理論的に英文を書く試みの実践編(その5)、最後のまとめです。

「5つのポイントにそって思考したら正しい英文が書ける」という理論の有効性を、難しい問題でさらに検証します。


英作文の問題を解く際に考慮する5つのポイント

1、文の基本構造を決定
(1)主語の決定
(2)
文型

(3)
be動詞一般動詞
(4)時制
(5)肯定文か否定文か疑問文か

(考慮する文法事項)be動詞・一般動詞・文型・疑問詞

(文のどの部分でも考慮する文法事項)名詞・冠詞・代名詞・動名詞・形容詞・副詞

2、特別な文かどうかを検討
進行形未来助動詞を使う文か命令文現在完了受け身か…

(考慮する文法事項)進行形・未来・助動詞・命令文・現在完了形・受け身・比較・間接疑問文・付加疑問文

3、修飾句が必要なとき
前置詞不定詞分詞

(考慮する文法事項)前置詞・不定詞・分詞

4、節が必要なとき
接続詞関係代名詞

(考慮する文法事項)接続詞・関係代名詞

5、連語に注意
使う連語は何か


問題1:私は彼が亡くなったという知らせを聞いて悲しく思いました。

(基本構造)「私は悲しく思った」が幹(みき)になる文で、それに「彼の亡くなったという知らせを聞いて」という、「悲しい」ことの理由を述べる部分がつけ加わります。
「私は悲しい」はI am sad.ですが、「私は悲しく思った」は第2文型のI feel sad.の過去形のほうがよいと思われます。
(特別な文)特別な文にする必要はありません。
(修飾句)「彼が亡くなったという知らせを聞いて」の部分が、不定詞を使って感情の理由を表わす修飾句です。
「彼が亡くなったという知らせ」は「彼の死の知らせ」と考え、the news of his deathとすると英語らしい言い回しになります。
(節)1つの文です。
(連語)必要ありません。

(解答)I felt sad to hear the news of his death.


問題2:「『百聞は一見にしかず』だから、見に行っておいで。」と彼は私に言いました。

(基本構造)「彼は私に・・・と言った。」が幹にあたる文です。そして、言った言葉の内容が、「百聞は一見にしかず、だから、あなたは見に行ったほうがよい。」となります。
(特別な文)「見に行っておいで」は、「見に行ったほうがよい」と考えて助動詞のhad better(〜したほうがよい)を使うことにします。
(修飾句)必要ありません。
(節)3つの文から構成されており、「だから」にあたるところを接続詞のsoを使って接続します。
(連語)ことわざの『百聞は一見にしかず』は、英語でもSeeing is believing.(見ることは信じることだ)か、To see is to believe.という言い回しをします。
「見に行く」はgo and seeです。

(解答)He said to me, "Seeing is believing, so you had better go and see it."


問題3:あなたに私の代わりにパスポートを取りに行ってもらいたいのです。

(基本構造)「私は〜に・・・してほしい。」が中心文でありwant+人+to・・・の構文で書こうと決めます。そして、してほしいことの内容が「私の代わりにパスポートを取る」です。
(特別な文)不定詞を使って、「want+人+to・・・(人に・・・してほしい)」の文で書きます。
(修飾句)「私の代わりに」という副詞句が必要です。
(節)1つの文です。
(連語)「〜の代わりに」はinstead ofで、私はこの連語を使いましたが、中学範囲ではありません。模範解答はfor meでした。

(解答)I want you to get my passport instead of me.

問題文が「取りに行ってほしい」ではなくて「取りに行ってもらいたい」なので、「want+人+to・・・」より丁寧な表現である「would like+人+to・・・」のほうがよいかもしれません。


問題4:その科学者は若いときに夢を持つことが大切だとよく言います。

(基本構造)「その科学者は〜といいます。」がおもな文でthe scientist says that〜となり、「〜と」の部分に入り込むもう1つの文が「(若いときに)夢を持つことが大切だ」です。
(特別な文)「〜が・・・だ」の部分はit is〜 to・・・の構文で書こうと決めます。
(修飾句)頻度を表わす副詞のoften(よく)をどこに入れたらよいか考えないといけません。
(節)「若いとき」が「夢を持つことが大切だ」にくっつきます。3つの節で構成された文になります。
(連語)必要ありません。

(解答)The scientist often says that it is important (for us) to have dreams when we are young.


問題5:まちがうことを恐れてはいけません。

(基本構造)「恐れてはいけません」は、you must not〜ではなくて、否定の命令文Don't〜にしました。ところが、「恐れる」はbe afraid ofでしょうから、be動詞の否定命令文ということになります。
「恐れる」がbe afraid ofであることから、続きが動詞のing形であり、「まちがう」のmake a mistakeを続けようと思いつきます。
(特別な文)don'tで始まる否定の命令文です。
(修飾句)「まちがうこと」が、動名詞を使った名詞句になります。
(節)必要ありません。
(連語)「恐れる」be afraid of、「まちがう」make a mistake(この問題だと複数形のほうがよさそうです)の2つの連語を使います。

(解答)Don't be afraid of making mistakes.


