平方根の整数部分・小数部分の、難しい問題を取り上げます。

基本問題の解き方はこちらで。

平方根の小数部分の表し方がわかったとして、難しい入試問題をどう解くかをこの稿で検討します。


例題1:
1+√6の整数部分をa、小数部分をbとする。
b^2−aの値を求めよ。


1



(解き方)

ここで基本がわかっていたら、√4<√6<√9だから、2<√6<3より、√6=2、…だから、√6の整数部分が2だということはわかります。

この問題では、(1+√6)1つの数と考えて、その整数部分と小数部分を考えます。

(1+√6)は、√6より整数が1増えただけなので、
√6=2、…より、
(1+√6)=3、…。

よって、(1+√6)の整数部分は3。

(1+√6)の小数部分は、(1+√6)から整数部分の3をひけばよいので(1+√6)−3。
つまり、(1+√6)−3=√6−2。
(1+√6)の小数部分は√6−2です。

このように、(1+√6)を1つの数と考えて、√6の整数部分を利用して(1+√6)の整数部分、小数部分を求めておくことがポイントです。

あとは、与えられた式に、求めたa=3、b=√6−2を代入するだけです。

b^2−a
=(√6−2)^2−3
=6−4√6+4−3
=7−4√6

1解答







次に、もう一段階、難しくした問題を考えてみましょう。


例題2:
5−√2の整数部分をa、小数部分をbとする。
a^2−b^2の値を求めよ。


2




(解き方)

√2の整数部分を求め、それを利用して、
(5−√2)1つの数と考え、(5−√2)の整数部分と小数部分を求めます。

√1<√2<√4より、1<√2<2。
よって、√2=1、…。
だから、√2の整数部分は1。

(5−√2)は、5から1、…(=1と小数)をひいたものだから、3、…(=3と小数)。(ここがポイントです。)

だから、5−√2の整数部分は3。

ということは、(5−√2)の小数部分は、(5−√2)からその整数部分3をひけばよいので、(5−√2)−3=2−√2。

あとは、a=3、b=2−√2を、与えられた式a^2−b^2に代入するだけです。

a^2ーb^2
=3^2−(2−√2)^2
=9−(4−4√2+2)
=3+4√2

2解答







以上のコツさえつかめれば、どんな応用問題が出ても、すべて同じやり方で解くことができます。


例題3:
(1+√3)^2の整数部分をa、小数部分をbとする。
3/7a−bの値を求めよ。


3





(解き方)

数学の鉄則、『先に簡単にしてから問題を解く』より、(1+√3)^2を先に計算しておきます。

(1+√3)^2
=1+2√3+3
=4+2√3

3途中式






この問題のポイントは、2√3の整数部分を求めるとき、2√3=√12変形することです。

2√3のままだと、√3の整数部分、小数部分を求めて、その2倍を考えることになりますが、それでは2√3の整数部分を確定できません(小数部分が0.5より小さいときと0.5以上のときとで整数部分の値が違ってきます)。
2√3=√12と変形しておけば、√9<√12<√16より、3<√12<4となって、整数部分が3であることが簡単にわかります。

こうして、2√3(=√12)の整数部分が3であることがわかりました。

すると、(4+2√3)の整数部分は、2√3の整数部分である3に4を加えた7です。

(4+2√3)の小数部分は、(4+2√3)から整数部分の7をひいた、
(4+2√3)−7
=2√3−3

あとは、与えられた式3/7a−bに、整数部分の7、小数部分の(2√3−3)を代入するだけです。

3/7a−b
=3/7×7−(2√3−3)
=3−2√3+3
=6−2√3

3解答










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