中学受験の問題のうち、難問をとりあげます。
まず、規則性の問題です。

例題1:数が次のように規則正しくならんでいます。
1,2,3,2,1,2,3,4,3,2,3,4,5,4,3,4,5,6,5,4,5,6,…
(1)最初から153番目の数は何ですか。
(2)最初から200番目の数までの中で、一の位が1になる数は何個ありますか。


(解き方)
1、まず、規則を見つける

(1,2,3,2,1),(2,3,4,3,2),(3,4,5,4,3),(4,5,6,5,4),(5,6,…

数が5個ずつ組になっていて、n番目の組は(n,n+1,n+2,n+1,n)となっていることを見つけておきます。

2、次に、問いに合わせて、見つけた規則を活用する

(1)最初から153番目の数は何ですか。

数が5個ずつ組になっているから、153を5でわって、153が何番目の組にふくまれるかを見つけます。

153÷5=30あまり3

153は、30組あった後の31番目の組の3個目の数です。

n番目の組は(n,n+1,n+2,n+1,n)だから、31番目の組にふくまれる数は(31,32,33,32,31)です。

この組の3個目の数だから33が求める数です。

3、さらに、新たな規則を見つけて、あてはめる

(2)最初から200番目の数までの中で、一の位が1になる数は何個ありますか。

最後の組がどんな数でできているかを見つけます。

200÷5=40

最後の組は40番目の組であり、(40,41,42,41,40)です。

一の位が1である数は、最初が(1,2,3,2,1)。

次が(9,10,11,10,9)、(10,11,12,11,10)、(11,12,13,12,11)。

次が(19,20,21,20,19)、(20,21,22,21,20)、(21,22,23,22,21
)。

次が(29,30,31,30,29)、(30,31,32,31,30)、(31,32,33,32,31
)。

最後が(39,40,41,40,39)、(40,41,42,41,40)。

一の位が1である数の個数は、最初が2個。
次が、1個+2個+2個の5個。
次も、同じ5個。
次も、同じ5個。
最後が、1個+2個の3個。

以上より、2+5×3+3=20個。


例題2:1から100までの整数を、次のように3つの数の組にならべます。
(1,3,5)、(2,4,6)、(3,5,7)、(4,6,8)、……、(96,98,100)
(1)3つの数の和が234になる組は、はじめから第何組ですか。
(2)3つの数の和が24の倍数になる組は、何組ありますか。


(解き方)
1、まず、規則を見つける

3つの数で組になっており、n番目の組は(n,n+2,n+4)となっています。

2、次に、問いに合わせて、見つけた規則を活用する

(1)3つの数の和が234になる組は、はじめから第何組ですか。

n+(n+2)+(n+4)=234を解けばよい。

(234-6)÷3=228÷3=76

最初の数が76だから、第76番目の組です。

3、さらに、新たな規則を見つけて、あてはめる

(2)3つの数の和が24の倍数になる組は、何組ありますか。

最も簡単な数で、「3つの数の和が24の倍数になる」場合を見つけて、そこから規則を導き出します。

一番小さい24の倍数は24です。

3つの数の和が24になるとき、その3つの数の組合せは、(24-6)÷3=6より、(6,8,10)です。

次の24の倍数は48です。
このとき、3つの数は、(48-6)÷3=14より、(14,16,18)。

ここで、3つの数の組が(6,8,10)、(6+8,8+8,10+8)になっていることに気づけば上出来。
それぞれの数が8ずつ増えており、合計で8×3=24増えており、24の倍数も24ずつ増えていくはずだから、これで規則が見つかりました。

3つの数の組の最初の数が、はじめが6、2番目が6+8の14、次が14+8の22、・・・となればよいのです。
それぞれの組の最初の数が6、14、22、30、…と8ずつふえていけば3つの数の和が24の倍数になり、それ以外に24の倍数はないこともわかります。

8×11=88であり、最初の数である6に88をたすと94ですから、見つけたい組の最後のものは(94,96,98)です。

最初が6で、それから8ずつ増える数が11個あるので、最初の数が6、14、22、…94である3つの数の組の数は、1+11=12組。

答えは12組です。


例題3:図のように、白と黒のご石を一列にならべます。
○●●○○○●●●●○○○○○●●●●●●○○…
(1)白が17個連続したところでならべるのをやめました。白は黒より何個多いですか。
(2)白50個、黒50個のご石をならべていき、どちらか一方がなくなったらならべるのをやめます。どちらのご石が何個残りますか。


(解き方)
1、まず、規則を見つける

白のご石は1、3、5、…とならんでいます。
黒のご石は2、4、6、…とならんでいます。

つまり、白のご石は奇数がならんだ数列であり、黒のご石は偶数がならんだ数列です。

2、次に、問いに合わせて、見つけた規則を活用する

(1)白が17個連続したところでならべるのをやめました。白は黒より何個多いですか。

ご石は、1、2、3、…、16、17とならんでいます。
(1、2)、(3、4)、…、(15、16)の組ができたあと、最後に17が残ります。
白は奇数、黒は偶数ですから、(1、2)、(3、4)、…、(15、16)の8組目までは、各組とも偶数のほうが1だけ大きい数になっています。
ここまでは黒の偶数のほうが白のご石より8個多いということになります。
ところが、最後に奇数の白が17個あります。

以上より、17-8=9個、白のご石のほうが多いとわかります。

3、さらに、新たな規則を見つけて、あてはめる

(2)白50個、黒50個のご石をならべていき、どちらか一方がなくなったらならべるのをやめます。どちらのご石が何個残りますか。

合わせて100個であることも念頭において考えてみましょう。

1から10までの数の和55であることを覚えておいて、それを使って解くと楽になる問題がよくあります。

1+2+3+…+9+10=55

そうすると、1+2+…+10+11=66
1+2+…+10+11+12=78

ここまでの白のご石の個数は、1+3+…+11=12×6÷2=36個。
ここまでの黒のご石の個数は、2+4+…+12=14×6÷2=42個。

次は13個の白色のご石をならべるから、ならべた白のご石は36+13=49個。

その次は14個の黒のご石の順番ですが、黒のご石は50個しかないので、ならべられる黒のご石の数は50-42=8個。
ここで黒色のご石はなくなります。

残ったご石は白色で、残った個数は50-49=1個です。



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