問題6:現在世界で話されている最も重要な言葉は何ですか。

(基本構造)「最も重要な言語は何ですか。」What is〜が幹になる文です。補語の「言語」を、「現在世界で話されている」が修飾します。関係代名詞を使っても書けますが、「〜されている」とあるので過去分詞を使って後ろから修飾しようと考えます。
(特別な文)「最も重要な」最上級を使います。
(修飾句)a languageを、後ろからspoken in the worldで過去分詞をもちいて修飾します。
(節)関係代名詞をもちいると2つの文ですが、過去分詞を使うと1文です。
(連語)「世界で」なのでin the worldにしましたが、「世界中で」だとall over the worldです。

(解答)What is the most important language spoken in the world now?


問題7:太郎はその問題を解くことができたただ1人の生徒でした。

(基本構造)「太郎は生徒でした」が中心になる文です。そして「太郎」を「ただ1人の」が、「生徒」を「その問題を解くことができた」が修飾します。
「その問題を解くことができた生徒」の部分は、関係代名詞をもちいて後ろから「生徒」を修飾します。
(特別な文)「解くことができた」の部分に助動詞couldかbe able toが必要です。
(修飾句)「ただ1人の」はthe only〜です。
(節)先行詞がthe only studentなので、関係代名詞はthatに限定され、whoは使えません。
(連語)「できる」にbe able toをもちいました。

(解答)Taro was the only student that was able to solve the problem.


問題8:私がシドニーで友だちになった女の子に君からEメールを送ってくれませんか。

(基本構造)「〜してくれませんか」とあるので、丁寧な依頼のwould you〜?の文にします。
「女の子にEメールを送る」は、「〜に・・・を」の第4文型でも書けますが、この問題の場合、「女の子」を後ろから関係代名詞で修飾しないといけないので「・・・を+to〜に」の第3文型で書いたほうが無難です。
(特別な文)依頼の疑問文です。
(修飾句)ありません。
(節)「女の子」を、後ろから関係代名詞を使って「私がシドニーで友だちになった」で修飾しないといけません。
(連語)「友だちになる」はmake friends withです。

(解答)Would you send an e-mail to the girl whom I made friends with in Sydney?

関係代名詞のwhomは、目的格の関係代名詞なので省略できます。


問題9:地球から太陽までどれくらいあるか知っていますか。

(基本構造)「あなたは知っていますか。」が幹の文になります。そして、knowの目的語が「地球から太陽までどれくらいあるか」です。間接疑問文になります。
(特別な文)疑問文の中に間接疑問文が入った文です。
(修飾句)「地球から太陽まで」をfrom〜to・・・で表わします。
(節)距離をたずねる疑問文How far is it〜?を、間接疑問文の語順であるHow far it is〜にして挿入します。
(連語)「〜から・・・まで」はfrom〜to・・・です。

(解答)Do you know how far it is from the earth to the sun?


問題10:あなたが帰宅する前に私はこの仕事を終えるだろうと確信しています。

(基本構造)「私は確信しています」が幹の文です。「確信している」の目的語が「私はこの仕事を終えるだろう」で、その節を「あなたが帰宅する前に」の節が修飾します。
(特別な文)「仕事を終える」のは未来なのでwillを使います。
(修飾句)必要ありません。
(節)2つの節が必要です。
(連語)「確信する」I'm sure (that)はひとかたまりで覚えておいたほうがよい。

(解答)I'm sure that I will finish this work before you come home.

「あなたが帰宅する」のも未来ですが、接続詞beforeで導かれたこちらの節にwillは使いません。

問題11:テレビに出ている人が、水を使うときは注意するべきだと言いました。

(基本構造)「人が〜と言いました」が幹になる文です。そして、「人」を「テレビに出ている」が修飾し、「注意するべきだ」がsayの目的語になり、「注意するべきだ」を「水を使うとき」が修飾します。
(特別な文)「注意するべきだ」で助動詞shouldをもちいます。
(修飾句)「テレビに出ている人」は前置詞onを使ってthe man on television。
(節)「水を使うとき」でwhen〜、「と言いました」でthat〜の2つの節が必要です。
(連語)「テレビで」はon televisionです。

(解答)The man on television said that we should be careful when we use water.



英作文の問題演習シリーズ

英作文の問題演習(1) 英作文を考えるプロセスと中学英語の単元
英作文の問題演習(2) 入試英作文の基本問題
英作文の問題演習(3) 入試英作文の標準問題(その1)
英作文の問題演習(4) 入試英作文の標準問題(その2)
英作文の問題演習(5) 入試英作文の発展問題(その1)
英作文の問題演習(6) 入試英作文の発展問題(その2)


***** 英語の全目次はこちら、ワンクリックで探している記事を開くことができます。*****