中3生の手がとまる問題に、式の計算を利用して証明をする問題があります。
この稿で取り上げるのは図形の問題です。


例題1:1辺の長さがxmの正方形の土地のまわりに幅amの道路があ式の計算例題1る。この道の面積をS平方m、道の真ん中を通る線の長さをLmとするとき、S=aLとなることを証明せよ。











(考え方と解き方)
「S=aLとなることを証明せよ」とありますが、「どうやって証明しようか?」と考えないで、「SやLを式で表わしておけば何とかなるだろう」という見通しのもとに解いていく問題です。

まず、Sです。
斜線部の面積ですから、大きい正方形から小さい正方形の面積をひけばよい。
そして、大きい正方形の1辺の長さは(x+2a)であり、小さい正方形の1辺の長さはxです。
例題1の2S=(x+2a)^2-x^2
=x^2+4ax+4a^2-x^2
=4ax+4a^2
…(1)




次に、Lです。
Lの1つの辺の長さは、x+1/2a×2、つまりx+aです。
Lの長さはその4倍ですから、
L=(x+a)×4
=4x+4a
…(2)

(1)と(2)の2つの式を見て、問題の「S=aLとなることを証明せよ」と、どう結びつけようかと考えます。
この問題だと、(1)と(2)を見比べるだけで、S=aLとなっていることがわかりますから、答案を次のように構成したらよいのです。

(解答)
面積Sは大きい正方形から中の小さい正方形の面積をひいたものだから、
S=(x+2a)^2-x^2
=x^2+4ax+4a^2-x^2
=4ax+4a^2

Lは、1辺が(x+1/2a×2)の正方形の周の長さだから、
L=(x+a)×4
=4x+4a
よって、aL=a(4x+4a)=4ax+4a^2

以上より、S=aL


このように、
(1)問題で示された2つのものを表す式を別々に作ってみる、
(2)できた2つの式をながめて、証明しないといけない等式になるように解答を書く、
この2つの操作で、この種類の問題を解くことができます。


例題2:図は、同じ点を中心とする中心角が同じおうぎ形を2つ重ねた例題2もので、2つのおうぎ形の半径の差はaである。このとき、図の影をつけた部分の真ん中を通る線の長さをLとすると、この影をつけた部分の面積はaLに等しいことを証明しなさい。







(考え方と解き方)
この問題も、
(1)問題で示された2つのものを表す式を別々に作ってみる、
(2)できた2つの式をながめて、証明しないといけない等式になるように解答を書く、
この2つの操作で解くことができます。

ところが、おうぎ形の弧の長さを求める式は2πr×中心角/360(直径×π×中心角/360)、おうぎ形の面積を求める式はπr^2×中心角/360(半径×半径×π×中心角/360)です。
ですから、この問題では、問題を解く前の準備として、おうぎ形の半径と中心角をなんらかの文字で表しておかないと式を作ることができません。
そこで、小さいおうぎ形の半径をr、中心角をxとでも決めて、そのことから解答を書いていきます。

(解答)
小さい方のおうぎ形の半径をr、中心角をx°とする。

影をつけた部分の面積は大きい扇形から小さいおうぎ形の面積をひいたものだから、
例題2の2








面積=(r+a)^2×π×x/360-r^2×π×x/360
=(r^2+2ar+a^2)×π×x/360-r^2×π×x/360
=πr^2×x/360+2πar×x/360+πa^2×x/360-πr^2×x/360
=2πar×x/360+πa^2×x/360

次に影をつけた部分の真ん中を通る線の長さLは、半径がr+1/2aで中心角がxのおうぎ形の弧だから、
L=(r+1/2a)×2×π×x/360
=2πr×x/360+πa×x/360
よって、aL=2πar×x/360+πa^2×x/360

以上より、図の影をつけた部分の面積はaLと等しい。


このように、図形の証明の問題は、
(1)問題で示された2つのものを表す式を別々に作ってみる、
(2)できた2つの式をながめて、証明しないといけない等式になるように解答を書く、
この2つの操作で解くことができます。




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