古い時代の遺物(土器・石器など)や遺構(住居跡など)が発見された土地のことを遺跡といいます。

この稿では、旧石器時代(先土器時代)、縄文時代弥生時代の遺跡をとりあげます。


社会科でよく出題される遺跡は次のものです。

東北地方

三内丸山(さんないまるやま)遺跡(青森県・青森市)
大湯(おおゆ)環状列石(秋田県・鹿角市)

関東地方

岩宿(いわじゅく)遺跡(群馬県・みどり市)
大森貝塚(東京都・品川区)

中部地方

尖石(とがりいし)遺跡(長野県・茅野市) 
登呂(とろ)遺跡(静岡県・静岡市)

近畿地方

唐古(からこ)遺跡(奈良県・田原本町)
纒向(まきむく)遺跡(奈良県・桜井市)

九州地方

板付(いたづけ)遺跡(福岡県・福岡市)
吉野ヶ里(よしのがり)遺跡(佐賀県・神埼市)
原の辻(はるのつじ)遺跡(長崎県・壱岐市)

遺跡
















遺跡を時代順に並べると次のようになります。

旧石器時代(先土器時代)の遺跡…数十万年前~1万年前

岩宿(いわじゅく)遺跡(群馬県・みどり市)


縄文時代の遺跡…1万年前~紀元前4世紀

三内丸山(さんないまるやま)遺跡(青森県・青森市)
大湯(おおゆ)環状列石(秋田県・鹿角市)
大森貝塚(東京都・品川区)
尖石(とがりいし)遺跡(長野県・茅野市) 


弥生時代の遺跡…紀元前4世紀~紀元3世紀

登呂(とろ)遺跡(静岡県・静岡市)
唐古(からこ)遺跡(奈良県・田原本町)
纒向(まきむく)遺跡(奈良県・桜井市)
板付(いたづけ)遺跡(福岡県・福岡市)
吉野ヶ里(よしのがり)遺跡(佐賀県・神埼市)
原の辻(はるのつじ)遺跡(長崎県・壱岐市)


おもな遺跡について、さらに細かく見ていきましょう。

旧石器時代(先土器時代)の遺跡…数十万年前~1万年前
大陸と地続きで、旧石器(=打製石器)を用いていた時代です。

岩宿(いわじゅく)遺跡(群馬県・みどり市)
1946年、地元の青年相沢忠洋(あいざわただひろ)によって発見されました。
相沢忠洋は関東ローム層から打製石器を発掘し、日本にも旧石器時代があったことが初めて明らかにされました。
2001年には約17,000年前の石器約500点が発掘されました。


縄文時代の遺跡…1万年前~紀元前4世紀
人々は台地にむらをつくり、竪穴式住居に住み、狩りや漁で生活をしていた時代です。

三内丸山(さんないまるやま)遺跡(青森県・青森市)
今から約5,500年前~4,000年前(縄文前期~中期)の、日本最大級の縄文集落跡。
1992年からの発掘調査で、竪穴住居跡、墓、掘立柱建物跡、貯蔵穴、道路跡などが見つかりました。
多数の縄文土器、石器、土偶、装身具、木器、骨角器も発掘され、クリが栽培されていたこともわかりました。
また、翡翠(ひすい)・黒曜石などが出土したことから、遠方の集落と交易があったと推定されています。

大湯(おおゆ)環状列石(秋田県・鹿角市)
縄文時代後期の遺跡。中心に2つの環状列石(ストーンサークル)があり、そのまわりを多くの貯蔵穴や柱穴が囲んでいます。

大森貝塚(東京都・品川区)
縄文後期から晩期にかけての遺跡です。
1877年、アメリカの動物学者E・S・モース博士が汽車の窓から貝がらの堆積を発見し、わが国で初めて発掘調査をおこないました。
日本の考古学の出発点となった発掘でした。
貝がら、土器、土偶、石斧、石鏃、人骨、鹿やクジラの骨などが出土しています。

尖石(とがりいし)遺跡(長野県・茅野市) 
八ヶ岳西山麓にある、縄文時代中期の代表的な集落遺跡です。1940年からの発掘で、竪穴住居、石鏃(せきぞく)、石斧(せきふ)、土偶などが出土しています。


弥生時代の遺跡…紀元前4世紀~紀元3世紀
稲作が始まり、金属器が使用され始めた時代です。人々は水田の近くにむらをつくり、竪穴式住居に住み、高床倉庫に稲穂を貯蔵しました。

登呂(とろ)遺跡(静岡県・静岡市)
1943年に発見された、弥生時代後期(2~3世紀)の遺跡です。
12軒の住居、2棟の高床倉庫、板で区画された水田、木器・石器・土器などが発掘されました。
弥生時代のむらがそのまま残った貴重な遺跡です。

唐古(からこ)遺跡(奈良県・田原本町)
弥生時代の集落遺跡で、唐古池の底から発掘された竪穴と鍬(くわ)・杵(きね)などの木器から、弥生時代の稲作の詳しい様子が判明しました。

纒向(まきむく)遺跡(奈良県・桜井市)
弥生時代末期の大規模集落遺跡です。邪馬台国が近畿にあったという説の有力な根拠とされています。箸墓(はしはか)古墳は卑弥呼の墓だという学説も主張されています。

板付(いたづけ)遺跡(福岡県・福岡市)
縄文時代晩期から弥生時代後期にかけての遺跡です。佐賀県の菜畑(なばたけ)遺跡とならぶ日本最古の水稲耕作跡であり、福岡県の江辻(えつじ)遺跡に次いで古い環濠(かんごう:周囲に堀をめぐらせた)集落です。

吉野ヶ里(よしのがり)遺跡(佐賀県・神埼市)
日本最大の広さをもつ、弥生前期~後期にかけての環濠集落の遺跡です。
内濠や城柵(土塁)、楼観(物見櫓)などから、弥生時代の「くに」の中心的な集落のようすがわかってきました。
有柄銅剣やガラス製管玉なども発掘されています。

原の辻(はるのつじ)遺跡(長崎県・壱岐市)
長崎県の壱岐島にある弥生時代の遺跡です。日本最古の船着き場の跡や中国の貨幣、日本で唯一発見された人面石などが発掘されました。『魏志』倭人伝に記された「一支国(いきこく)」の王都だといわれています。



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