国が国民のためにさまざまな仕事をおこなうには資金が必要です。国は資金を調達し、1年ごとに国会の決議する予算に従って仕事を行います。

国の1年間の収入に当たるものを歳入(さいにゅう)、1年間の支出を歳出(さいしゅつ)といいます。


歳入

国の1会計年度中の一切の収入を歳入といいます。

平成22年度予算では、歳入の総額は92兆2992億円です。

歳入
















おもな歳入は、国民が納めた税金である租税印紙収入と、国の借金にあたる公債金収入(国債)です。


租税印紙収入

平成22年度の予算では、租税印紙収入は37兆3960億円で、歳入全体の40.5%です。

租税印紙収入の内訳は、所得税、消費税、法人税、揮発油税、酒税、たばこ税、自動車重量税…の順になります。

所得税…個人の年間所得に課税される税です。
消費税…すべてのものとサービスに課税される税です。
法人税…企業など法人の所得に課税される税です。
揮発油税…ガソリンに課税される税で、全額が道路建設費などに用いられる目的税です。
酒税…アルコール1%以上の酒類に課税される税です。
たばこ税…たばこの価格のうち約62%は税です。
自動車重量税…所有している自動車に対して、重量に応じて課税される税です。
印紙収入…印紙税法に定められた一定の金額以上の契約書や領収書には印紙を貼らないといけません。収入印紙は郵便局や法務局で購入します。


公債金収入

歳入の48%が公債金収入です。

国債を発行して国に入ってくる金額を公債金といい、歳出の項目である国債費(国債の元本の償還と利払いの費用)と区別しています。

国債は、将来のための投資に使われる建設国債と、財政の赤字を穴埋めするための特例国債に分けられます。

平成22年度予算では、公債金収入は44兆3030億円で、歳入の48%を占めます。
そのうち、建設国債は6兆3530円、特例国債が37兆9500億円です。


その他収入

歳入の11.5%10兆6002億円が、その他収入です。

いわば臨時の収入であり、財政投融資特別会計の積立金の一般会計への繰り入れや、外国為替資金特別会計の剰余金の繰り入れ、事業仕分けによる独立行政法人などの基金からの繰り入れの他、国有地の売り払い収入などで構成されています。


歳出

国の1会計年度中の支出の総額を歳出といいます。

歳出の総額は、歳入の総額と同額であり、平成22年度予算では92兆2992億円です。

歳出

















歳出は3つの項目に分けられます。

歳出の57.9%を占める一般歳出と、18.9%地方交付税交付金等と、国の借金の返済にあたる国債費(歳出の22.4%)です。


一般歳出

国が仕事をするに際して出費する支出が一般歳出です。
平成22年度予算では、53兆4542億円を支出しています。

一般歳出は、金額の多い順に、社会保障関係費、公共事業関係費、文教及び科学振興費、防衛関係費、その他となります。

社会保障関係費…社会保険費、社会福祉費、生活保護費、保健衛生対策費、失業対策費に分類されます。
公共事業関係費…道路整備費、下水道環境衛生等費、治山治水費、住宅市街地費、農業農村費、災害復旧費、その他に分類されます。
文教及び科学振興費…義務教育費、国立学校費、科学振興費、教育振興費、文教施設費、育英事業費に支出されます。
防衛関係費…人件・糧食費、物件費に分かれます。
その他の支出…恩給費、経済協力費、エネルギー対策費、主要食料費、中小企業対策費などがあります。


地方交付税交付金等

地方公共団体の税収の不足と不公平を是正するために、国から地方公共団体に配分される交付金のことを地方交付税交付金といいます。
国が徴収した所得税、法人税、酒税、消費税、たばこ税の一部を地方自治体に再分配します。

歳出の18.9%17兆4777億円を国は支出しています。


国債費

国債費とは、国債の元本の償還や、国債の利払い、国債の事務取扱費に支出される費用です。

平成22年度予算では、元本の返済にあたる債務償還費10兆8408億円利払費等9兆8087億円で、合計20兆6491億円となっており、歳出の22.4%を占めています。

ちなみに、2010年6月現在の国債残高は733兆8084億円であり、借入金55兆599億円を加えると、わが国の借金の総額は904兆772億円になります。


家計に例えると

わが国の平成22年度の歳入と歳出の状況を、比率をそのままあてはめて、家庭に例えてみましょう。

家族の1ヶ月の収入が40万円であったとします。

そのうちの約40%、16万円だけが毎月安定して入ってくる給料です。
給料だけでは生活できないので、給料の金額を上回る借金をしています。約48%、19万円を超える額が借金です。
約12%、5万円ほどの臨時収入がありますが、来月はないかもしれません。

収入が40万円なら、支出も40万円です。
自分の家の食費や光熱費、修繕費、学費として約58%、23万円あまりを使っています。
子どもへの仕送りに、約19%、8万円ほどを送っています。
残った22%ほど、9万円を借金の返済にまわしています。

さらに、1ヶ月の収入の約10倍の借金が残っており、借金の総額は毎月増え続けています。

これが、日本という家庭の家計の実相です。
あなたなら、日本の財政をどのようにして立て直しますか?


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