漢字は、その成り立ちから6種類(テキストによっては4種類)に分類できます。

象形文字(ものの形からできた漢字)・・・山・川・魚・木など
指事文字(位置や数などを記号で示した漢字)・・・一・二・上・下・本など
会意文字(象形文字を組み合わせてできた漢字)・・・明・鳴など
形声文字(意味を表す文字と音を表す文字を組み合わせてできた漢字)・・・銅・清・問など
転注文字(もとの意味と似た意味として転用した漢字)・・・楽(たいこ)→楽(たのしい)
仮借(かしゃ)文字(同音の漢字を借りて当て字として使う漢字)・・・亜細亜(あじあ)など

本来は6種類ですが(六書(りくしょ)といわれます)、転注と仮借は省かれることがあります。

漢字の9割以上は形声文字だそうです。
形声文字とは、「銅」のように、「金」の部分で金属であるという意味を表し、「同」の部分で「どう」という読み方を表す漢字のことです。
形声文字
漢字の9割以上が形声文字であるということは、漢字の読み方がわからないとき、漢字のうち、「音」を表す部分を読んでおけば、9割以上の確率で正解になるということです。

また、普通、部首の部分が「意味」を表す部分ですから、読み方がわからない漢字が出てきたら、部首の部分でないほうをそのまま読んでおけば、その漢字の読み方として正解である確率がきわめて高いということになります。

また、そのとき、部首ではない部分の読み方を推測するのに、部首はちがうが部首以外の部分は同じである漢字を思いうかべると大体あたります。

例えば、「憤慨」の読みをたずねる問題が出題されていて熟語の読み方を知らないとき、部首であるりっしんべんは意味を表しているので無視し、りっしんべん以外の部分を読んでおけばほぼ当たりです。

部首だけがちがう漢字を思いうかべると、「噴火」の「噴」や「古墳」の「墳」を「ふん」と読むことから、「憤」のりっしんべんでない部分の読みは「ふん」です。
「慨」のりっしんべんでない部分は、「概数」や「大概」の「概」を「がい」と読むことから、読みは「がい」だろうという見当がつきます。

以上より、「憤慨」という熟語自体は知らなくても、「憤慨」を「ふんがい」と読むことができます。


漢字の一部が読めたら読める漢字の例

(例)経緯

径も軽も茎も「ケイ」ですから、経も「ケイ」です。
違も偉も「イ」なので、緯の読みは「イ」です。

よって、経緯という言葉を知らなくても読みは「けいい」です。

(例)摘果・摘出滴下

適、敵、滴、摘の読みはすべて「テキ」です。
だから、摘果は「てきか」、摘出は「てきしゅつ」、滴下は「てきか」です。

(例)溝渠

構も購も講も読みは「コウ」ですから、溝の読みも「コウ」です。
渠は字の一部に「巨」があるので、「キョ」と読む確率が高い。

実際、溝渠の読み方は「こうきょ」です。

(例)一汁一菜

四字熟語ですが、この熟語を知らないとします。
「汁」以外は、多分、「イチ」「サイ」です。
「汁」の部首さんずい以外の部分は「十」ですから、おそらく読みは「ジュウ」です。
以上から、一汁一菜の読みは「いちじゅういっさい」だとわかります(意味は、おかずが一杯の汁物と一皿の野菜、つまり粗食)。


漢字の読みがわからなくてもあきらめない

このように、漢字の読みの問題でその読み方をはっきり知らなくても、

(1)漢字の9割以上は形声文字で、意味を表す部分と音を表す部分からできているから、漢字全体の読みを知らなくても漢字の一部を読んだら当たる確率が高い。

(2)形声文字では、通常、部首の部分が「意味」を表すから、部首でない部分の読みと漢字全体の読みが一致することが多い。

(2)部首以外の部分の読み方もわからないときは、その部分と別の部首を組み合わせた他の漢字を思いうかべると読み方を推測できる。

あきらめないことです。



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