夜、布団に入ったときなどにふと昔のことが頭にうかぶことがあります。

私の場合、よく思い出すのは自分がおかした失敗です。
若いときの恥知らずなおこない、恩知らずの行状を思い出して、後悔で「うわあ!」と頭をかかえてへたりこんでしまいそうになる(布団の中でですが)ことが多い。


恥知らず、恩知らずの行状とは、次のようなことです。

大学生のとき、下宿の隣家の人に大変可愛がってもらいました。ところがその家に犬がいて、よく鳴く。いらいらして石をなげつけたことがあった。
翌日会った隣家の人が、「あんたなあ・・」と言いかけて、口をつぐまれたことがあった。

20代で教室を任されていたとき、オーナーがとてもよくしてくださいました。その方のご好意に甘えて、言いたいことを言い、したいことができた。ところがそのご好意に応えるどころか、平気で裏切って陰でペロッと舌を出すようなことをいっぱいした。

歳をとってくると、良いこともしてきたかもしれないが、それは思い出しません。消しゴムで消したい恥ずべき出来事ばかり、忘れたはずの過去からぽこっと浮かんでくる。


歳をとるということは、あと何年先か何十年先かはわかりませんが、人生に決着をつけて自分の一生分の貸借対照表をかかえてあの世に行かなければならないということです。
借金の返済期限がだんだん近づいてきているということです。
自分の受けた恩を返し、負債を消しておかないといけない。

ところが恥ずべき行状を詫び、恩をきちんとお返ししておかないといけない方々には会うこともかないません。
亡くなられている方もある。
ご存命でも、今さら恥ずかしくてその人の前に立つ勇気はない。


できることで思いつくこといえば、その方々がしてくださったようなことを私の周りの人にし返すくらいのことしかない。
受けた恩を、その恩人にお返しすることはかなわないから、何か少しでも人のためになることをして自分の負債を減らしておくことくらいしかできないのです。

「ありがとうございました、おかげで・・・」の気持ちを、当の恩人にはお返しできないので自分の周囲の人に返す。
そろそろ人生の「おかげ送り」をするのが自分の務めだぞと、思い始めている今日この頃です。


(なんてことを考えながら、今でも日々受け続けている恩を、自覚しないままにあだで返しているのがわれら凡人のふるまいなのですが、ね。)



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