手はハの字いい歳をして、若い人に教えられることも多い。

何年か前、個別指導の講師である20歳の女子大生が、「勉強をしているときの姿勢を見たら、その子の成績がわかりますね。」と言っているのを漏れ聞きました。

自分でもわかっていたはずなのに、それからあらためて注意して子どもたちを観察していると、本当に彼女の言うとおりです。



姿勢による得点推計

5教科合計点400点以上(平均点80点以上)の子で、机に向かう姿勢の悪い子は皆無です。

逆に、5教科300点(平均点60点)に届かない子で姿勢のよい子は一人もいません。

両者の間に位置する子は、姿勢にもどこか少し難点がある。


塾や公文に行くよりも

そう考えたら、幼児のときからお金を使って子どもを習い事に通わせるより、たった一つ、正しい姿勢で座るように躾けるほうがずっと将来のためになるということになります。

塾としては困るけれども、まあ、真理です。


正しい姿勢とは

正しい姿勢、座り方とは、上半身がまっすぐに伸びた、背骨だけで身体を支えている形です。

背骨はいくら身体を支えていても疲れない。

姿勢が悪いと、身体を支えるのに背骨ではなくてあちこちの筋肉を使います。
筋肉はすぐに疲れます。

だから、勉強しようと思っても疲れた筋肉が拒否してしまう。

姿勢の悪い子は、授業中大事なことをノートしない漢字や英単語を書いて覚えない計算の途中式を書かない文章題で式を書いて解こうとしないグラフや図に書き込みをしないなどの欠点を例外なく共有しています。

悪い姿勢が、疲れた筋肉が、姿勢の悪い子に悪い学習法を強いてしまうのです。


左手が決めて、手はハの字に

ところで、「正しい姿勢で座りなさい。」という指示は、何の役にも立ちません。

方程式を速く正確に解きなさいと言うだけでは何の効果もないのと同様です。
速く正確に方程式を解こうと思えば、イコールをそろえて書く、1行で一つの作業しかしない、などの「型」を習得しないといけない。

では、正しい姿勢をつくる決め手になるのは何かというと、「左手」です。

机の上に、左手と右手がカタカナの「ハ」、漢数字の「八」になるように左手を置いたら、誰でも自然に正しい姿勢になります。

座る姿勢の悪い子は、ほぼ全員、左手は肘をついているか、机の下にだらんと垂らしています。

特に最近は、左手を下に垂らしている子が目につきます。


子どもたちに嫌がられるのは承知の上ですが、授業中見つけるたびに、「左手!」と注意し続けるつもりです。





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