これも、今日の授業中の質問から。

例題:
次の傍線部の動詞の活用の種類と活用形を答えなさい。
(1)そのまま前に進んでください。


(解答)
終止形は「進む」。
「進(ない)・進(う)・進(ます)・進(だ)・進・進(とき)・進(ば)・進」と、語尾が「ま・み・む・め・も」の五段に活用するから五段活用です。
「進ん」は、本来「進み」+助詞「て」であったものが音便化して「進ん」+「で(濁音化)」になったもので、連用形。
五段活用の連用形が答え。


S君の質問
「先生、音便化するのは連用形だけですか?」

「すごい高等な質問だなぁ。レベルが高い。偏差値68以上の質問だ。そう、動詞で音便化するのは連用形だけ。」

M君の質問「あのう、音便って何ですか?」

「レベルの低い質問でほっとするよ。M君、ええとこあるやん。よし、ここらでみんなのために動詞の音便について説明しておくか。」


ということで、動詞の音便についてまとめました。


音便(おんびん)

発音しやすいように(発音に「便」利なように、発音上の「便」宜(べんぎ)から)、「音」が変わるから「音便(おんびん)」といわれます。

現代語では動詞の音便はイ音便、撥音便、促音便の3種ですが、古文・古典ではウ音便を加えて4種になります。


イ音便・撥音便(はつおんびん)・促音便(そくおんびん)

サ行以外五段活用の動詞は、接続助詞の「」・「たり」と、過去を表す助動詞「」に続くとき、連用形が普通の形とは違った形になります。

例えば、動詞「書く」は、連用形は「書き(+ます)」が普通ですが、「て」や「た」に続くときの連用形は「書い(+て)」、「書い(+た)」と、『き』から『い』に変わります。『』に変わるので、イ音便といいます。

動詞「読む」だと、連用形は「読み(+ます)」が普通ですが、「て」や「た」に続くときの連用形は「読ん(+で(「て」の濁音化したもの))」、「読ん(+だ(「た」の濁音化したもの))」と、『み』から『ん』に変わります。『』に変わる音便を撥音便といいます。

動詞「言う」だと、連用形は「言い(+ます)」が普通ですが、「て」や「た」に続くときの連用形は「言っ(+て)」、「言っ(+た)」と、『い』から『っ』に変わります。『』に変わる音便を促音便といいます。


撥音便・促音便

『ん』に変わる音便が撥音便と呼ばれるのは、『ん』のことを撥音というからです(『ん』を書くとき、最後を「撥(は)ねる」ので撥音というのだそうです)。

『っ』に変わる音便が促音便と呼ばれるのは、『っ』のことを促音というからです(『っ』は単独では使われず、次に別の音が続きますが、次の音が発音しやすいように「促す」ので促音というのだそうです)。



***** 国語の全目次はこちら、ワンクリックで探している記事を開くことができます*****