インド

南アジアのインド半島にある、12億人近い人口世界第2位)を持つ大国です。国民の多くはヒンズー教徒であり、宗教に由来する身分制度であるカースト制度が残っています。

歴史上、統一と分裂を繰り返し、1600年、ムガール帝国が滅ぼされて、イギリスの植民地となりました。第2次世界大戦後の1947年、ヒンズー教徒の多いインドとイスラム教徒の多いパキスタンに分かれて独立しました。

大航海時代

11世紀の十字軍の遠征のあと、ヨーロッパとアジアとの交易が盛んになります。元のフビライの時代に中国に滞在し、『東方見聞録』を著したマルコ・ポーロもこの時代(13世紀末)の人です。ヨーロッパの鉱物資源や毛織物とインドや中国の香辛料や絹が取引され、貿易で栄えたイタリアではルネサンス(14世紀)が起こります。

ところが、15世紀、地中海の東側に、現在のトルコを中心に領土を広げたオスマン帝国オスマン・トルコ)が勃興します。オスマン帝国は地中海交易をほぼ独占し、ヨーロッパとアジアとの陸路による交易が困難になります。

そこで、比較的早く国内の統一に成功したヨーロッパの国のうち、まず、ポルトガルやスペインがアジアとの直接交易を目的として世界航路の発見に乗り出します。

ポルトガルバルトロメウ・ディアスがアフリカ大陸の西を南下し、アフリカ大陸南端の喜望峰に到達したあと、1498年、バスコ・ダ・ガマがインドのカリカットに到達し、ヨーロッパとインドを直接結ぶ航路が開かれます。

ポルトガルに遅れたスペインでは、イサベル女王の後援をうけたイタリア人クリストファー・コロンブスが、地球は球体であるとする新しい学説を信じて、ヨーロッパから西に進みアジアに到達する航路を発見しようとします。

西インド諸島

大西洋を西へ横断したコロンブスは陸地に到達します。
コロンブスの最初の到達地は、北アメリカ大陸東南部のフロリダ半島の沖にある、カリブ海の島、バハマ諸島でしたが、コロンブスは住民を見てインドに到達したと誤解します(当時、ヨーロッパ人はアメリカ大陸の存在を知りませんでした)。

このコロンブスの誤解がヨーロッパ人の間に定着し、カリブ海の島々を総称して西インド諸島と呼ぶようになりました(フィリピンやインドネシアなどの東南アジアの島々を東インド諸島と呼ぶことがあります)。

現在、この地域には、キューバ、ジャマイカ、ハイチ、ドミニカなどの独立国や、ケイマン諸島(イギリス領)、プエルトリコ(アメリカの自治州)の他、フランスやオランダの領土である島々があります。

インディアン

コロンブスが、到達した土地をインドと誤解したことから、その地域の住民をインド人(英語でインディアン、スペイン語でインディオ)と誤って呼びました。その呼称がそのまま残って、北アメリカ大陸の先住民を英語でインディアンというようになりました。

約2万年前、当時陸続きであったベーリング海峡を渡ってユーラシア大陸からアメリカ大陸に渡った人々の子孫だとされています。

北アメリカ大陸では、歴史上、土地を所有する観念のなかったインディアンは、徐々に白人に土地を占有され、居留地保留地)におしこめられてしまいます。

現在は権利も保護され、アメリカ合衆国内に約280万人のインディアンが居住しています。州ではカリフォルニア州、都市ではニューヨークに多く住んでいます。

また、最近はインディアンの呼称をやめて、インディアン、エスキモー、アレウト(アリューシャン列島の先住民)、ハワイ人、サモア人、ミクロネシア人を総称して「ネイティブ・アメリカン」と言い換えるのが一般的です。

インディオ

コロンブスが「インド人」と誤解したことから、南北アメリカ大陸の先住民をスペイン語では「インディオ」、英語では「インディアン」と呼びました。

日本では、英語圏の北アメリカ大陸の先住民をインディアン、スペイン語、ポルトガル語圏の中央アメリカ、南アメリカの先住民をインディオと呼んで、区別するのが一般的です。

中央アメリカ、南アメリカでは、4〜9世紀には中央アメリカでマヤ文明、14〜15世紀にはメキシコでアステカ文明などが栄え、また、13〜15世紀に最盛期を迎えたインカ帝国は現在のペルーに首都をおき、中米のエクアドルから南米のチリにまで及ぶ大帝国でした。

アステカはスペイン人コルテスに征服され、インカ帝国はスペイン人ピサロによって滅ぼされます。

スペイン語、ポルトガル語圏では先住民と白人、先住民と黒人との混血が進み、先住民と白人との混血はメスチーソチョロ(ペルー・ボリビア)、先住民と黒人との混血はサンボといわれることがあります。

インディオという言い方が差別的であるということで、ナティーボインディヘナと言い換える動きも起こっています。



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