して行われます。
気孔は、2つの唇形をした孔辺細胞に囲まれた穴です。

気孔は、葉のに数多く存在していることを顕微鏡による観察や実験で確かめることができます。
(例外として、スイレンなどの水に浮かんだ植物は葉の表側に気孔があります。)


蒸散が行われる理由

根で吸収された水は、からを通ってに至り気孔までつながる、1本の道管と呼ばれる管を通って移動します(正確には、複数の道管と師管が維管束(いかんそく)といわれる束になって根から茎を通り葉(葉の葉脈が維管束です)に至ります)。

ストローでジュースを飲むとき、あなたはどうしますか?
口をすぼめてストローを吸うはずです。
ストローにあたるのが道管、ストローを「吸う」はたらきにあたるのが蒸散です。
気孔は、気孔から水蒸気をどんどん外に出すことで、植物が根から水を吸収するはたらきを助ける役目をしています。

逆に水分が不足気味のとき、植物は身を守るために気孔を閉じて蒸散量を抑えようとします。

また、蒸散には植物の体温を調節するはたらきもあります。

動物が汗を出して気化熱を空気中に放散して体温を下げるのと同じ原理で、植物は蒸散によって体温が上昇するのを防ぎます。


孔辺細胞のつくりと気孔の開閉

孔辺細胞は、細胞の中の水分が多いとき開き細胞内の水分が少ないとき閉じるつくりになっています。

だから、植物の細胞内の水分が多いときに気孔は開いて蒸散が活発になり、細胞内の水分が少ないときに気孔は閉じて蒸散は不活発になります。

植物が水を多く使って光合成をさかんにおこなうとき、気孔は開いて使わなかった水をさかんに外に排出します。
昼間、植物がうけとる日光の量が多いとき、光合成がさかんにおこなわれるため、気孔は開いて蒸散をうながします。

また、気温が高いとき、植物の活動も活発になるので光合成もさかんになり、気孔が開き、蒸散量も増えます。

湿度が高いとき風通しの悪いときも、植物内の水分が多いので、気孔は開いています。

逆に、植物内の水分が不足気味のとき、気孔は閉じます。
土の中の水分量が少ないとき、湿度が低いとき、風が強いときは気孔は閉じています。


気象条件と気孔の開閉のまとめ

植物の細胞内の水分が多いとき、気孔は開き、蒸散量が増えます。
光合成のさかんな昼間温度が高いとき、湿度が高いとき、風通しが悪いとき、気孔は開きます。

植物内の水分が少ないとき、気孔は閉じて蒸散量は減少します。
光合成をしない湿度が低いとき、風通しがよいとき、気孔は閉じて蒸散量は抑えられます。



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