よく出題される圧力の問題を簡単に解こうという試みの(その2)です。

こちらで覚えた、
圧力の意味=1平方mあたりの面を垂直に押す力
圧力を求める式=面を垂直に押す力÷力がはたらく面積
圧力の単位=N/平方m(またはPa)
を使って、圧力の問題を簡単に解く方法を考察します。


例題:図のような重さ2.4kgの直方体の物体を水平な机の上に置い例題1た。これについて、次の問いに答えなさい。ただし、100gの物体にはたらく重力を1Nとする。




(1)A面を下にして置いたときの物体が机を押す力の大きさと、C面を下にして置いたときの物体が机を押す力の大きさの関係はどうなっているか。次のア〜ウから選び、記号で答えよ。
ア A面を下にして置いたとき>C面を下にして置いたとき
イ A面を下にして置いたとき<C面を下にして置いたとき
ウ A面を下にして置いたとき=C面を下にして置いたとき

(2)机にはたらく圧力がもっとも大きくなるのは、A〜Cのどの面を下にして置いたときか。

(3)(2)のときの圧力を求めよ。

(4)机にはたらく圧力がもっとも小さくなるのは、A〜Cのどの面を下にして置いたときか。

(5)(4)のときの圧力を求めよ。

(6)圧力について述べた次の文で、正しいものをア〜エからすべて選び、記号で答えよ。
ア 面を垂直に押す力が一定なら、力がはたらく面積が大きくなるほど圧力も大きくなる。
イ 面を垂直に押す力が一定なら、力がはたらく面積が大きくなるほど圧力は小さくなる。
ウ 力がはたらく面積が一定なら、面を垂直に押す力が大きいほど圧力は小さくなる。
エ 力がはたらく面積が一定なら、面を垂直に押す力が小さいほど圧力は小さくなる。



(解き方)

(1)A面を下にして置いたときの物体が机を押す力の大きさと、C面を下にして置いたときの物体が机を押す力の大きさの関係はどうなっているか。次のア〜ウから選び、記号で答えよ。
ア A面を下にして置いたとき>C面を下にして置いたとき
イ A面を下にして置いたとき<C面を下にして置いたとき
ウ A面を下にして置いたとき=C面を下にして置いたとき


どんな問題集でも出てきて、最も簡単なのに一番まちがいの多い問題です。
ポイントは、「力」と「圧力」は違う!です。
理科では、「」=「重さ」(=「重力」)です。
だから、この問題は「力」をたずねているだけなので、「A面を下にして置いたときの物体の「重さ」と、C面を下にして置いたときの物体の「重さ」」はちがうのか?ときいている問題です。
置く面によって重さが変わるはずはないので、正解はウです。

問題をちゃんと読まないで、「圧力の問題だ!」と簡単に判断してはいけません。


(2)机にはたらく圧力がもっとも大きくなるのは、A〜Cのどの面を下にして置いたときか。

理科では、A=B÷C、つまりA=B/Cの式で表わされる式が多く出てきますが、その意味はすべて、AはBに比例し、Cに反比例するという意味です。

圧力を求める式=面を垂直に押す力÷力がはたらく面積の式で表わされているのは、圧力は、「力」(=「重さ」)に比例し、「面積」に反比例するということです。
つまり、圧力は面積が大きいほど小さく、面積が小さいほど大きいということになります。

「圧力がもっとも大きくなる」のは「面積のもっとも小さい」ときですから、答えはCです。


(3)(2)のときの圧力を求めよ。

Cの面を下にして置いたときの圧力をたずねる問題です。

理科で計算問題を解くときは、必ず公式から出発します。
圧力を求める式は、面を垂直に押す力÷力がはたらく面積(面を垂直に押す力/力がはたらく面積)であり、簡単に覚えると力/面積ですから、そこから出発します。
また、理科の単位は公式をそのまま反映したものですから、力/面積で解くということは、圧力の単位のN/平方mにそのまま当てはめるということです。

1、そこで、まずN/平方mと書いて、そこから考え始めます。

2、この問題で物体の重さは2.4kgと書いてありました。「100gの物体にはたらく重力が1N」ですから、1kgの物体にはたらく重力は100gの10倍の10N、よって2.4kgの物体にはたらく重力は24Nです。

次に、面積の単位は平方mですから、縦20cm、横40cmの長方形の面積を平方mで表わさないといけません。
方法は2通りあります。
1つは、平方mで、単位がmなので、最初からmにして面積を計算する方法です。20cm=0.2m、40cm=0.4mだから、面積は0.2×0.4=0.08平方mだと考えます。
もう1つの方法は、最初に20cm×40cmで面積を平方cmで求めたあと平方mになおすやり方です。このときは、1平方m=10000平方cmを覚えておいて、それを使います。20×40=800平方cm、10000平方cm=1平方mだから、800平方cm=0.08平方mと換算します。

こうして求めた24Nと0.08平方mを、圧力=N/平方mの式に当てはめます。

24/0.08となります。

3、次に、小学校のときに習った「分数は分母と分子に同じ数をかけても大きさは変わらない」を利用して、分数の上にも下にも100をかけます。
24/0.08=2400/8となります。

最後に2400÷8を計算して、300。

求める答えは300N/平方mです。

このように、圧力の計算問題は、
1、まずN/平方mと書く
2、100g=1Nと、100cm=1m(または10000平方cm=1平方m)を利用して、力(重さ)のNと面積の平方mを求めてN/平方mに当てはめる
3、分数の分子、分母に同じ数をかけて整数にした後計算する
の3段階を丁寧に順序よく解いていくことで正解にたどりつくことができます。


(4)机にはたらく圧力がもっとも小さくなるのは、A〜Cのどの面を下にして置いたときか。

圧力は面積に反比例する、つまり面積が大きいほど圧力は小さく、面積が小さいほど圧力は大きいから、答えは面積の一番大きいAです。


(5)(4)のときの圧力を求めよ。

1、まずN/平方mと書く。
2、100g=1Nと、100cm=1m(または10000平方cm=1平方m)を利用して、力(重さ)のNと面積の平方mを求めてN/平方mに当てはめる。

2.4kgは24N。

面積は、40cm=0.4m、50cm=0.5mだから、0.4×0.5=0.2平方m。

よって、24/0.2。

3、分数の分子、分母に同じ数をかけて整数にした後計算する

24/0.2=240/2=120N/平方m。

答えは120N/平方mです。


(6)圧力について述べた次の文で、正しいものをア〜エからすべて選び、記号で答えよ。
ア 面を垂直に押す力が一定なら、力がはたらく面積が大きくなるほど圧力も大きくなる。
イ 面を垂直に押す力が一定なら、力がはたらく面積が大きくなるほど圧力は小さくなる。
ウ 力がはたらく面積が一定なら、面を垂直に押す力が大きいほど圧力は小さくなる。
エ 力がはたらく面積が一定なら、面を垂直に押す力が小さいほど圧力は小さくなる。

圧力は、力に比例し面積に反比例する(重さが大きいほど圧力も大きい、面積が小さいほど圧力は大きい)から、正しいのはイとエ。


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